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「いい性格/悪い性格」なんてない。「強いところ/弱いところ」があるだけだ。

はじめまして、そして、いつもきてくださってありがとうございます!

もっと積極的な性格だったら、もっとものごとをきっぱり言える性格だったら……。性格にまつわる悩みというのはつきないものです。

精神科医として多くの著作を出されている大野裕先生は、ご著書『こころの自然治癒力』のなかで、人間の性格には「いい性格」「悪い性格」といったようなものがあるわけではないと、おっしゃっています。

ではなにがあるのか。誰のこころにもあるのは「いい性格」「悪い性格」といったものではなく、「強いところ」と「弱いところ」。つまりは長所と短所だということです。

この指摘には思わず膝を打ちました。

「いい性格/悪い性格」視点で考えているかぎり、性格の悩みを解くのは難問です。というのも、その人にとっての「いい性格」とは、「いまその人が持っていないもの」であることが多いからです。

しかし「強いところ/弱いところ」視点でとらえていくと、解決策も見えてきます。どんな人にも、「強いところ」と「弱いところ」はあるからです。著者は具体的な方法として次のようなことを勧めています。

自分の性格を「悪い」「弱い」と決めつけて変えようとするよりも、自分の性格の長所を現実の中でどう生かしていくかを考えるほうが、ずっと現実的ですし、役に立ちます。自分の特色や持ち味を生かせるような仕事や生き方を、少しずつでも組み立てていく。そういうことの積み重ねが、長い目で見れば、あなたのなかに「強いこころ」を育てることにつながるのです。

こころの自然治癒力

性格の話ばかり書いてしまいましたが、本書は誰のこころにも備わっている「自分で立ち直る力(こころの自然治癒力)」を引き出すヒントをまとめた一冊です。

このほかにも、「ものの見方」の広げ方や上手な怒り方など、さまざまな視点からヒントを紹介しています。

著者の大野裕先生は精神療法のひとつである認知療法の権威。認知療法的な考え方を難しい言葉を使わずに紹介しているのも本書の魅力の1つです。

※アメーバブログ2016年12月10日の記事に加筆修正をした再録記事です。

最後まで読んでくださりありがとうございました。
よい一日を!



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つくだとしお|書籍編集者×作家
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