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読書感想文

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印象深い本たちを紹介しています。マンガも少し含みます。出会ったときに、思い出した時にポツポツ書いています。
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記事一覧

野口晴哉「治療の書」より 全生

野口晴哉「治療の書」より 全生

今回も、治療の書から抜粋させていただきます。
今回ご紹介する部分は、個人的には「治療の書」のハイライトだと思っています。

この箇所のみを見ると、生より死のほうに焦点が当てられているようにも思えますが、全編を通じて伝わってくることは、生き切ることの大切さです。

学生時代の話です。

野口氏の治療の技を体得されている恩師がいました。その恩師と話をしているところに、友人が駆け込んできました。両手に小

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野口晴哉「治療の書」より 明鏡の心

野口晴哉「治療の書」より 明鏡の心

前回、以下の記事でご紹介した「治療の書」。

実は、今日は別の箇所をご紹介しようと思っていましたが、昨日annon さんが投稿された記事を拝読し、予定を変えることにしました。

「治療の書」は、人を治療する際の心構えを説いた書です。ですが、治療する、という条件を外せば、我々にもそのまま当てはまる示唆が多数含まれているように思います。

自分が持っている過去の価値観に固執せず、相手の価値観を受容する

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野口晴哉「治療の書」より 人の生きてゐるは楽しき也

野口晴哉「治療の書」より 人の生きてゐるは楽しき也

昔の文体ですが、書かれていることは平易ですので、どうぞ読み飛ばさず原文を味わってみてください。

「地球にのつて宇宙を闊歩してゐるも又面白きこと也。」

この部分を読んだ後、外を歩いてみました。

「光とともに息し、陽とともに生き、」

陽光を浴びながら、深呼吸してみました。

「花を楽しみ草を悲しみ、海に笑ひ山に考へ 人の生きてゐるは楽しき也。」

今まで見てきたものを思い出しました。
世界は美

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意味と美しさのあいだ

意味と美しさのあいだ

少し前に、アン・モロウ・リンドバーグ著「海からの贈物」より、印象に残った部分をご紹介しました。

今回も、この本の一節をご紹介したいと思います。

著者が島を離れ、もとの日常生活に戻るときに、これからどのように生活していくかの指針を述べている部分です。

この箇所は、読むたびに、目にとまる箇所が異なりますが、中でも一番好きな箇所が以下。

意味と美しさに必要な空間を設けること

意味と美しさの間に

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古今

古今

漢和辞典を調べていたら、この漢字が目にとまりました。

「今」

数世の時が合して、この時に及ぶ。それが「今」。

もう一つ。

「古」

十と口を組み合わせた漢字で、前の代のことを次々に語り伝え、十代の時を経たものが「古」。

少し前に読んだ本の一節を思い出しました。

東北の村々を歩き、行く先々で聞かせてもらった話と、その出会い・話への筆者の思いが語られている本です。

昨日は、月に一度の民俗

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谺(こだま)

谺(こだま)

本を読んでいたら、谺(こだま)という漢字が目にとまりました。

漢字の形に惹かれ、諸橋大漢和辞典の索引で「こだま」を参照しましたが、見つかりません。

大漢和は、目指す漢字が載っているにも関わらず、探し当てるのに苦労することがあります。最後まで見つけられないことも、ままあります)。

今回も、この漢字自体が載っていないのではなく、こだまという読みでは索引されていないのだろうと思い、あちこちページを

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亀とエンデ

亀とエンデ

前回に続き、また亀の話です。
私、亀がそんなに好きだったっけ?と思う程、次から次へといろんなところに連想が行きます。
あとちょっとだけ、おつきあいください。

ドイツの児童文学作家、ミヒャエル・エンデは亀が好きなことで有名で、自身も5匹の亀を飼っていたそうです。

エンデの代表作の1つ「モモ」の中では、甲羅にメッセージをうかびあがらせて会話をする、カシオペイアという亀が登場します。この亀がなんとも

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子どもへのまなざし

子どもへのまなざし

佐々木 正美著
「子どもへのまなざし」
福音館書店

これからお母さんになる同僚たちに、何度もプレゼントした本です。

育児や教育に関する情報は巷にあふれていますし、子どもたちと一緒に過ごしていると、本当に小さなことで迷います。

疲れて抱っこをせがまれた時、抱っこする?
頑張って歩くように励ます?
それとも一緒にしゃがみこんで休憩する?

夕食の支度をしている時に、文字がたくさんの本を持ってきて

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イネ科は策士

イネ科は策士

図書館から借りてきた『世界史を大きく動かした植物』、
返却期限が近づいてきて焦っています。
ネット書店で改訂版らしき文庫版を注文しつつ、
気になるところはnoteに書いてしまおう!ということで、
今回はイネ科の話です。

過酷な環境で生き延びる

イネ科の植物は、乾燥した草原で発達しました。
動物たちが少ない植物を、先を争って食べる過酷な環境の中で、
生き残るために様々な工夫をしながら発達してきま

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君は馬鈴薯?それともジャガイモ?

君は馬鈴薯?それともジャガイモ?

牧野富太郎博士の『植物一日一題』。
noteで紹介されていたのを拝読し、拾い読みではなく、ちゃんと最初から読もうと、読みはじめたのはいいのですが、冒頭から目が点になりました。

牧野先生、激オコ‥。

ジャガイモと馬鈴薯を同じだと思っていてごめんなさい、という気分でした。

冒頭の一段落だけご紹介します。

牧野先生が考える馬鈴薯の正体も、この後しっかり書かれています。

なお、日本国内での呼び方

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鬼降る森

鬼降る森

高千穂地方に伝わる伝説について語った、長老の荒唐無稽とも言えるような話を、笑って聞き流せない著者の気持ちが表現されている部分です。

「こうしましょう、とあなたが言えば、それが正解。
変わりながら伝わっていく柔軟さが民俗芸能の良さです」

教わる立場の気楽さを謳歌してきた私が、物のはずみで先生から郷土芸能のお稽古の会を引き継ぐことになってしまい、アワアワして先生に、こうでしたっけ?と泣きついたらこ

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鬼降る森 続き

鬼降る森 続き

高千穂の夜神楽を、ベテランが若い世代に伝える一節です。
膨大な時間をかけて教え、教わった結果、神楽の担い手たちがどのような存在になるかが次に書かれます。

人ならぬ世界の舞を人に伝え、土地の中で伝承していくことは、まさに天と地のあいだを往還するということだな、と思います。

この本は、たしか朝日新聞のコラム「折々のことば」で知りました。
たった一行紹介されていた文章に惹かれて手に取った本でした。

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できない理由を見つけるのではなく、何が何でも(植物の話です)

できない理由を見つけるのではなく、何が何でも(植物の話です)

こんなことを言われたら、たじろいでしまいそうです。
‥が、これは人間に対して突きつけられた精神論ではなく、雑草学者ベーカーが挙げる、理想的な雑草の条件の1つです。

他個体とも受粉するが、自己の花粉を受粉しても結実する。
他家受粉の場合は、風媒。虫媒の場合も昆虫を特定しない。

強いのではなく、むしろ弱いからこそ生き残るために様々な戦略を持つ雑草たちの戦略に、驚きの連続でした。

この本のからもう

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取るに足りないこと一つひとつが、一つの答に向かって

取るに足りないこと一つひとつが、一つの答に向かって

植物や言葉などの小さなトピックを、noteに投稿してきましたが、どうやら私は、自分がいなかった過去に、当時の人々が何を思い、何をみていたかに関心があるようです。

この植物には何故こんな名前がつけられたのか。
食べていたのか。愛でていたのか。珍しかったのか。身近だったのか。
この言葉は、誰がどんなふうに使っていたのか。
森羅万象の中に人は何を見ていたのか‥。

息子に何度も勧められた「図書館の魔女

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