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hazi-sarashi【エッセイ】

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このエッセイ集は、僕がこの世界に確かに存在していたことを証明する。
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#短編小説

【特集】山田詠世のエモい記事5選

【特集】山田詠世のエモい記事5選

①山田詠世が誕生した日この記事は、僕の自己紹介のようなものだ。

なぜnoteで毎日投稿を始めたのか、自分がどんな人間を目指しているのか。そういったことが「日高屋」をサブテーマに語られている。

まず読んでもらえると、とっても嬉しい。そんな記事だ。

②マッチングアプリ放浪記シリーズ(全14話)コミュ障でモテない男子大学生(僕)が、遊び人になって自分を変えるために、マッチングアプリを冒険する物語。

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[徒然]最近、彼女の距離が近い。でもたぶん、片想い。

[徒然]最近、彼女の距離が近い。でもたぶん、片想い。

最近、遥の距離が近い。僕は動揺を隠せない。

「ふ〜ん、男の子の喉仏って、こんなに硬いんだね」カフェで左横に座っている彼女が言った。

厳密な意味では彼女ではないその子は、最近僕の体に触って、あらゆる発見を楽しんでいる。

「ねえねえ、喉仏って押し込んだら痛い?」

僕が答える前に、遥は僕の喉仏を親指でぐいっと押し込んだ。

「っぅう!痛い痛い。命に関わるよ」と僕が言うと。

彼女は喉仏を愛おしそ

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[徒然]僕は小説を書き切った。

[徒然]僕は小説を書き切った。

僕は僕が嫌いだった。

何をやっても中途半端で、「新しいことに挑戦したい」なんて自分に言い訳をして、コツコツ継続することを諦めてきた。

そんな自分が大嫌いだった。

だけどもう、そんな自分を変えたいと思ったんだ。

そして僕は、連載小説『マッチングアプリ放浪記』を完結させた。

『マッチングアプリ放浪記』とは、僕の実体験に基づいて書かれた「性愛小説」みたいなものだ。

コミュ障で異性に対して奥手

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[徒然]漏らすか、漏らさないか。それが問題だ。

[徒然]漏らすか、漏らさないか。それが問題だ。

満員電車。通勤ラッシュ。つり革にしがみつくいつもの朝。

車窓からは、朝日が大きな川を照らし、鳥たちが飛び交い、河原では朝のジョギングをする人たちが見えた。

今日も世界は、なんだかんだ平和だな、とか思いつつのんびり電車に揺られていた。

だが突然、言表し難い違和感を感じた。乗車した時から、確かに僅かな違和感は感じていた。それが何かは判明つかなかったが、確かに何かがそこにあった。

そうか。あれは

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文字にすると失われる「崇高さ」

文字にすると失われる「崇高さ」

秋の終わり頃。夕暮れ時の下北沢で写真撮ってたら、

狭い路地で男女が肩を擦り合わせながらタバコを吸っていた。

「俺たちの人生も文字に起こせば美しくなるのかな」

みたいなことを言ってるのが聞こえた。

多分、文字は現実を美化するかもしれないけど、

文字にすることで失われる「崇高さ」みたいなものもあると思った。

全てのものは、きっと美し過ぎてはいけなくて、少し汚れていた方が長持ちし

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