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カラオケに行けなかった私が週1でカラオケに行って90点以上を出すようになった話




私は小さい頃から
カラオケや歌うことが大好きだ。

母がよく車で歌っていたから
一緒に歌っていたし、
よくカラオケに連れて
行ってもらっていた。

中学生に上がってからは
友達ともよく休みの日に
カラオケに行っていた。

カラオケは私にとって
ストレス発散の場所のはずだった。


パニックになってからも
1人でカラオケに
行っていたけれど、
この密室で倒れても
すぐに気付かれないという
不安が常にあった。


数曲歌うとなぜか
酸欠のような状態になり、
苦しくなって
手汗と動悸が始まる。

多分過呼吸になる前触れか、
うまく呼吸が
出来ていないことによる酸欠だ。

こうなるともう、
ここにはいられない。

3時間パックを申し込んで
30分もいられないこともあった。


そうなると大分損をするのだけど
料金のことより
帰りたい気持ちが勝つ。


そんなことを
繰り返しているうちに、
私にとってのカラオケは
我慢して行かなければ
ならないところ

に変わってしまった。


また気持ち悪くなるんじゃないか…
そんな気持ちで歌うから、
ちっとも楽しくなかった。

ストレス発散に行ってるのに
余計ストレスが溜まった。


大好きな歌さえ
嫌いになりそうな勢いだった。


それでも私を救ってくれたのは
いつでも音楽で、
歌うことも諦めたくなくて
YouTubeでボイトレの
動画を検索して
酸欠にならない方法を
調べたりしてみたけど、
解決にはならなかった。


そんな時に偶然、
オンラインでボイトレを
受けられることを知った。

前からボイトレ自体に
興味はあったけど、
歌うことが好きなだけで
歌が上手いわけではなかったから
恥ずかしさがあって
ボイトレなんて
歌手が受けるものだと
言い聞かせて蓋をしていた。

でもある日ふと、
もしかしたらこの息苦しさも
歌い方が問題なのでは?

しっかり歌えるようになりたい。

この気持ちが勝って、
その蓋を開けてみようと思った。

最初にボイトレを受けたのは、
いかにも金持ちというような
お部屋に住んでいる
黒髪ストレートの綺麗な先生だった。

カラオケで受けたので
歌い方を見てくれて、
あなたは歌っていると
肩が上がってしまうから
気をつけてね。
など、アドバイスをしてくれた。

リップロールやハミングなど
基本的なことを教えてくれたけど
どこか事務的というか
生徒に寄り添うというよりは
皆に同じことを教えてるんだろうな
という印象だった。


それでもボイトレ初心者だったので
そのアドバイス通りに歌ったら
なんとなくいつもと
違うような気がしたけど、
次にまたレッスンを受けるには
5000円×6回の
3万円コースを一括払い
するしかなくて
そんな余裕はなかったので
断念してしまった。


次に見つけたのは
ヨガ解剖学×ボイトレと書いてある
オンラインレッスンだった。

ヨガは得意だし、
ボイトレと組み合わせるって
どんな感じなんだろう……


とりあえず受けてみよう!
と思って申し込みをした。


初めてで緊張したけど
同じ歳くらいの先生で、
最初のストレッチに
ヨガを取り入れていた。

軽いヨガ→呼吸法→
ハミング→発声→曲の練習
という流れで1時間の間に
たくさんのことを教えてくれる。

料金も良心的で、
単発で3300円で
好きな時に受けられるので
とても続けやすかった。

この先生はイメージの力を使って
声を出していくレッスンで、
なんだか不思議な感じだったけど
私はイメージするのが得意なので
その通りにイメージして
声を出してみると
本当に声が高く出たり
低く出たりしたので驚いた。


声ってこうやって出すんだ!


目から鱗なことばかりで、
最初は上手くできなかったし
どうしても肩や喉に
力が入ってしまうこともあったけど
何度か受けているうちに
徐々にできるようになってきた。


レッスン終わりには、
今日のレッスンをまとめた
画像を作成して送ってくれたので
見返して忘れないようにした。


地声で高いキーの曲を
歌いたいという
気持ちがあったし、
地声で高い声がでないことが
ストレスだったけど、
先生のレッスンを
受けているうちに
裏声が前よりも
綺麗に出せるようになってきて
無理に地声で
出ださなくてもいいんだ!

と思えるようになったことで
フッと心が軽くなった。


今まで喉をギュッと締めて
喉が痛くなるような
歌い方をしていた曲たちが
そんな風に強く
歌わなくてよくなったので
前より断然歌いやすくなった。

そこから1人で
カラオケに行くことも増え、
しっかりとした呼吸が
身に付いてきたことで
酸欠のようになる回数も減り、
酸欠にならなくなったことで
不安感も出てきにくくなったので
2,3時間くらい
いられるようになった。


どうせなら採点も楽しみたい!


採点ゲームにハマり、
この曲は歌いやすいとか
高得点を取りやすいとか
歌いやすいけど
点数がでない曲とか、
研究をし始めた。


歌ったことのない
アーティストにもチャレンジして、
あれ?
歌えないと思ってたのに歌える!

という曲が増えていく。


レッスンを受け始めて
数ヶ月経った頃、
地声と裏声の間の声
(ミックスボイスというらしい)
が出るようになったことに気付いて、
自分の声に変化が現れた。

その声で歌うと採点で
高得点が狙える。


今まであまり気にしていなかった
低音も出し方も教わったおかげで
結構低めの声も出るようになり
久しぶりに母とカラオケに行った時に
「声が深くなったね」
と、言ってくれた。


今までの最高得点


それからカラオケに行っても
不安感に襲われることがかなり減り
週1,2回行けるようになった。



自己流の歌い方で酸欠を起こし
そのせいで脳が発作と勘違いして
手汗、動悸、不安感を
引き起こしていたのだと思う。


もちろん疲れを自覚しているのに
行ったりするとたまにフラフラ
したりすることはあるので
その時は体が「休んで。」
と言っている証拠。

そういう時は
好きなこととはいえ、
早めに撤退するように
心がけている。

でもそのフラフラは
以前のような不安感から
湧き上がってきたもの
ではないことは分かる。

歌うことを諦めず、
しっかりとプロから学んだことで
好きなことを諦めずに
もっと好きなこと
にすることができた。


大好きなAdoの曲も歌えるようになった



苦手になってしまった場所も
私の例のように
その場所へ行かないという
選択肢ではなく
他のアプローチをすることで
変わることがあるかもしれない。


場所が悪いのではなくて
自分に問題があったのだ。


もし好きだったけど
行けなくなってしまった
場所がある人は考えてみてほしい。


その場所や物事を好きで
居続けるために自分に
出来ることはなにか?



ちなみにそのボイトレの先生とは
歳が同じでアニメも好きで
とても気が合ったので
色んなお話もして、
今はSNSで繋がっている。


私のnoteの記事たちも全部
読んでくれたそうだ。


オンラインではなくて
実際にレッスンを受けに行き
先生に会える日を楽しみにしている。


オンラインレッスンが
与えてくれた素敵な縁に感謝したい。


新時代だ。

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