じんとにっく(油甚)

油を売って120年(大還暦) 滋賀県長浜市にある油量り売りのお店です。 地元の長浜曳山…

じんとにっく(油甚)

油を売って120年(大還暦) 滋賀県長浜市にある油量り売りのお店です。 地元の長浜曳山祭の子供歌舞伎義太夫も務めております(竹本甚太夫)。 油買うもよし、売るもよし。楽しく老いるためのオイル日記

記事一覧

フランスの柔道

「ウータ、ウータ、ウータ!」。パリ五輪柔道女子52㎏級で金メダル間違いなしと言われていた阿部詩が2回戦で敗れて大号泣していた時に観客席から起こった励ましのコール。…

イカんことで

皆さんには好きな数字、嫌いな数字がありますか?好きな数字は人によって色々あるかもしれませんが、嫌いな数字となると、死を連想させる「4」を挙げる方が多いのではない…

税と贅

第一生命保険が募集していた2023年「わたしの川柳」のベスト10句が先般発表され、第一位に選ばれたのは「増えるのは税と贅肉 減る贅沢」という句でした。 「贅沢が減っ…

子供の流儀

当店の店内には昔絞った菜種油を保管していた大きな油壺(甕)が5つ地中に埋まっているのですが、そのうちの一つを強化ガラスを通して外からも見えるようにしております。…

ふられませんでした

長い曳山祭も無事終わりました。今年の特筆事項は神輿還御開始時刻が厳格化され、そのためか山組によっては道中狂言の一部省略やこれまでは「押し」が当り前だった開始時刻…

適切にもほどがある

夜10時には寝るような爺になってからというもの、テレビドラマは朝ドラと大河くらいしか見なくなってしまったのですが、珍しく最近はまったのが、阿部サダヲ主演の「不適切…

耐雪梅花麗

「雪に耐え梅花麗し」。大リーグでも活躍し、先頃新たに野球殿堂入りした元広島カープの黒田博樹投手の座右の銘です。もともと西郷隆盛が詠んだ漢詩の一節で「梅の花は寒い…

竜頭蛇尾を願う

元日早々大きな地震が能登を襲い、長浜でも相当揺れましたね。被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。さて地震の「震」という字には、今年の干支である「辰」が入っ…

おはなぎつね?

数か月前に、妻が勝手口の外に置いていた履物が盗まれることが2回続き、まさか泥棒がそんなものをと訝しく思っていたところ、市街地でキツネが出没し履物を奪っていくとい…

燭台の鶴亀

浄土真宗では毎年親鸞聖人のご命日に合わせて「報恩講」が勤められますが、私どもの手次寺では今月10日に執り行われ、それに先立って7日に本堂の清掃と仏具のお磨きが行わ…

はしばにひでよし

4月と10月の年2回行われていた長濱八幡宮の神輿渡御、還御が4月のみに変更され、10月は神様のご旅行が無くなり少し寂しくなりました。10月といえば、その異称である神無月…

大還暦

今年の敬老の日は9月18日。かつては9月15日と決まっており分かりやすかったのですが、最近はハッピーマンデーとやらいう奇妙な政策の餌食になって、敬老の日というより単な…

ヒバも方便?

某新聞に「花を買っていますか?」というアンケート結果が。「はい」が68%、目的で一番多いのが「プレゼント」ではなく「お供え」。一方、買わない人の理由は「水替えが…

4年ぶりの夏中さん

コロナ禍でしばらく開催されていなかった長浜の夏の風物詩「夏中さん」が4年ぶりに復活。例年は大通寺の夏中法要に合わせて開かれるのですが、今年は法要は7月2日~5日…

湖北はこうもり

近年はほとんど耳にしなくなりましたが、私たちが子供の頃は年配の人たちは洋傘のことを「こうもり」と呼んでいました。開いた時の形が動物のコウモリに似ているから、と説…

お隣さんのご叙勲

このほど春の叙勲で、隣家のHさんが長年保護司を務められている功績で「瑞宝双光章」を受章されました。勲章=人間の価値ではないにせよ身近な人がこうして評価されるのは…

フランスの柔道

「ウータ、ウータ、ウータ!」。パリ五輪柔道女子52㎏級で金メダル間違いなしと言われていた阿部詩が2回戦で敗れて大号泣していた時に観客席から起こった励ましのコール。ここは日本ではないし、観客もフランス人がほとんどであろうに、これは一体どうしたことか。

そもそも決してメジャー種目とは思えない柔道競技なのに観客席が満席とは。後の報道で知ったのですが、フランスはもはや日本を超える柔道王国なのだとか。人口

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イカんことで

皆さんには好きな数字、嫌いな数字がありますか?好きな数字は人によって色々あるかもしれませんが、嫌いな数字となると、死を連想させる「4」を挙げる方が多いのではないでしょうか。私自身は中学校時代、野球部で背番号4だったので、どちらかと言えば好きな数字なんですけど。米国などでは、4は「上向きの矢印」にも見えるので好感を持たれている数字のようですよ。

さてこの辺りでは、身近な人が亡くなられた時に「この

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税と贅

第一生命保険が募集していた2023年「わたしの川柳」のベスト10句が先般発表され、第一位に選ばれたのは「増えるのは税と贅肉 減る贅沢」という句でした。

「贅沢が減ったら贅肉も減るやろ」と言いたくなるのですが、私たちの子供時代と違って「贅沢」は最近では「特別な時間、豪華な体験」など良い意味で使われることが多くなっているようですね。

もともと「贅」の字は「敖(余分、有り余る)」+「貝(お金)」

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子供の流儀

当店の店内には昔絞った菜種油を保管していた大きな油壺(甕)が5つ地中に埋まっているのですが、そのうちの一つを強化ガラスを通して外からも見えるようにしております。

店に入っていきなりその存在に気づき「あ、びっくりした!落ちるかと思った」と驚くお客様もいれば、「これ乗っても大丈夫ですか?」とおそるおそる上を歩く方もいらっしゃいます。

で面白いのが大人と子供の反応の違い。大人の方は地中に油壺があ

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ふられませんでした

長い曳山祭も無事終わりました。今年の特筆事項は神輿還御開始時刻が厳格化され、そのためか山組によっては道中狂言の一部省略やこれまでは「押し」が当り前だった開始時刻が「巻き」になる珍現象まで発生いたしました。

それでも總當番を始めとする関係者各位のご精進の賜物か、近年にない良い目、ではない天候に恵まれ、(私の記憶と記録が正しければ)裸参りからずっと天気が続いたのは2014年以来10年ぶりではないで

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適切にもほどがある

夜10時には寝るような爺になってからというもの、テレビドラマは朝ドラと大河くらいしか見なくなってしまったのですが、珍しく最近はまったのが、阿部サダヲ主演の「不適切にもほどがある」。

昭和61年から令和にタイムスリップしたおっさんが昭和流の不適切な言動で顰蹙を買う内容なのですが、「コンプライアンス」だ「ハラスメント」だ「働き方改革」だと行き過ぎた当節流の「適切さ」を再考させる場面に我々の世代は共

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耐雪梅花麗

「雪に耐え梅花麗し」。大リーグでも活躍し、先頃新たに野球殿堂入りした元広島カープの黒田博樹投手の座右の銘です。もともと西郷隆盛が詠んだ漢詩の一節で「梅の花は寒い冬を耐え忍ぶことで、春になればいちばん麗しく咲く」という意味だそうです。

黒田投手と言えば今から9年前、大リーグの球団から提示された21億円という年俸を蹴って5分の一にも満たない額で広島カープに復帰。そしてその年チームは優勝。まさに男の

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竜頭蛇尾を願う

元日早々大きな地震が能登を襲い、長浜でも相当揺れましたね。被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。さて地震の「震」という字には、今年の干支である「辰」が入っていることが話題になっているようですが、関東大震災と阪神大震災は亥年、東日本大震災は卯年、熊本地震は申年と、辰年だから大地震が来るわけでもないようです。むしろ「謹賀新年」ならぬ「震が近年」多発というのが正しいでしょう。

「辰」という字は

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おはなぎつね?

数か月前に、妻が勝手口の外に置いていた履物が盗まれることが2回続き、まさか泥棒がそんなものをと訝しく思っていたところ、市街地でキツネが出没し履物を奪っていくという噂を耳にいたしました。

半信半疑だったのですが、先日近所の方が「うちの庭にキツネが住んどるんよ~」と言われるではないですか。「あ、やっぱりホンマなんですか」「そうなんよ~、あっちこっちで靴やらサンダル集めて来ては、底をきれいにはがして

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燭台の鶴亀

浄土真宗では毎年親鸞聖人のご命日に合わせて「報恩講」が勤められますが、私どもの手次寺では今月10日に執り行われ、それに先立って7日に本堂の清掃と仏具のお磨きが行われました。

「お寺のことは年寄りの仕事」と、母が存命中はこうしたことに全く無関心の私でしたが、母も亡くなり手次寺では数年前から役員の若返りが図られたこともあり、今年初めてお磨きの奉仕に参加いたしました。

さすがお寺の仏具、自宅のそ

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はしばにひでよし

4月と10月の年2回行われていた長濱八幡宮の神輿渡御、還御が4月のみに変更され、10月は神様のご旅行が無くなり少し寂しくなりました。10月といえば、その異称である神無月。昔この時期に全国の神様が出雲に集合したため各地の神社に神様が居られなくなったから、という説もありますね。

ところで長浜曳山祭に関して以前から不思議に思っていたことがあります。神様は4月12日(以前は13日)に御旅所に渡御され、

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大還暦

今年の敬老の日は9月18日。かつては9月15日と決まっており分かりやすかったのですが、最近はハッピーマンデーとやらいう奇妙な政策の餌食になって、敬老の日というより単なる3連休の最終日に成り下がってしまったような気がします。

敬老といえば、長寿を祝う節目の年齢というものがありまして、大体が漢字からの判じ物みたいな呼び名になっていますね。77歳は「喜」の草書体「㐂」を分解すると「七十七」となること

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ヒバも方便?

某新聞に「花を買っていますか?」というアンケート結果が。「はい」が68%、目的で一番多いのが「プレゼント」ではなく「お供え」。一方、買わない人の理由は「水替えが面倒」と「枯れるのが嫌」というのがほぼ同数でトップ。

なるほど、仏壇の花も夏場はすぐに水が濁り、毎朝水を変えてもすぐに枯れる、というか茎が腐ってまいります。なんと言いますか、バキュームカーの臭いと歯槽膿漏の臭いを足して2で割ったような強

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4年ぶりの夏中さん

コロナ禍でしばらく開催されていなかった長浜の夏の風物詩「夏中さん」が4年ぶりに復活。例年は大通寺の夏中法要に合わせて開かれるのですが、今年は法要は7月2日~5日、縁日は6日~9日と完全分離で夏中さんというか夏中後さんという珍しい事態に。

大通寺の夏中法要はいつも赤い目立つポスターがあちこちに貼られますので、勘違いしてこの日程に合わせて浴衣姿で勇んで駐車場から大手門通りに向かっていった4人の親子

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湖北はこうもり

近年はほとんど耳にしなくなりましたが、私たちが子供の頃は年配の人たちは洋傘のことを「こうもり」と呼んでいました。開いた時の形が動物のコウモリに似ているから、と説明されてすぐに納得したものです。

さて今年は早々と5月中に梅雨入りし、線状降水帯発生による大雨が心配ですが、スマホの雨雲レーダーなどでいつどれくらいの雨が降るか予めわかるようになって便利な時代となりました。一方こうしたミクロの予報だけで

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お隣さんのご叙勲

このほど春の叙勲で、隣家のHさんが長年保護司を務められている功績で「瑞宝双光章」を受章されました。勲章=人間の価値ではないにせよ身近な人がこうして評価されるのは誇らしく嬉しいものですね。

Hさんは平成4年に保護司になられ、もうそろそろ後進に道を譲るつもりと仰っていた矢先に長浜保護区会長が急逝、後任として現在はその重責も果たされています。

「犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボ

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