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ヨーロッパ6.5都市旅 前編【陽気な2カ国】

コペンハーゲンでの交換留学を終え日本に帰国してから早2週間。帰国直後に「ドアの取手ひくっ」と素で驚いてしまい「もういいよそういうの」という顔をされてから13日が経ちました。

そろそろ学期終了後に敢行したヨーロッパ2週間旅行を振り返っておかないと賞味期限が切れそうだなと思ったので、急いで書いています。スペイン(バルセロナ)、ポルトガル(ポルト、コインブラ、リスボン)、ハンガリー(ブダペスト)、チェコ(プラハ)、そして乗り換えで4時間のみ滞在したドイツ(ベルリン)。さすがに半日も過ごしていないベルリンを1都市換算するとドイツ人から空き瓶が飛んできそうなので、合計は6.5都市としておきます。後半2.5都市は一人旅です。

前編・後編に分けてはみましたが、きっとどちらも長くなります。どうか、どうかお付き合いください。前編はスペインポルトガルの西側パート。あ、思想としての"西"じゃなくて物理的な"西"です。まあどっちでもいいんですが。

1.バルセロナ(スペイン)

コペンハーゲンから飛行機で3時間半。物理的に小さくまとまっているイメージのあるヨーロッパですが、まがりなりにも北欧を担っている国から最西端までは日本グアム間くらいの時間がかかります。

第一印象は、もう、なんといっても太陽。日没は3時半、天気は曇りか雨、ライトは基本暖色の間接照明、の三拍子揃ったコペンハーゲンでは味わえなかった明るさと眩しさ。燦々と輝く太陽に向かって「久しぶり!」みたいな視線を向けましたが、「私はずっとここにいましたけど?」という顔をされました。太陽を擬人化できるくらい、旅行はテンションが上がります。ほら、北風と太陽も主人公は旅人だったじゃないですか。

バルセロナは、イメージ通りの「ラテン」。それはそれは陽気な国でした。土曜の朝からビーチでは半裸の男たちが大音量の音楽と共にバレーボールに勤しみ、クリスマスまでまだ10日もあるというのに大学生の集団が路地でマライアキャリーを歩きながら熱唱している街です。

サグラダファミリアをはじめとするガウディ建築の素晴らしさは言わずもがな。専門的なことはわかりませんが、がっしりとした建物なのに粘土で作ったような柔らかさがあるような感じでした。多分るるぶやじゃらんのプロ編集者の方がうまいこと表現してるのでそっちをぜひ読んでください。

サグラダファミリアの、中

僕からは一つ、高い建物があまりないバルセロナの街に、サグラダファミリアは突然現れます。展望台から見た未完の塔を表す擬音は「ニョキッ」です。

2.ポルト (ポルトガル)

「ポルトガルにある都市」だからポルトという名前なんだと思っていたんですが、どうやら時系列的にはポルトが先で「ポルトがある国」だからポルトガルだそうです。愛知の豊田市と同じタイプです。多分。

スキー場並みの斜面に広がる街は、歩くのがほんっとうに大変。ほぼ山頂にホテルを取ってしまったがゆえに、谷を流れる川沿いの中心部に行くたびに急勾配を登ってこなければいけないハードモード仕様。

「西洋の長崎」と勝手に呼びます

江戸期の交易を考えれば当たり前っちゃ当たり前なんですが、長崎みたいな街でした。逆か。個人的にはかなり好きです。なんとかもう一回、足腰が強いうちに訪れたいな。

食べ物もピカイチ。なんといっても海鮮。銀の無機質な鍋で提供される"seafood rice"なるド直球ネーミング飯がまあ美味しい。どっかが発表した"飯がうまい国トップ100 (100 Best Cusines in the World)"で4位にランクインするだけあります。

ちなみにトップ3はイタリア、日本、ギリシャ。ギリシャ!?まあそれはいいとして、マレーシアが31位なのは本当に許せない。高すぎませんか??彼ら、米をココナッツミルク炊いてましたよ!?!いや、まあ、マレーシア旅行でお腹壊したので完全に私怨です。

3.コインブラ(ポルトガル)

訪れた6.5都市の中で一番知名度が低そうな街。かつては100年ほど首都を担ったこともあるそうですが、今やポルトとリスボンに挟まれ存在感は薄め。大阪桐蔭と履正社に取って代わられたPL学園みたいなもんですね。

しっかし知名度が低いからと言って侮れません。都市にランクづけをするなんていう野暮なことをするつもりは毛頭ありませんが、この旅行の個人的堂々たる1位はコインブラです。街の規模感、観光客の少なさ、人との距離、全てがドンピシャでした。

立川に住んでた頃、街のキャッチコピーが「立川くらいが、ちょうどいい」に投票で決まっていましたが、コインブラは立川よりもちょうどよかったです。

観光名所という観光名所は、ほんの100年前までポルトガル唯一の大学であり、ヨーロッパ最古の大学群の一つであるコインブラ大学くらいですが、てっきとうに散歩しててっきとうなお店でご飯を食べるには本当に最適な街です。

教会を改装したカフェで聞いたポルトガル民謡の"Fado"もコインブラのハイライト。ポルトガルギターは弦が10本あるそうです。イカじゃん。

左がポルトガルギター。ポッケに手突っ込みながら歌える大人になりたい。

4.リスボン

満を持したポルトガルの首都。首都は、首都でした。ポルトコインブラに比べて道が広いのなんの。かつての大地震を踏まえて火災が広がりにくい街づくりを目指したんだとか。コインブラからバスで着いた駅は、新幹線しか通っていない田舎のハリボテ駅みたいな見た目でした。良い意味で。

路面電車に勝手にロマンを感じているものとしては、トーキー以前の映画に出てきそうな一両編成の路面電車が街を駆け巡っているのがたまりませんでした。これ、決して観光客向けのお飾りというわけではなく、山手線くらいの頻度で走り、車内は地元民でいっぱいです。

真っ赤なコート、おしゃれですね

都会らしく、「どう?えび食べない?」とキャッチにも話しかけられましたが「ちょうど食べてきちゃったんだよ」と言ったら爽やかな笑顔で「じゃあ仕方ないねえ、次リスボン来た時の予約でもしていく?ハハ冗談さ、バイバイ!」と言われたので、なんか、わかりませんが、多分、負けました。なんらかの勝負に。新宿のキャッチも見習えよ。

ここまでお読みいただきありがとうございます!!!読んでいただいた方はきっと良いことがあります、明日か、明後日か、2ヶ月後か、きっと。

part.2は東欧一人旅編、ぜひ!

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