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エンタメスタートアップ1人目デザイナーの現実(プレシリーズAラウンド編)

emole株式会社で1人目プロダクトデザイナーをしています佐々木です。
ショートドラマ配信アプリ「BUMP」を開発しています。

このnoteは前回のnoteの続きです。
今回のnoteではプレシリーズAラウンド〜現在について書いています!


第三次キャッシュアウト事件とプレシリーズAラウンドの行方(2022年3月)

SNSがバズって安心したのも束の間…
第三次キャッシュアウト事件が起こります。

年始の撮影スケジュールがリスケになり、その影響で制作費が大幅に増えてしまうなど、当初計画していない支出が増えてしまいました。

支出が増えてしまったのも問題ですが、最大の問題はプレシリーズAラウンドの資金調達でした。
リリースに時間を取られてしまった影響で、代表の澤村が資金調達に時間を取れず、予定よりも難航していました。

リードが決まらず、日に日に減っていくキャッシュ。
プレシャーから胃が痛くなり、毎朝4〜5時に目が覚める生活がスタートしました。

給料日の数日前になってもリードが決まらず、さすがにもう無理だと思っていました。この時点で話が進んでいるのは1社のみ。この1社が無理なら確実にキャッシュが回らないので倒産します。
不思議なもので、ここまでギリギリの状況だと1周回って精神状態は落ち着いていたのを覚えています笑

そして、Slackに1件の通知が届きました。

契約書締結のスラック。
この日は3時半に目が覚めていますね。

プレシリーズAラウンドではD4Vさんにリードで投資していただきました。
契約締結から着金までもスムーズに進めていただき、そのおかげでemoleは今があります。

その後フォローで入っていただけるVCの方も無事に見つかり、調達活動を終え、全員が事業に集中できる状態となりました。
今回ラウンドでは千葉道場ファンド、サムライインキュベート、D4V(Design for Ventures)、朝日メディアラボベンチャーズ、ココナラスキルパートナーズ、アドウェイズ・ベンチャーズの方々から出資していただきました。

これまで3回キャッシュアウト寸前の状況を乗り越えてきました。精神的にかなり追い込まれ、人生で一番辛い時期だったと思っています。
そんな状況を乗り越えることができたのは間違いなく代表含め、立ち上げ時のメンバーのおかげです。

立ち上げメンバー。代表もいます笑

スタートアップではよく「人」が大事だと言いますが、その本当の意味が分かった気がします。

今の採用市場は売り手市場のため、その気になればいつでも転職できたと思います。
そんな状況でも逃げ出さずに、互いに背中を預け合い、「スタートアップ」として戦い続けたのは今のメンバーだからできたことでした。

今考えると、「辛い状況でも楽しめるメンバーだった」というのがプレシリーズAに行けた最大の要因だったのかもしれません。


新たな課題

会社のフェーズが0→1から1→10に変わり、新たな課題も生まれてきました。プロダクトチームの組織作りです。

現在プロダクトチームの社員は自分とエンジニアの2名です。
プロダクトのビジョンと現状とのギャップが大きく、まだまだやりたいことがたくさんありますが、リソースの問題で諦めてしまっていることもたくさんあります。

また、toCのプロダクトではPDCAを回して、機能をリリースする速度はかなり大事だと思っています。
世の中にデリバリーし、フィードバックをもらい、また改善する。このサイクルが遅いと海外では戦っていけないですし、競合が出てきた時に負けてしまいます。

まずはPdMとフルスタックエンジニアを1名ずつ採用し、プロダクトの改善スピードを上げていきたいです。
我こそは!という方はぜひお話しさせてください。


今は何をデザインしているのか?

シード期は「今までの開発体制」で囲まれた部分のみ。
とにかく作ってリリースすることに全集中でした。

プロダクト開発では上記のフローで開発を行っており、デザイナーは上流から意思決定に関わっています。
フラットに全員が意見し合って方針を決めていく文化なので、PdMだから決める、デザイナーだから意見しないなどはありません。

現在の業務を簡単にまとめるとこんな感じです。

  • 改善仮説立案、PRD、デザイン作成

  • 新規機能のデザイン

  • ユーザーヒアリングの設計と実施

  • デザイン組織作り(採用)

  • デザインOps整備

  • そのほかプロダクトのグロースに必要なことはなんでも(コンテンツについての議論に混ざったり、マーケのこと考えたり)

個人的な感想としてはデザインを作ってる、というよりはまだまだサービスを作ってるという感覚の方が近いです。
サービスや事業を作りたい!というデザイナーにとってはかなり楽しいフェーズだと思います。


最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました。
「アーリーフェーズのスタートアップ1人目デザイナーの現実ってこんな感じかー」とか、「自分もスタートアップにチャレンジしたい!」とか色んな感想があるかと思います。

自分たちもまだまだこれからですが、自分のこれまでの経験がどこかの1人目デザイナーの方や、1人目デザイナーを目指す方に届けば嬉しいです。

これからも定期的にnoteは発信したいと思うので、よろしければX、noteのフォローもお願いします🙏
https://twitter.com/PT_sasaki_free

プロダクトデザイナー、PdM、エンジニアも積極採用中なので少しでも興味あればご連絡ください!
(正社員、業務委託、副業なんでもOKです!)



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