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私のいろんな考察

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私の考察をまとめた作品集です
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#詩

ツインはささやく

ツインはささやく

だれかの話を聞いていて
話の糸がほぐれていき
幾本かの筋が見えてきた時

きまって僕のツインがささやく
「お前の言葉は素晴らしく正論で、そして陳腐だ」と

僕はカパッと脱力する
今自分は何かを踏み抜いたのだと知る

悲惨な辛い話を聞いていて
ただ耳を傾けるしかないとき

きまって僕のツインは笑う
大声で笑う イキイキと笑う 狂ったかのように笑う

まるで「お前は今、目の前の人間の人生に関わっている

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そのまま生きる

そのまま生きる

悩む事は凝りを生む
恐怖や不安から一時の安住を求めて
人は金づちを振り上げる

けれど行きつく場所は
行きついた時にしか分からない

今を生きる人は
感情の濁流の中でさえ
安住を求めずに流される

流れに流されるという
ありとあらゆるもののままに生きる

鬼と共に生きる時間も
天使と共に生きる時間も
同じなのだと

「これも私だ」

断続的な痛みはまるで
世界の見方の改変を迫るよう

10秒から30秒間に1回のペースで
体を襲う強烈な痛みは

時間感覚、物の見方、考え方に
フェルマータの点を追加する
もっとゆっくり もっと丁寧にと

17年前に追った傷は
いまだに私の歩み方を
どこかへ導く

「その全てが己である」

「その全てが己である」

思想や作品は
産業化した途端に商品に変わる
そして同時に芸術は消える

売れると分かると
ルービックキューブのように
一部をくるくると組み替えた
商品がうまれる

芸術の元は何か それは己自身
いつだって世界初の己自身は
現象化されたものの中にはない
まして商品には

「それが何かを知りたいのなら」

あなたのなかの
まだ見たことも聞いたことも
想像したこともない

そして当然
まだ現れていない
あなたの底に溜まっている
何かを揺り動かす

そのための力動に
私の運命を使えばいい

(ジャック・ラカンを読みながら)

「痛みに耐えながら思う」

痛みを我慢する時
人の体には苦味が生まれる
その痛みには
身体的な痛みでも精神的な痛みでも
変わりはない

ところで何故「苦味」を生むのだろう?
苦味とは何なのだろうか?

「ぼくの中庭で」

中庭でぼくは大きな火をくべる
いい事も悪い事もみんな
みんな投げ入れて
プロレスごっこを演じてる

眩しすぎる光の中
他人がひくほど異質な雰囲気で
しかしそれは心からの嬉しさで

地球を揺らすほどの
ジャーマンスープレックスを決めている

一晩中生まれる断続的な痛み
朦朧とした意識の間にまに
数限りない夢をみる

しかし覚えたての夢は
次なる痛みの波にかき消され
残るは茫洋とした存在としての私

「セッションの終わり」
あなたとわたし
二人の間に温度差が無くなるほど
何かを話す必要もなくなるのだ
そのときあなたとわたしは
多分同じところにいる

だからその沈黙こそが
セッションの終わりを告げている

だからこそ沈黙は
愛しいものに変わるのだ

「必要な闇」

男性は
冒険する事で傷つき倒れ
分裂症の精神状態を獲得する

女性は
生活する事で暗闇から脱し
分裂症の精神状態を超る

男性は
非対称性をもって生まれ
対称性を獲得する儀式を必要とする

女性は
対称性をもって生まれ
そのカオスを泳ぎ切る術を必要とする

「偉大なる日」

数万年前に
脳の中心に神が生まれた

独立した世界に
関係性が生まれた

内的世界に外的世界が疼いた
スピリットが宿った

スピリットは数限りない組み換えを行った
隠喩 換喩 というパズルを回した

スピリットが回すそのパズルは
回すほどに世界を具現化した

「カイエ・ソバージュ4より」

内部を超えて
外部に出会う

外部を超えて
内部に出会う

洞窟の中の闇
その中に光現れる

空の中の青
その中に竜現れる

スピリットは時に
精霊となり聖霊となり

銀河を見せ
神の声を響かせる

外部から
内部を通して

内部を外部に映して

夢をみた

幾人か 別の私
可能性
それと同時に
私は私

魂は
一つに帰ると
言われるが
霊体までは
個別なようだ

個性は
エーテル体の
汚染と聞くが
汚染はエゴと
言うかもしれず

エゴなしに
生きると死ぬは
同じ意味
汚染を愛す
それが人の道

なのだろうか?

多次元入門

多次元入門

一人きり
静かな場所で
心地よく
何が聞こえる?
何を感じる?

無理しない
あなた自身を
そのままを
ただ受け止めて
存在とする

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