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子どもの正義感

発達障害児(ASD/ADHD)次男、小4は、なかなかの正義感の持ち主。そこら辺は、発達障害の特性でもあると思う。ルールを重んじるASD、自閉症スペクトラムの要素だろう。

正義感というのは、とてもパワーが強いもの。100⇄0思考も相まって、善か悪かという事に強烈にフォーカスしてしまうような所がある。それは、とても立派で、様々な問題に気が付くことができるという長所にもなるし、清濁併せ持つものの見かたが難しく、生きづらさをかかえてしまう短所にもなりうる。

どの人もみな、その人のもつ特徴が長所であり、短所である。その両方を内包していて、相手や自分の視点によっていかようにも変化してしまうもの。という事は、彼の内なる世界にはあまり無い。それらは学びとして身につけていく必要のある課題です。

先日こんな事がありました。

次男と二人、車で家路を走っていた時、交差点で信号待ちをしました。その時、隣車線にいた車の男性が、タバコをふかし、吸い殻をポイ捨てしたんです。その一部始終を目撃した息子は憤慨しました。ものすごく怒りました。許せないと。

分かります。もちろん、ポイ捨てはダメなんです。しかし、信号は青になり、車はそれぞれの道へと走っていく。彼の中に憤りだけが悶々と残ってしまう。ポイ捨てされたタバコの吸い殻がその場から無くなる事は無いし、その男性に何かを言えるわけでも無い。ただただ、息子の心は乱れていく。それをそのままにしておけば、全く関係のない人が、全く関係のない所から来た『怒り』に苦しむ事になります。たいていの場合、最も身近にいる人が被害者となるでしょう。あるいは、今の世の中的には、ネット上に放出されるのかもしれません。

そうした事が繰り返し起こりますので、私は彼にどのようなアプローチをするのが良いのか。いつもヒントを探しています。様々な所から私のアンテナに届く考え方や言葉たちの中から、その時々の、息子の成長にあったものをチョイスできるのか?それが私の挑戦でもあります。

憤慨する息子に私がした、

今回のアプローチ

私『タバコのポイ捨てはいけないね。街を汚したり、周りにとって迷惑をかけている事に自覚がないというのは考えものだわ。しかし、あなたは、そうした事にいち早く気が付くことができる事が、とても素晴らしいところだね。大人たちは、子どもたちからステキだな。と思ってもらえるような大人であってほしいよね。確かにそうだね。』

次男『そうだよ!ポイ捨てなんかしたら、街は汚れるし、火がついたままのタバコを投げたら危ないに決まってるじゃん!!!』

私『その通り。本当にその通りだね。あなたが怒る気持ち、とても良くわかるよ。けれど、あなたは今、あのおじさんに何かを言うことは叶わない。それでも一つできる事があるな。』

次男『何ができるの?あんなデカイ交差点で吸い殻拾ったら事故っちゃうよ』

私『あなたにはあって、あのおじさんには無いもの。それはね、時間だよ。あなたは今はまだ子ども。何だって大人のほうが子どもよりも強かったり有利だったりするわけじゃないのよ。

子どもであるあなたが、あのおじさんよりも圧倒的に有利な部分は時間にあるんだよ。大人は既にたくさんの時間を生きてきちゃったからね、たいていの場合は子どもよりも時間が少なくなっている。もちろん例外はたくさんあるけれどね。子どもたちは未来を作ることができるんだよ。

そうやって、今ある社会は昔の子どもたちが作ってきた未来だったの。あれこれ考えたり試したりしながら工夫を重ねて今の社会はできている。でも、まだまだ解決できない問題や、新たに生まれてくる問題がたくさんたくさんある。あなたが今、このポイ捨てを見て、未来に残したくないと思うのなら、様々な方法を考えてみる必要があるし、試してみるといい。未来は今の子どもたちが作る。そうしてやってきたんだよ。』

次男『えー。じゃあ先生にいうとか?みんなで話し合ってみるとかもいいかもしれない。』

私『そうだね。いろんな意見を聞いてみたりみんなで考えてみるのもいいね。世の中には良い事も悪い事もたくさんある。しかもそれは、一人一人の人間の中にあることも多いよ、ポイ捨ておじさんの中にも、もちろんステキなところがあるし、尊敬するような立派な大人の中にも悪い部分はいっぱいあるでしょ。一つの事柄だけで全てを判断することは難しいね。』

次男『あー!それは分かる。あんなにカッコイイ父ちゃんで、俺にとってすごい事いっぱいなのにさ、〇〇✕✕△△でさーってことあるもんな。』

私『wwwあらー。父ちゃんひどいいわれようだねぇ。ナイショにしとくよ。でも、そうやっていろいろな見かたができるようになると、もっと未来に繋がっていくんだよ。』

次男『ふーん』

そういって、機嫌よく帰宅する運びとなりました。

『自分の機嫌は自分で取りましょう』と、私は子どもたちに教えているけれど、どうやって機嫌をとっていくのかの方向性は、時々こうして伝えていかなくてはならない。怒ることはとても素晴らしい事。そこから何かに気がついたり、発展させる事もできるのだから、感情が動くという事を『悪』としてはいけない。生き物は必要があって怒ったり威嚇したりしている。それ自体はとても自然なことなんだもの。

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