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おなじ夢をみていたような気がした。#寄せ文庫

行き場のない想い、
行き場のない言葉、
行き場のない自分。

コインロッカーって久しく行っていないけど。
そこを管理する仕事もしている彼らは、引き
取り手のないコインロッカーの中の忘れ物に
舌打ちを打つ。

そこにあるのは見知らぬマンションの写真が、
いつもの封筒に入っているだけのものだ。

それは誰かへのメッセージなのか。趣味なの
か。ストーキング癖のある誰かの仕業なのか。

答えはない。ただ写真が残されているだけだ。
そしてかつて残されていた未だに引き取り手の
ないもの達をただみつめてる<僕>

ビリビリに破れた百貨店の包装紙に包まれた銀
のスプーン。 紙袋に無造作に放り込まれたウィッ
グ。何冊もの大学入試過去問題集。派手なネク
タイとペンライト。

上手く言えないけれど、その小説を読んで
いると。

誰かの夢のなかにそっと入り込んで、みんな
もっと違う夢をみているって思ったのに、
それは自分の見ていたものが、指をすこし延
ばせば届いてしまうような近さにあることを
知っているかのように読者を驚かせてくれる。

こんなに寂しいタイトルをわたしは他には知
らない。今日もそのコインロッカーには雨が、
降っているんだろう。それ以上、何も言えな
い。(494文字)

📚    📚    📚   📚

この企画に参加しています。(あとがきのようなもの)

ふみぐら社さんの好きな記事はこちらの小説です。


ふみぐら社さん。

わたしがnoteはじめてぐらいの頃に

ふみぐら社さんを知った。

ずっと記事を読ませていただいて

そして途中から読めなくなっていた。

なぜかっていうと。

揺らぐから。

自分がnoteで書いて行くことの根底を

ぐらぐらと根っこから揺さぶられて

書けなくなりそうだから。

だからすこしだけ読まない時期があった。

そしてまた読み始めていた。

ふみぐら社さんは根っこに足をふんばって

書いていらっしゃるし、書くことを生業に

されている方なので書くってどういうこと

だってことを、とことん知っている方だ。

わたしの書くことの悩みはなにかを無理に

書いてしまうというところだった。

それを誰かに指摘されるのがこわかった

のかもしれない。

そのことを知っていたかのように、

つぶやきで教えてくれたのはふみぐら社さん

だった。


なにかを無理に書こうとしたくない。

noteはとくに。

書きたいときに書けばいいじゃないかって。

気持ちにも旬があるのだからと、

今呼吸がおだやかになっていることを

感じながらこれを書いてます。


そしてもうひとつの記事

「文才ってなに? 書くことで悩まない人が、地味に
やっていること」。

そもそもね、書くってなに?

書くってなんだっけ?

っていうことを根本から覆された。

それはなんでもない日常、そんな世界とどうやって

向き合っていくかだよって語られている。

そしてそれはふみぐら社さんがライターとして

これから書く人に教えるという形だけじゃなくて

勇気がでるのは僕もこうやって生きてるんだよ

そんなふうにわたしと同じ地平に立っている

その視線にとても励まされていた。

知らないわたしがこんなふうにふみぐら社さんへの

手紙を書いていることとても不思議です。

これがnoteなんだなって1年経った今そんな

ことを想っています。

世の中を 渡る前は ひとりだったけど
世の中を 歩いてる時 きみを感じた

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