いつかの卒業式に宛てて<手書き版>
元々、少し年の離れた「友人」に頼まれて、一本の随筆を書いていた。あわよくば、国語の授業に使えないかと、二週間ほど考えた。
そうして、二週間かけて書いた文章は、一文字も残らなかった。改めてこれを書きはじめた日、自分とは、何ら関わりのない小学六年生の卒業式を見たことがきっかけだった。
六年間の思い出を語る小学生。その思い出は、「六年間」という時間を語っているようでいて、実は、そうではない。
「初めての小学校!!」
「友達ができるか、不安でした!」
まだ、今よりも幼かったあの頃は、