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読書感想文

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自分が書いた読書感想文のまとめ
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記事一覧

愛がなんだ

今泉力哉監督の愛がなんだを視聴した。主人公のテルコが守と出会い、一緒に暮らす中で好きとい…

読書:変身

カフカの変身を読んだ。2回目である。 主人公であるグレゴール・ザムザが、目覚めたら虫に変…

読書:正夢

夢野久作の正夢を読んだ。 乞食がダイヤモンドがはまっている金の指輪を拾い、それを自分のも…

読書:職業としての学問

岩波文庫が出しているマックス・ウェーバー著、高尾邦雄訳の職業としての学問を読んだ。研究す…

読書:瓶詰地獄

夢野久作の瓶詰地獄を読んだ。海洋研究所が拾った三つの瓶の中に入っている雑記帳の切れ端に書…

読書:続堕落論

坂口安吾の堕落論に続く続堕落論を読んだ。社会制度の批判が主な文章であった。貧しさに耐える…

読書:桜の森の満開の下

梶井基次郎の「桜の樹の下には」に続き坂口安吾の桜にちなんだ作品も読んでみた。山賊が主人公の物語で、夫と一緒に歩いていた美しい女を連れ去り一緒に暮らしていく話であった。山賊の男は桜の木の下は理由はわからないが気が変になって恐ろしいものだという気持ちでいて、来年また花が咲いたらなぜ気が変になってしまうか考えようとしていた。しかしながら、考えてもわからないまま、物語の終盤では女と一緒に桜の下を恐れずに通ってしまい、それがきっかけで物語の終わりに向かう作品となっていた。 この作品で

読書:堕落論

坂口安吾の有名な作品である堕落論を読んだ。人間は堕落するものであり、堕落しないために制度…

ドグラ・マグラを読了した。

年明けから読み始めたドグラ・マグラを遂に読みきった。 非常に優れた作品であるが非常に複雑…

少女地獄:殺人リレー

夢野久作の少女地獄を最近読み始めた。その中の短編である殺人リレーの感想をここに書いておく…

少女地獄:火星の女

今回は少女地獄の「火星の女」についての感想を記す。少女地獄に入っている三編の中で個人的に…

読書:河童

芥川龍之介の晩年の代表作である河童を読んだ。芥川の没年と同じ年に作られたこの作品は、芥川…

読書:檸檬

梶井基次郎の檸檬を読んだ。数年前に一回読んでおり、今回で二回目となる。憂鬱な主人公が檸檬…

読書:桜の樹の下には

一つ前のnoteと同様に今回も梶井基次郎の作品を読んでみた。この話は桜が美しいのはその地中に屍体が埋まっているからだと考えている話であった。 二三日前から不安に駆られていたこの作品の主体となる者は、カゲロウの死体を見たために不安を感じているのではないかと感じた。書かれている日数ともつじつまが合うし、桜のみを見てふと思いつくのはあまりにも突飛である。桜が綺麗であったことも少なからず影響を受けているだろうが、数えきれないほどのカゲロウが求愛行動を行い、カゲロウが生きていく中での