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考察「ザーボンとドドリアに必要だったこと」

これ、子どもの頃から気になっていました。

ザーボンとドドリア。決して強くない彼らがなぜ「宇宙の帝王」の側近でいられたのか?

もしフリーザが芸能人のマネージャー的な役割をふたりに求めていたのなら、殊更に高い戦闘力は必要なかったでしょう。しかしザーボンがベジータにおこなった一連のまずい対応を見ると(せっかく倒したのに放っておく&話を聞くために治療し、ドラゴンボールを盗まれる)気働きのできるタイプとも思えない。

あるいは古今東西の多くのトップがそうしたようにイエスマンを配しただけ? 可能性は高そうです。

なお「気働き」という言葉から私が真っ先に思いつくのはこちらの一冊。

東京ヤクルトスワローズを率いる高津臣吾さんが二軍監督時代に出した新書です。かつて一軍で投手コーチを務めた際、ヘッドコーチを担当した三木肇さんの仕事ぶりが参考になったとのこと。

ヘッドコーチということは側近中の側近でしょう。いわゆる「偉い人」。にもかかわらず一軍と二軍の選手の行き来を調整し、荷物の移動が円滑に進むように配慮し、選手と監督の間のクッション役も担っていたようです。

書店で働いていて感じることですが、斬新なアイデアを駆使して売り上げを伸ばす店長ほど総務的な仕事が大雑把です。電気代や備品の管理に無頓着だったり、バイトのシフトに休憩を入れていなかったり。ゆえに細かい点まで気の回る側近が欠かせない。

一方リーダーが調整型だと下はラク。でも数字がついてこない。守ることに精一杯で攻めが覚束ないのでしょう。

ちなみに私は元々気が利かないタイプ。非正規雇用としていくつかの書店を渡り歩くなかで鍛えていただきました。感謝しています。

ザーボンとドドリアも他の職場でもっと揉まれていたら「気働き」のできる側近として機能したはず。そうすればフリーザの末路も違っていたかもしれませんね。

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