ろーず

私があなたの2推しです。全2推しとDDの味方を目指します!2008年からメイドリフレ→…

ろーず

私があなたの2推しです。全2推しとDDの味方を目指します!2008年からメイドリフレ→コンカフェ→アイドル現場。秋葉原→日本橋→大須と全国100店舗以上のコンカフェ達成。一時引退してましたが、2021年に活動再開です。\(^o^)/

最近の記事

③最終話:一人暮らしと「手紙」

朝になると、セミの鳴き声で目が覚める。 季節はすっかりと夏になっていた。 つい先日、関西でも梅雨が明けたらしい。 今年は梅雨入りは早かったが、梅雨の終わりは平年と変わりがなかった。 深夜には雷が激しく落ちる日が多かったことを覚えている。 夏の暑さに負けてクーラーをつけることを決意した7月の上旬、元妻の親友のまりんちゃんから、久しぶりにメールが届いた。 「ともえちゃんから婚姻届が突然送られてきてびっくりしてる。再婚するの知ってるかな?念のため報告しておこうと思って」

    • ③第6話:一人暮らしと「答え合わせ」

      彼の慰謝料の話がひとしきりついたころ、目の前の紅茶はすっかりと冷めていた。 普段はお客さんでいっぱいのお店だが、緊急事態宣言の影響か、平日の昼時には、私たち以外にお客がいない。 あまり周りには聞かれたくない会話ではあるが、幸い梅雨時の土砂降りで私たちの声は店の中にあまり響いていなかった。 私は新しい紅茶をひとつ注文すると、今度は新生活について尋ねてみた。 「どうなの?新しい生活は、幸せ?」 すると、妻はしばらく考えた後にこういった。 「・・・おだやか」 まるで質

      • ③第5話:一人暮らしと「婚姻関係の破綻」

        彼女の不倫相手については「彼は婚姻関係が破綻している」(だから私は悪くない)と、妻から何度か聞いていた。 ・彼は結婚生活の初期の頃から相手側の拒否により夜の関係がなくなっている。 ・子供が欲しい彼は、早期から離婚したがっていた。 ・ここ4~5年は、外で自由に飲み歩き、月に何度もホテルで外泊をしており家に帰らない日も多い。 要点だけ聞くと、よくある不倫の見本みたいな理由だったが、彼が離婚したいという意思は本物のようだった。 夜の生活が無いことが離婚理由になることはわか

        • ③第4話:一人暮らしと二本の傘

          梅雨も本格的になってきた6月上旬。 この日は離婚した妻と久々に食事に行くという、人生においても稀有な体験をした一日だった。 最初は、ワインに詳しくなったことを見せびらかすために、エノテカにワインでも飲みに行こうと思ったが、コロナの影響のためどこに行ってもお酒は飲めなかった。グルメのわかる彼女との食事は楽しみだったが、この日は普通に紅茶専門店にすることにした。 待ち合わせ場所からお店へと向かう途中は、しとしと情緒のある雨ではなく、結構な勢いの大雨だった。普段なら、嫌な天気

        ③最終話:一人暮らしと「手紙」

          ③第3話:一人暮らしと自問自答

          家の近所に、野良猫が群がっている場所がある。 どうやら、路上で餌を与えられているらしく、やけに人間に懐っこい様子だった。 私は猫が好きでも嫌いでもないが、人に優しくされることを当然と思っている様子に、今は少し腹が立つ。 そもそも、餌を与えている人物がきちんと世話をしていればいいのだが、あまりしつけができてないためか、周りにはネコの糞が放置されていて、かなり迷惑な状況だった。 果たして悪いのは、猫なのだろうか?それとも責任を持たずに餌を与える隣人なのだろうか? 「この

          ③第3話:一人暮らしと自問自答

          ③第2話:一人暮らしと真面目な生き方

          愛してるの響きだけで 強くなれる気がしたよ 離婚前のある日から、家では毎日のようにスピッツの歌が流れ始めた。 とは言っても、透明感のある綺麗な本人の歌声ではなく、少しクセのある演歌的な歌い方をした素人のカラオケの歌声だった。 何を見ているのかとのぞいてみれば、妻は不倫相手と行ったカラオケの動画を、何度も何度も再生して見ていたのだ。 料理をしているときにも、お風呂に入っているときにも、夜、私のそばで寝ているときにも、永遠と繰り返し見て、聞いている。 スピッツはもとも

          ③第2話:一人暮らしと真面目な生き方

          ③第1話:一人暮らしと暮らしの変化

          ひとりぼっちのゴールデンウィークが始まった。 私の仕事は基本土日が忙しく、1週間で休みの日はあまりない。 年間でまとまった休みが取れるのは、お正月・お盆・GWの3つの期間くらいで、毎年、GWなどの季節になると、今回は妻とどこに行くか相談するのが楽しみだった。 でも、今年は、誰に相談せずとも、どこへでも行ける。 私が何かを提案をするたびに、「それは違う」と言われることもないし、せっかく調整した予定を「別の用事が入った」と言って変更されることもない。 いたって快適なGW

          ③第1話:一人暮らしと暮らしの変化

          ②最終話 離婚後の「結婚記念日」

          「次はいけると思った」 妻と結婚生活を始めてから、家には続々と健康食品や、美容グッズが届くようになった。 よくわからない酵素のカプセルや、手軽に運動ができるダイエット器具などが定期的に家に届く。 最初は少し驚いたが、妻の趣味なのであれば、それは自由にやってくれればかまわない。と、思っていた。 しかし、妻は何かを始めても、すぐに効果が出ないと商品に文句を言い始める。すると、いずれその商品は、部屋の片隅へと追いやられ、忘れ去られていった。 妻の良いところは、新しいもの・

          ②最終話 離婚後の「結婚記念日」

          ②第4話 離婚後の「フラッシュバック」

          いざ、家を出ていく日が決まってみると、妻の対応が少しだけ変わってきた気がした。 私と離れることに、一抹の寂しさを感じてくれたのだろうか? このブログだけ通してみれば、少し自由奔放すぎる妻だが、当然彼女には、彼女の魅力がある。 忙しい日々の合間だが、私との時間をなるべく取ってくれるようになり、私は嬉しかった。 少し時間に余裕ができたので、今までずっと見ることができなかった、テレビ番組の録画を一緒に消化していく。 「魔法のレストラン」「秘密のケンミンショー」「アド街ック

          ②第4話 離婚後の「フラッシュバック」

          ②第3話 離婚後の「うらない」

          「えりちゃんついに別れたんだって。彼氏、お金をずるずる借りていって、合計100万くらい貸してたみたい。本当クズ男だから別れてよかったー。」 ・・・あれ? 私は、妻からお金を借りてたかな? でも、結果別れられてるので、やっぱりクズ男だったのだろうか? 「ゆきちゃんの彼氏、浮気して新しい恋人ができたのに、ゆきちゃんの家を全然出ていかなかったの。だから、ゆきちゃんが引っ越し費用支払って、追い出したって。本当、みんな最悪。」 ・・・あれ? 最近、似たような現状を見た気がす

          ②第3話 離婚後の「うらない」

          ②第2話 離婚後の「本当の自分」

          4月1日といえば、エイプリルフールの日であるが、年度替わりのタイミングでもある。 四季のある日本では、桜の季節と絡まるように、卒業、入学、人事異動などが行われ、おおよその社会人であれば、年度末からこの時期は、かなり多忙なはずだ。 私自身も、妻も、妻の不倫相手も、仕事に追われており、一時期よりは、だいぶ泊りの回数や電話の回数は減っていた。 「離婚した」という事実を除いては、ここ最近で離婚前の状況に一番近くなっている。 それは嬉しい話でもあるが、せっかく離婚したのに離婚す

          ②第2話 離婚後の「本当の自分」

          ②第1話 離婚後の「不思議とこれから」

          2021年4月1日。 エイプリルフールの日に、私は「嘘」みたいな離婚をした。 これが全部嘘になったらいいのに。と、思っていたけれど、離婚の事実は、現実で、変わりようもなかった。 離婚というとネガティブなイメージが思いつくかもしれないが、あながち悪いことばかりでもない。 例えば、食事に行っても値段は一人分で済むし、テレビのチャンネルは、いつでも自由に選択できる。ご飯の時間を合わせずに先に食べたって怒られないし、ベッドだって、両手両足を伸ばしてノビノビと独占することも可能

          ②第1話 離婚後の「不思議とこれから」

          最終話:離婚と「手紙」

          「もう少しで離婚だって・・・どんな気分?」 茨木市役所に向かう車の中で、私は妻に尋ねた。 いつも天然な会話をしている妻だったが、その相手の私も、こんなド直球な質問をしてしまう変わり者の旦那だった。 「別に・・・。特に実感とか無い。」 小さくつぶやく妻の答え。 私も、まったく同じ気持ちだった。 離婚をしよう。と、話し合ってから約40日。 離婚のための準備は、毎日作業のようにこなしていった。 仕事もあったし、掃除、洗濯、食事と、毎日の生活にも追われていく中で、離婚

          最終話:離婚と「手紙」

          第11話 離婚と「旅行とウェディングフォト」

          一度綺麗になった部屋は、いつの間にか荒れていた。 できるだけ時間を取るようにしていても、次から次へと、洗い物も、片づけるものも生まれてくる。 やはり、毎日生活をしていると、「綺麗」を保つことは難しい。 私は、改めて残り2週間のあいだだけでも、部屋の整理をしようと決意した。 妻の新生活に向けての準備は、一気に進みだした。 ようやく同居生活に向けた住居探しに彼と二人で向かい、いくつか候補を絞ったようだ。 彼は、相変わらず、不倫相手の奥さんとは、話が一向に進んでいないよ

          第11話 離婚と「旅行とウェディングフォト」

          第10話 離婚と「こどもと直接対面」

          「もし、私が別の男の人と子供を作ったとして、その子を育てられる?」 離婚事件が起こるだいぶ前のある日。 車の中で、妻が急に聞いてきた。 妻は、時々、突拍子も無い質問をする。 「女の子だったらいいかなぁ?女の子は可愛いから。一流アイドルに育てよう。プロデュースは、僕に任せて!」と、私は、おどけた感じで答えた。 脈絡のない話だったので、なんでこんな質問をするのか不思議に思っていた。 その後、彼女の友人の中に、旦那さんが奥さんをものすごく愛していて、何をしても許してくれ

          第10話 離婚と「こどもと直接対面」

          第9話 離婚と「結婚指輪」

          私の結婚指輪は錆びついている。 これは、比喩ではなく、実物として錆びている。 妻と結婚指輪を買いに行ったとき、 彼女は、何か違う...と言っていくつもの店を回った結果、 結婚指輪らしからぬ可愛い指輪を選択した。 結婚指輪は、デザイン的には華美ではなく控えめなものが多い。 妻は、イマイチ心がときめかなかったようだ。 私もそういう「モノ」に執着しない性格だったので、 結婚指輪に近いデザインの、シルバーの安い指輪をひとつ買った。 買ったのだが、私は、何か必要がある

          第9話 離婚と「結婚指輪」