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性交ミュージアムとカフカミュージアムのハシゴ(プラハ後編)


【前回まで】
投げ銭足長さんによる「ネドベドを知ってほしい!」っていう少しも意味がわからなかったリクエストにより、ザグレブからチェコに移動した柴田。

ネドベドを知るよりもチェコビールのおいしさを知ってしまったがそれだけではない奥深い町なのが少し見えてきた。
最高にかっこよくて美しい図書館や天文時計、天文学と占星術、あらゆる場所から見える絶景と清潔な町…  お次は?



唖然とする程のビールっ腹を抱えて目覚めると、
午前中は天気が微妙そう…

天気が悪いなら気になるミュージアムにも行っておこう、と思い立った。

まずは宿から歩いてすぐの…

性交機械博物館へ!
https://goo.gl/maps/VhQAsfPafoqpZ6K98

なんか漢字だとお堅い立派なところのように見えるけど読み方はセックスマシーンミュージアム。

前にお得意の変態ネット水着をカバー写真にしただけで18禁がついちゃったnoteだからどこまで画像共有していいのかわからないんだけど。

いや、どうせ18禁がつくのなら、どこまで載せてもいいのか。載せちゃおう。

さすがにモロ出しのえぐいかんじの写真とかはやめておくけど、つまり本当はそんな写真もズラリとある博物館でもある。

これは昨日食べたソーセージでした。これでバンされたら笑う



このミュージアムのレビューを読んだ時に
「この能力や熱意をもっと他に向けられなかったものか…」
みたいなコメントがあったんだけど、まさにそんなことを言ってやりたくなった。

昔の人たちがどんな大人のおもちゃでどう楽しんでいたか、
基本的にマシーンの展示が多いんだけどいちいち説明があって、呆れ笑いしつつも脱帽する。

うける。
このミュージアムを、朝に市場で買ったラズベリー食べながら一人でニヤニヤして周ってる日本人(私)も多分変態。
もう、ガチで作っていれば作っているほど無駄で面白い。

アクロバティックなんだよなぁ色々。
べつにそれをわざわざ作らなくても、、、いや、それがしたけりゃもっと簡単に、、、みたいな効率悪いものを真面目に作ってるのが面白いし、この時代にこうゆう遊びが…ってなんかタイムスリップしたように見れるのも面白かった。

このマシーンの「手」なんて黒ずんでいたし、絶対こんな機械の手なんて触り心地悪いだろとか思うけど意外と実働あったのかしら。

他にも、枠組みだけのカゴみたいなのに女性が吊るされてその下に偉そうな男が寝そべってるのとか、

昔の日本で姫が運ばれてそうな籠に覗き窓がついているのとか…街中にあってお金を払ってその箱を覗いて中にいるセクシーなお姉さんを見たらしいけど、それは今の時代にあっても良さそうじゃない?
500円くらいだったら私も覗いちゃうなぁ。

これも動くようになってる。実に細かい仕事😂
日本のおちんちん祭りの写真も飾ってあった!(正式名しらない)
私も参加したいー!


くだらないようで歴史を感じる面白いミュージアムでした。


そこから有名なカレル橋の近くを通って見つけたカフカミュージアム。

この橋あたりも綺麗
そして私はこのあたりで買ったけどどこにでもあるプラハ名物のひとつ。ツイストされた揚げパンのような表面カリッとしたパンにアイス乗ってる。中空洞だから食べてる間にアイスが中に入っていって、途中からパンをちぎって中の溶けかけのアイスつけながら食べた。


チケット売り場のある広場で像のちんちんを弄ぶ人たち。 
…今回はそうゆう回ということで。
カフカの言葉が並んだ頭おかしくなりそうな階段


カフカミュージアムとは勿論あの作家フランツ・カフカのミュージアムなんだけど私は昔見たカフカ田舎医者ってショートフィルムがすごく好きだったから印象に残っていただけで、正直きちんと調べたこともなかったしカフカがチェコ出身なことすら知らなかった。

なので通りかかって初めて、あのカフカもゆかりのある場所なのね〜と、いつかちゃんと彼を知りたいと思ってたから丁度良いので入ってみた。

チケット売り場に行ってお金をあるだけ出して、足りない分を探すふりをしてたら半額にしてくれた。笑

ここ以外のミュージアムもプラハは受付で学生値段でいいよと誘ってきたり値引きしてくれることが多かった。シーズンオフだからなのか? 
カフカのミュージアムにいたっては、レビューには「日本人が好きなオーナーだから日本語話してたらチケット無料にしてくれた」ってのもあった。

展示はチェコの言葉と英語だし作家なだけあって文字の展示が多かったから読んでいくだけでもめんどくさかった(笑)けど、
とにかく繊細で神経質なかんじがひしひしと伝わってきてなんて生きづらい人なのだろうと彼が背負ったカルマみたいなものを考えずにはいられなかった。

ユダヤ人家庭の生まれというカフカは堀が深くて細身の、なんつーか、、伊勢谷友介さんみたいな凛々しいお顔立ちで、なんかそのミュージアムにいるあいだはなんやこの女たらし!女たちがここまで深く愛してくれてるのに次々と恋をしやがって!あんたが悲壮感たっぷりでも彼女はもっと辛いわあほんだら!辻仁成か!とか思っちゃったんだけど

これをキッカケにカフカをサーチしたら誰にでも丁寧で礼儀正しく気遣いの言葉を忘れず年少者への話相手になってた数々の良い人エピソードが出てきて、「それでも尚愛される人か…」と思ってしまった。
公園で出会った人形を失くして落ち込んでいた少女に人形はちょっと旅に出ただけなんだよと話してそれから人形からの手紙を創作してその子に送り続けたエピソードなんて素敵すぎる。その町を去ることになったときはその子に人形をプレゼントして、それが少女が失くした人形の長い旅を経て変貌した姿なんだと話したらしい。
こんなことしてあげたいと思っても三日坊主になってそこまで続けるなんてなかなかできないよね。

それにしても恋人たちに宛てた手紙の膨大な量!500枚書いたとか1日に2回も手紙を出してることもあってそのうえ返事が来ないとなんで返事を書かないのかと催促してる内容もあったとかで、
それを聞くとすーぱー重いしうざいしそんな奴に捕まったら発狂しそう。
顔も濃いからなんかアラブ系の人のしつこさと空気読めない印象に重なっちゃって、また腹立たしくなってきた。笑

ただ、その手紙を受け取った彼女たちは次の彼氏ができたり収容所に入ったりしたあともその手紙を保管していたり人に託したりしていて、だから現在でも読むことが出来て、いかに大切だったかがわかる。だからまぁ嫌がる相手にそんだけ大量の手紙を送りつけていた自己中な男では無かったのだろう。たぶん。
ずっとソリの合わないお父さんとの関係に苦しめられたのもカフカの人格形成に勿論大きな影響があるようで、お父さんに向けたバカ長い手紙まで展示されていた。

これは渡されても父は喜ばなかっただろうし、なんなら憤慨して家庭内戦争勃発していたんじゃないかと思うかんじの父親像だから彼の自我や無謀なことに挑戦するピュアさも見られた。 だけど結局その手紙は父に渡る前に姉妹やお母さんに阻止されて父には届かなかったらしい。
これに似たようなことは私もあるなとさっきから色々言ってしまっているカフカが自分に入ってきてしまった。もしかしたら言葉(文章)に呪われているようなところも通じてるかもしれない。

それにしてもこんなにプライバシーゾーンの手紙がまさか世界中の人に公開されるようになるなんて思わなかっただろう。

恋人に宛てた手紙を他の人たちに読まれて、しかも誰か1人に対してだけじゃなく何人かの女性に対して言っていることとなると「また言っとるわ」「ここ、嘘じゃん」的な都合の悪い部分もありそうなのにそれも全部公開されるのって、どんな気分だろう。
もしカフカがうっかり現代に蘇ってこのミュージアムに来たら恥ずかしさのあまり自分ですぐにもう一回死にそう。


とにもかくにもそんな女性遍歴や彼の人格を想像して楽しめる多くの展示があってカフカに更に興味を持つのに不足ないミュージアムだった!
田舎医者以外もなにかカフカ原作の映像作品があれば観たいし、翻訳されてる本も色々読みたい気持ちが強くなった。

前回載せた美しすぎる図書館の向かい側は巨大かつ実際に使われている図書館だったんだけどそこでそのままカフカを読み耽りたかったよね。

図書館にあったブックタワー!中にかがみ入っててインターステラーの本棚みたいになってて面白かった

でもここで読もうとしてももちろんこっちの言葉だし、英語だとしてもカフカを英語で読むのはまだ私には難しくてぶん投げそうだから
帰国してから日本の図書館に行こうかね☺️

ちなみに前回の記事を見ていない人のためにこちらの美しすぎる図書館↓だけど、その建物の見学は屋上まで登りながら太陽の位置によって測る床の時計なんかを見て、最後は屋上からの景色を堪能できる、

ぎっしり


ここでも街の景色を見たけどプラハでは橋の上から、ダンシングハウスと呼ばれるビルの上から、城の上から、展望台から、、
どこからでもよくこの景色が見える。
川沿いの景色はハンガリーのブダペストの景色に似てる。

展望台まで登った時、それまでの公園の坂道でだいぶ疲れたけどそもそもは展望台が目的では無かった。
鏡の家、みたいな面白そうな建物をマップに見つけて向かったのだ。
なのにやっと公園を登り切ってその建物についたときにはもう受付閉めてる、終了してた! 
受付があるような場所だとも思ってなくて公園の中のいつでも自由に入れる建物だと思っていたし頑張って登ってきたからその終了を伝えてきたスタッフに
「まじかいな!グーグルマップに出てる閉館時間だとまだ15分もあるのに!私頑張って登ってきたのに入れないの?!ぴえん!」
的なことを言ったら、受付の人がよそ見をしてる隙に出口から入れてくれた。受付をすでに閉めてるわけだからここは半額でもなく無料になった😍
やっぱりあんまりお金に執着してない大らかなかんじがする町の人たち。

中に入ると鏡の迷路みたいになっていてまだ一組遊んでいてなにかのゲームをしているようでキャッキャと叫んでいた。

夜はオペラも観た。
豪華絢爛な建物でオペラと言われたら高そうだけど1番安い席は千円しなかった。
実際にその1番安い席を予約して行ってみるとあまりに席が高い位置すぎて、出演者やオーケストラを完全に見下ろす角度。そして舞台美術の上の方はその角度からだと見えない。笑


でも値段がこれだから、本当に見学とゆうかお試しというか
オペラ鑑賞の感覚を掴むための入り口と考えれば充分だし、これこそ文化を育てるのに必要なことだと思う。

日本は映画すらも高すぎるけど、立派なものは値段も釣り上げてハードルを上げてしまう。

高い席や払いたい人が更に払える仕組みがあるのは大賛成とゆうか勿論作る費用も借りる費用もギャラもあるからそうすべきだけど、
こうゆう無理のある角度でも立ち見でもなんでも良いから、払えない人用に無料同然の席も用意するのが絶対に良いと思う。

国の宝になりうる文化は学生や貧乏アーティストでも気軽に観に来れるものでなくちゃ。
良いか悪いかもよくわからないうちに、ましてや実際に外れも多い作品選びの中で、躊躇する値段だったら客が離れて当然。

嫌いだったら出れば良いし、暇だから入るかくらいのノリで行ける場所だったら、
通ううちに何かの発見をしたり色んなタイプのものを知ったり思い出の場所になったりガツンと来る作品に出逢えちゃったり、、
高い席でも観たいと思う感性が育つ可能性はめちゃくちゃある。


お金を生み出しながらじゃなきゃ続かないけど、同時に観る力も生み出す可能性も育てなくちゃなんだから。
前者だけを優先してたら結局前者も潰れる。


もはや日本の弱々しく消えかけた火を燃焼させるには燃料が余計にかかって大変だろうけどパニックになってやっつけで質の悪い油をぶっかけるんじゃなくて、もっと大切に未来を見て少しずつ育ててくれや…
とまぁ、
思うのは簡単だけど
それを自分も率先してなんとかしようと思っていた時代は過ぎ去り、めんどくさくなってもう海外で楽しみ出しちゃった私には本当はなにも言えない。

カフカ、あんたのせいで今回の記事がやたらと真面目な語りになってしまったよ。(フランツカフカのモニュメント)
こう見るとザグレブの市内にも似てる
おとぎ話に出てくる町みたい




ま、そんなこんなで最後までビール飲んだくれてザグレブに帰りましたとさ。(雑)

最後にチェコビールをパブでがっつり堪能してから帰りのバスに乗ろう!と思ったのに、うっかり飲み放題に近いクラフトビール屋を発見して入っちゃったの。


ハンドルジョッキじゃなかったしピルスナーラガーなかったし別にIPAとか飲みたい気分じゃ無かったから
チェコ最後の時間なら普通のパブに行けばよかったなと思ったけども、

何日か残ってるならどこかで一度行っといても良いと思える場所だった。


プリペイド的なカードを買って、何種類もあるビールのサーバー横にタッチするとビールが出せるようになるの。気になったのを好きな量だけトライして、好きなやつはたっぷりそそいで席でゆっくり楽しむのも良し。 
そのカードの残高でフードも頼める。

ダークなのも地元のラガーもあって結局私はラスト2杯くらい普通にそのラガーを飲んでたけど、
トロピカルなメロン強めのビールとかバリバリIPAぽいのとか大麻のビールとか個性的なレパートリーで楽しいは楽しかった!

チェコ!次はしっかりじっくり過ごしに来るね!


それではまた次の国で🖐

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