#小説
よくある話なのだろうけれど
「30歳になってもお互いに結婚してなかったら結婚しようね」
これは私が言ったことで、相手の答えがどんなのだったか憶えていない。でも、おおむね同意だったのだと思う。
彼と会ったのは、予備校に通っていたときで、進学した大学は遠く離れていた。
大学の生活がはじまってからも、メールのやり取りをした。
大学1年生の夏休み、帰省した時期が合っていたから、彼と会った。
私は、とにかくずっと持っていられるものが
明けわたしと取り込み
わたしは全部、明けわたしている、と、いいたいところだけれど、ほんとうに全部ならば、きっともっと毎日はたのしいはずだ。
中途半端に差し出して、残った部分を大切にかかえ、これはわたしていないのだから、きっと安心、わたしは傷つかない。
そんなことをしているから、泣くのだろう。
それでもわたしは、だいぶ明けわたしているよ。
そこにあなたを取り込んでいる。
フミさんの小説を書いていくうちに
私は男の人のチンコ的ものの考え方が好きじゃないんだなあと思った。
チンコ的ものの考え方とは、刹那的に求めたものを女の人の穴に埋め込もうとするやり方で、それはかなり暴力的であるくせに、愛とか言っちゃうところ。
でも、あの形状であるからこそのメリットもあるんだと思う。機敏だし、自分の種を残そうとする強さ。そのあたりもたぶんあの無防備な感じだからこそではないだろうか。さびしいと言えばいいのに。
も