マガジンのカバー画像

医学部留学関係

15
医学部の制度面や留学に対する思いなどの記事をまとめています
運営しているクリエイター

#海外生活

東欧医学部に留学した話

東欧医学部に留学した話

私が東欧医学部に単身乗り込んだのは10代の終わり。もう10年も前の話。

空港から大学のある街までバンで揺られること3時間。2月の始めで吹雪いていた。耳がちぎれるほど痛い。首都のソフィアから離れていくと、吹雪の中から辛うじて廃墟群を見えた。『なんて灰色な街なんだろう。』そう思ったことを覚えている。

都会に住んでいた私にとって、全てが田舎染みた選択肢のない国で10代を終え20代の初めを生きることは

もっとみる
東欧医学部を去った人たち、大学を乗り換える人たち

東欧医学部を去った人たち、大学を乗り換える人たち

私が在学中のブルガリア医学部留学の退学率は約45%でした。
今はもう少し辞める人は減ったのでしょうか?

日本人で辞めていった人のほとんどが、留学を開始して3ヶ月以内に日本に帰国していきました。理由は様々でしたが、他にやりたいことができたという意見が1番多かった気がします。

わざわざ海外の、しかも東欧の医学部に留学するって割と大きな決断だと思うのですが、その決断をひっくり返すほどやりたい

もっとみる
10年経ってもブルガリアの医学部と繋がり続けている事

10年経ってもブルガリアの医学部と繋がり続けている事

先日、私の通っていたブルガリアの大学の学務科から1通のメールが届きました。

『日本のブルガリア大使館でイベントを行うので、卒業生として来てくれませんか』との事。

後日改めて、ブルガリアと日本の大学のネットワーキングイベントという会にブルガリア大使館からお招き頂き、ブルガリアの医科大学卒業生として参加して来ました。

会は駐日ブルガリア大使公邸で行われました。

日本とブルガリア、主に体育大学と

もっとみる
ブルガリア医学部に進んでよかったこと

ブルガリア医学部に進んでよかったこと

ブルガリアの医療、こと、私の進学した大学の医療は日本と比較して遅れている事は以前記事としてお話ししました。

10年前は最先端医療なんて学べるような状況ではありませんでした。
(なぜか産婦人科病棟に手術ロボットダヴィンチがあったけど…)

これから医学部留学を考えている人達は、ショックを受けるかもしれません。

医学部に簡単に入学できる以外に、プレヴェンという田舎町の医学部に通うメリットってあるの

もっとみる
ブルガリア医学部を中退しようと思った話

ブルガリア医学部を中退しようと思った話

1度本気でブルガリア医学部を中退しようと思ったことがあります。

大学を辞めたいと思い出したのは、かなり早い段階で、入学して数ヶ月の間でそんな風に思い始めていました。

もっとみる
海外医学部を卒業し日本で医師になるために行わなければいけない手続き

海外医学部を卒業し日本で医師になるために行わなければいけない手続き

日本で医師として働くには日本の医師免許を取得しなければいけません。

外国の医師免許と日本の医師免許って実は別物!

車の免許のように、外国で取得した免許を日本の免許に書き換えることはできません。

なので日本の医師免許を取得するために、厚生労働省に日本の医師国家試験を受けさせてくださいと頼みこみに行く必要があります。

当時の書類作成のメモを張り付けつつ、詳細を説明していきたいと思います。

もっとみる
厚生労働省の役人に囲まれて日本語診療能力試験を受けた件

厚生労働省の役人に囲まれて日本語診療能力試験を受けた件

ありがたいことに国家試験認定をいただくことが出来たので
10月に厚生労働省に出向き日本語診療能力試験を受けました。

もっとみる
海外医学部に対する規制が入りそうな件

海外医学部に対する規制が入りそうな件

『東欧医学部留学』

日本で働きたい外国人医師のためにある厚生労働省の制度を、まさか東欧で医師になった日本人を逆輸入するというビジネスの一部として使われることになるとは、厚生労働省も想像しなかったでしょう。

始めに東欧医学部留学に目を付けた人は本当に商売の天才だと思います。
夢を食い物にする商売って需要ありますもんね。

海外医学部を卒業した医師が日本で働く場合は
2パターンの流れがあります。

もっとみる
学期末試験前の恒例行事

学期末試験前の恒例行事

私が留学した10年前は、うちの大学は全てがアナログ式でした。

入学時にStudent's cardという小さなノートが配布され、それを6年間の記録ノートとして用います。

ブルガリア医学部で期末試験を受験するためには、2つの条件を満たす必要があります。

もっとみる