「企画に行き詰まったとき」こそ試したい「何が何でもユニークな企画」を生み出す方法
こんにちは! 今日は「週刊誌の鬼」と呼ばれた名編集者・扇谷正造さんのユニークな企画発想法をご紹介します。
『戦後名編集者列伝』の著者櫻井秀勲さんは、「週刊朝日」の編集長扇谷正造さんのことを本書のなかで「週刊誌の鬼」と呼んでいます。
部数10万部、返品率25%だった「週刊朝日」を、8年でなんと138万部という大雑誌に成長させたそうですから、確かにすごいです。
その扇谷さんが実践していた企画術が面白かったので、ご紹介しますね。
用意するものは雑誌の「文藝春秋」、「中央公論」、婦人誌、女性誌の4冊です。まず左手側に「文藝春秋」と「中央公論」の目次を広げ、右手側には婦人誌と女性誌の目次を広げます。
用意ができたら目を閉じて「エイ、ヤッ」と、左右の指で目次を指すのだそうです。
雑誌の目次といえばいまが旬の話題の宝庫。それを組み合わせて企画にするわけですから、確かに面白いものができそうですね。
しかもジャンルの違う雑誌どうしのかけ算ですから、普通に考えていたら思いもつかないような企画も生まれそうです。
実際桜井さんは企画に行き詰まったときに、この「エイ、ヤッ」を実践されたそうで、「最低でも十本は面白いプランが出てきたものだ。まさに扇谷大明神だった」と述べておられます。
もちろん全部が全部、使える企画になるわけではないとは思います。桜井さんの場合は1時間実践されたそうですから、仮に企画を書きとめる時間なども合わせて1回に1分として1時間で60本。そこから勝ち残った10本ですから、かなりの面白度だったのではないでしょうか。
本書は戦後の名編集者とよばれた人の考え方や事績を列伝形式で紹介した一冊です。温故知新と昔から言いますが、電子書籍などもさかんになってきた今だからこそ読んでおきたい一冊でもあります。
また、扇谷正造さんの取材方法については、こんな記事も書いています。
※2017年2月5日アメーバブログの記事を加筆修正した再録記事です。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
よい一日を!
ただいま4刷 構成を担当した書籍が発売中です!
面白かった、役に立った、心が軽くなったなど、この記事を読んで、もしそう感じてもらえたら、ぜひサポートをお願いいたします。いただいたご支援は、これからもこのような記事を書くために、大切に使わせていただきます。