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読書日記.14「この人と結婚するために」

タイトルに惹かれて、読んでみました。

この人と結婚するために (知的生きかた文庫 あ 10-5 わたしの時間シリーズ) https://amzn.asia/d/2fXTCPS

【概要】

・ベスト・パートナーとの結婚までに焦らず5つのステージを踏む必要がある
→➀ひかれ合う(恋はgive&takeの要領で)
 ➁心が揺れる(この人で本当にいいの?じっくり見極める時)
 相手を1人に決める(本命の人に気持ちを集中)
 ➃親密な関係になる(愛が深まれば不安な気持ちも受け止めてもらえる)
 ➄プロポーズと婚約(2人で困難に立ち向かう予行練習も)

・男と女は、火星人と金星人ほど考え方、感じ方、行動が異質。
→お互いの気持ちを通じさせるためには、相手にわかる言葉で話さなくてはならないし、相手が自分の言葉をどう受け止めるのかを、きんちんと理解しなくてはならない。

・2人の出会いとデートを成功させるには、「ありのままの自分」ではいてはいけない場合も。自分の直感的な反応を抑え、相手に伝わるような言葉をよく選ばなければ。

・相手が自分にふさわしいか?
自分の心が開いていて、たまたまふさわしい人がそこにいる時、あなたは「わかる」。心が開いている時にふさわしくない相手だとしたら、相手が違うことも「わかる」。

・男の罪悪感と女の被害者意識
・男性の「愛してる」は「結婚したい」とは限らない(感情的な要求を満たされる仲になると、心を開き、真に愛し合い親密になるが、まだ相手がふさわしいかはわからない)

・ベスト・パートナーには、お互いの1番良いところを引き出し合える特殊能力がある。肉体(欲望)、感情(親愛)、心(関心)、魂(愛)の4つの惹かれ合う力が働く。

・結婚を望む時、まるでこの赤い糸を引き寄せるためにこの世に生まれてきたかのように、運命のように感じる。真に相手を理解し、自分の本当の気持ちを知ることができるのは、私たちの心が開かれ、愛で満たされている時のみ。

・「その人を愛さずにはいられないという気持ち」が共同生活の拠り所に。この愛が原動力となって、あなたは相手に対し協力し、尊敬し、真価を認め、大切にして、賞賛もする。

パートナーから問題を課されなければ、あなたの1番素敵なところは引き出されない。長所は問題をくぐり抜けて初めて表にでてくる。

・仕事や人間関係で満たされていないと、共に分ちあうことができる相手よりも、自分を満足させてくれる相手に惹かれる。とりあえず誰かに自分の寂しさを満たしてほしい、という状態。

・女性がもっとも元気づけられ、良い印象を抱くのは、自分自身のことを話したり、一方的にアドバイスする男ではなく、興味を持って自分の話を聞いてくれる男性

・一方、男性は素直に喜びをあらわにできる女性にひかれる。女性は「察してくれる、自分の関心を示すために私と同じことしてくれる(相手に質問するなど)」と勝手に期待をしたり、なんでもかんでも(嫌な経験など素直に)話すのは避け、自分のプラスの面をわかってもらうように注意を払うべき。
話題は、最近やっていること、自分の趣味や日常の出来事を、とにかく前向きに話す。

男性は女性を幸福にできる機会を熱望し、幸せにできれば満足(彼女の幸せが僕の幸せ)。女性が尽くしすぎると、その機会を無くしてしまう。一方、女性は、本来男を幸福にさせても、自分は満たされない構図。女性は自分の欲求が満たされて初めて、喜んで彼に愛を与えられるもの。

男性は自分に自信がある時に、もっと女性を喜ばせたいと思う。人生が順調なほど、これを分かち合う女性を熱心に求めるように。自信が高まっても分かち合う女性がいなければ、むなしさを覚える。(1人の女性を満足させる、幸せにすることで満たされる)
→女性は男性を喜ばせる義務を感じる必要なく、彼に満足してもらうには、彼女を喜ばせる機会をあげるのがベスト。

・第二ステージ(心が揺れる)に入ると、男性は「このままつきあい続けたいのか」どうか迷う場合が多いのに対し、女性は「2人の関係がどの程度のものなのか」わからなくなる。
→女性は、これから得られる可能性のあるものでなく、今パートナーが与えてくれているものについて見つめ直す時期。

・しばらく彼から電話がないとき、さりげなく万事うまくいってることを知らせましょう。近況報告や、してもらったことへお礼、彼が詳しいことについて尋ねるなど。手短で気さくなご機嫌伺いの電話なら、彼が電話しないことに彼女が何も根に持ってないことがきちんと伝わる。自分や2人の関係をどう思っているのか、彼に電話で問い正すのは絶対NG

・お互いもっと理解したいという思いが強まるか、よくわからない場合がも、付き合い続けたいという気持ちが少しでもあるなら、そして確かめるために自分を磨きたいと思うのなら、第三ステージに進むべき。

・第三ステージ(相手を1人に決める)では、相手を1人に絞ったとたん気が緩み、相手に良い印象を持ってもらえるよう努力するのをやめてしまう。男は彼女をものにした気分のため、彼女を追い求めなくなり、女はステディになった気分のため、更に多くを期待しがちに。第一二ステージをクリアできたのは、こまやかな愛情表現を絶えず行ってきたから。

・女性はもっと自然に手助けを要求すべき。女性から何も頼まなけらば、男性は彼女たちが今のままで十分に満足していると決め込む。

・女性がより多くを与える時は、当然もらうべきをもらっていないという明確なサイン。面と向かって助けを要求しないと、男性には伝わらない。「彼女には僕の助けはいらない、僕は十分に与えている」
→女性がサポートを求める時、束縛も期待も義務感も抱かせないような態度を心がければ、彼は快諾してくれる。「こうしてくれてもいいはずなのに…」など、彼がいままで与えてきたことに対し、正当な評価や感謝が得られるまでは、彼はそれ以上のことはしない。

・第四ステージ(親密な関係になる)では、マイナス感情を吐き出してもいいが、そこまでは女性は、愚痴っぽくならず自分の欲しいものを要求し手に入れることが可能であることを知らなければいけない。
→男性がいつでも喜んで手を貸してくれることを、実際に何度も体験する必要

上手な要求の仕方

・女性は世話焼きになってはいけない。彼のために何ができるかということより、いかに相手を受け入れる態度を身につけるかに専念すべき。
女性は意識的にいちばん素敵な自分を見せる努力をしようともせず、彼のサポートを当然のように期待し始めてしまう。
→相手の身になって応えるを意識的にやり、やがてプラスの反応を示すことが無意識にできるようになれば、第四ステージに進んでOK

・第四ステージでは、たまに男女の役割交換でマンネリを解消
たまには女性がデートの計画を立てるなど。
男性が女性の代わりをうまくつとめると、女性は安心してさらに無防備に。彼女の代わりを務める行為は(女性の気持ちを尊重して理解できるようになると)、男性は自分の気持ちもよくわかるように。自然に彼女ともっと分かち合いたいと思うように。※やりすぎは注意

・女性はまず、彼は私のためにここにいてくれるのだと思いたい。それで初めて、彼女は自分を見失わずに彼のためにその場にいられる。男性はけっして彼女より多くを語ってはいけない

・男性は、女性の時間や労力、母性的な支えをあてにしずきないように注意。女性が世話焼きになると、本来もらうべきサポートが得られず鬱憤に。女性の要求を満たしてから、男性は個人のの考えなどを打ち明けるべき。女性は一度冷めてしまうと、もう戻らない。

・第五ステージ(プロポーズと結婚):結婚とは、お互い全ての面で特別な存在であること、そして2人で責任を持って愛を育んでいくことを正式に認めること。生涯にわたり、パートナーを誰よりも特別な存在とすることを約束すること。女性が望み通りに彼を特別に愛し、評価し、受け入れ、信頼するには自分の要求も必ず満たしてもらえると確信し、彼がいつも熱意をもって彼女を慕い、気遣い、理解し尊重してくれるのを実感する必要がある。より少ないもので満足してしまうと、さらに少ないものしか手に入らない。うちに秘めた愛が育たず、芽を出すチャンスがなくなる。

・最高の結婚生活: 知る、話す、約束を守る、嘘を言わないの技量が求められる。自分でやると宣言したことを実行する力、自分の1番大切な人を感情面で支える力、自分が正しく公平だと信じていることに従って暮らしていく力も必要。心を開き、行動し、感じ、考えること。心が開いていると「愛すること」に従って行動でき、自分のやるといったことが実行できると夢を形にする力が自分にあるといいことに気づき、自分の1番良いところが発揮できると、人生に幸運を呼び寄せることに。

男が追いかけ、女が応える
→いつも嬉しい、有難うの気持ちは忘れずに。
男は認められるのが、女はあがめられるのが好き
→男が褒められたと感じるのは、自分の判断や行動の結果が認められ、高く評価されたとき。(彼のお勧めのレストランの料理に彼女が感激した時、映画に連れて行かれた時「なんて素晴らしい映画なの」など)
→女性は、褒め言葉が直接自分に向けられた時に1番感動(より個人的で単刀直入に)直接ほめよう。彼女がしてくれたことよりも、彼女自身へのコメントが安心に

・自分の人生やスケジュールを満たすために彼を求める女性へはあまり魅力を感じない。男が1番心惹かれるのは、彼女がその充実した人生を分かち合うために彼を必要とする時。

・男性は、相手を1人に決めるまでは2人の関係について話したり名言するのを嫌う。男はただ、今を大事にし成り行きを見守りたい。種を蒔くように2人の関係を育てていきたい
→電話で色々と問いただすのはNG。自分が安心するために電話するのでなく、彼の欲求を満たすために電話すべき。男性も自分の力で彼女を幸せな気分にしたことがわかれば、元気がわいて非常に嬉しい。彼がしたことに敬意や感謝の意を表そう。男は、自分がしたことでプラスの反応が返ると、より愛しさが募り愛が育っていく。

・「彼についてでなく、その日あったことを話そう」
→「あの映画面白かった」など。すると、「彼女、映画が好きなんだ、一緒に何かすると楽しい子かも」と好ましく思う。逆に、「あなと一緒に過ごせて本当にいいわね」はNG。「あなたも私と一緒にいてよかった?もっと私と一緒にいたいと思わない?」と聞いてるようなもので、彼は拒絶されたという思いをあなたにさせまいとして、あなたとデートしなければという義務感に。あなたを喜ばせたいは二の次に、どう別れるかを考えるようになる。
→2人でいなければならないというプレッシャーが軽いほど、彼の心は楽になり、2人の時間をもっと増やしたいと思うように

忠告はNG、代わりに相談を持ちかけよう
・ロマンチックなデートに誘うのでなく、何か実用的なこと依頼したり、どこかにいく時に一緒についてきてほしいとおねだりすべき。「箱を動かすの、手貸してほしい」「論文書いてるけど、読んで感想欲しい」など。

・男は、自分が男であることを実感させてくれる女性に惹かれ、女性も同様。惹きつける最大の魅力は、互いの性を目覚めさせる力

・女性の1番魅力的な面は、男性の積極的なアプローチによって引き出される

女性らしさ: 自己への信頼感、受容性、敏感な反応。で男が求めているもの。
男性らしさ: 自信、目的意識、責任感
→互いに刺激を受けて最良の自分を目指したいと意識してこそ、2人の関係は充実したものに

・男の「達成感」は女性を幸せにすることで得られる
男性が積極的な興味を示すのは、欲しいものを追い求めている時。男ば女を幸せにしたいという望みが叶うにつれ、自分も幸せを感じる。達成感を得ると、一層見返りを求め、さらに女性への関心が深まる。彼の心に火をつけるのは、彼のおかげで幸せ、という女性からのメッセージ。2人の中に進展がある限り、彼は幸福を感じる。2人の関係がうまくいくようにと願う男性にとっては、女性が自分の望みはきっと叶うはずだと信じていることが大きな賛辞

・彼がつまらない男になってしまう
→女性が彼から得られる以上のものを彼に与えてしまったり、自分の欲しいものを全部もらう前に自分から全て与えたりすると(自己信頼をなくし、男性の欲求を満たす側に回ると)失望に。「私の望みはあなただけ、あなたといるだけで嬉しい」など、彼が女性の要望を実際満たしていないのに全て満たしているかのように振る舞うと、彼女が物足りなさを感じ始めたとき、彼も興味が冷めてしまう。

・無理に合わせない方がうまくいく
→男性は女性の笑顔を見せてくれると、自分には彼女を幸せにする力があると受け取り、もっと熱心に女性を追い求め、もっと彼女を幸せにできそうだとエネルギーがわく。そのとき喜びには嘘がないことがマスト。嬉しいそうなフリはNG
ただ第三ステージ(1人に決める)までは、否定的な反応は抑えること。男性が女性を感動させるのに全力を尽くさなければいけないように、女性もうてば響くような自分を見せないと。男性は、彼女の肯定的な反応により2人の関係における自分の貢献度を測る。嘘偽りない喜びが男心をそそる。

・波長が合うのは、価値観が似ているということ
ベスト・パートナーは共鳴し合う同じ価値観を持っている。そのため、お互いができる限り良い自分でありたいと発奮すること。家族、仕事、遊び、お金、性格、セックス、結婚など相手の価値観に共感が持てると、相手の長所を見出し、相手の価値観を尊重し高く評価できる。魂の奥底で相手を高く評価し共感を忘れなければ、困難があってもいつでもバックアップが得られる。相性が良ければ、自分の立場や大事なことをあきめることなく歩み寄れる。

・興味の相違は相性の不一致ではない。
「夫がゴルフしすぎだ」などの愚痴。問題なのは、お互いの欲求への思いやりがないこと。
男女がお互いを誤解し、相手の行動の意味を取り違え、感情の伝え方を誤ると、互いをいたわったり欲求を満たすことができなくなり、腹立ちを覚えるように。→対立するほど相手が見向きもしないことなら関心をもつように。より上手に気持ちを伝え、理解し、寛大になるべき

ベスト・パートナーとは自分の可能性を広げてくれる人
→自分とは違う人にひかれるのは、人間的に成長し、自分を超えるものを受け入れたいという魂の奥底にある願望を満たすため。こうして自分の可能性を広げ、2人が付き合えば自分のもてる力を全て出し切る助けと支えを得ることに。

【感想】
ずっと女子校育ちだった自分にとって、この本はとても勉強になりました。2人が結ばれるまでに時間をかけて➀〜➄ステージを飛ばすことなくきちんと踏むべき、また男女の考え方、感じ方、行動の違いが詳細に書かれていたからです。
結婚までの手順が明快で、こうした男女の特性の違いを理解しておける本は初めて読みました。
恋愛〜結婚までの正しいステップを知り、一般的な男性というものを知り、それから個別に彼を知りにいく大切さも学べました。

あとがきは秋元康さんが書かれています。
私も、出逢いや結婚など運命は、最初から定められているものだと思いましたし、男はいつでも女の受容力(生命力)に支えられる。例えばお金や名誉を失っても「私がついてるじゃない」「まあ2人で頑張ればなんとかなるじゃない」「意外とこのクローゼット広いね」などの女性の前向きな受容力(や生命力)が、最高に女らしく見えるという部分に、なるほどと思いました。

女性が愛を感じるには、男性に女性を喜ばせる機会を与えること、きちんとそうした男女のカラクリの違い(要諦)を抑えて関われば、2人の関係も好循環になるんだと知りました。改めて、そうした2人が惹かれ合うポイントを意識しgive &takeしようと思いました。

女性は、相手に自分を知ってもらい認められないと信頼できない、心を開かない、また、男性のように「彼女の幸せ=僕の幸せ」にはならないというカラクリも納得しました。

こうした力学を理解した上で、ベスト・パートナーとは、(相手により)お互いの1番良いところを引き出させる時だということを忘れずにいたいです。

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