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読書人間📚『夏への扉』ロバート・A・ハイライン


新版『夏への扉』

原題:The Door into Summer (1956年雑誌発表)

ロバート・A・ハイライン(1907年〜1988年)アメリカ
訳 福島正美 (1929〜1976)
1979年にハヤカワ文庫SFより発刊された『夏への扉』の新版(2020年)です。



1957に発刊(日本では1958年)、物語では1957年に生きる主人公が冷凍睡眠で2000年に目覚める。

主人公は、親友の義理の娘と結婚し共に生きたいと願う。愛しくてならないが、娘はまだ子供。
そして、性悪な女と間違った結婚をし裏切りに合い全てを失う。
最終的には愛する猫と少女を手に入れる(取り戻す)、冷凍睡眠、ロボット、タイムトラベル、SFの夢が詰め込まれているお話です。


この作品は特に、海外より日本で人気があり、日本人特有の少女趣味的なものも心をくすぶる要因の一つなのか、なんだか際どさを感じます。小児性愛!?と危ぶむ難しさがある様に思えるのは私だけでしょうか。
作品としては純粋な心の交流として描いていますし、主人公は少女との再会を20歳以上の設定にしたのでセーフだと言い聞かせ読み進めます。それでも若さ溢れる年齢、価値観の定まっていない頃合いでの再会はモヤモヤとします. . .  少女と主人公の歳の差はいくつなのでしょう。


感心した341ページをひいておきます。
主人公は「ロボットは皿洗いは出来るの?」と女に質問されると、「〜皿洗いといっても、なかなか馬鹿にはできないんだよ。要するに、皿洗いは、非常に複雑な動きが必要だ。煉瓦を積んだり、トラックを運転したりするような、どっちかといえば単純なおさまり仕事じゃない、判断力を要する仕事だからね」と答える。
女は「男のひとで家事のわかるひとをみつけて、こんな嬉しいことはないわ!」と興奮する。私も大興奮した場面です。単純な動作では無く、家事には能力が必要だとわかっているハイライン!!女性の見方!イヨっ!イロオトコ!

雑念を振りはらえばロマンチックなお話です(今年、どこかの議員が少女との同意性交をありえると発言した物議が思い出され、ソワソワしながら読んでしまいましたが)。
SFだからこその夢物語。ゆる〜く読みたいですね。いかんいかん。失敬。


原作映画も今年の夏に始まっていたので、配役が気になるところです。山崎賢人さん。あー良いですねー。観よう。



さて、ここまで書いておいてですが、読んでから間が空いたので、正直ぼんやりとした記憶で書いています。
8月初旬の暑い日。
記憶の豊かなあの時にタイムトラベルしたいですっ!


装画 まめふく
装幀 早川書房デザイン室
早川書房(ハヤカワ文庫SF)

日本語版翻訳権独占 早川書房

🌝声、発声、機能を考える
ボイス・ボーカルレッスン/東京都 
音楽療法(医療行為は行わない)の観点からオーラルフレイル、口腔機能、老化防止を意識した呼吸法、発声のレッスンも行います。

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