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(T16) 人材業界で時価総額1兆円の企業が誕生。米上場の「BOSS直聘」、中小企業の求人支援に強み (2021.6.23) by 翻訳・小六 より抜粋加筆しました。

⑴ 中国のオンライン人材マッチングサービス業界に、時価総額100億ドルの企業が誕生

6月11日にナスダック上場を果たした「BOSS直聘」は、
上場直後に株価が1株38ドルに上昇。
時価総額が148.78億ドルとなった。


⑵ 今までの人材情報サービス企業

重要な指標は、これまではその企業が、
どれだけの履歴書情報を保有しているかだった。

「智聯招聘(zhaopin.com)」や、
「前程無憂(51job.com)」は情報量で他を凌ぐ。


近年は「脈脈(maimai)」やLinkedinのように、
ソーシャル機能を持った求人プラットフォームも登場。

しかし、履歴書を中心とする自己PRを求人情報と、
マッチングさせることに変わりがなく、本質的な変革には至っていなかった。


⑶ BOSS直聘は異なる手法を編み出した、
「モバイル端末+スマートマッチング+チャット機能」

モバイル端末のチャット機能によって、
求職者と求人側がダイレクトに話せる。

スマートマッチングは、条件にあった人材を、
選び出すためのもので、これらによって求人の難易度を下げ、コストを抑制できるようになった。


BOSS直聘では、企業の経営者や求人担当者が、
プラットフォーム側の担当者と一緒に求職者の情報を確認したり、面接をしたりする。

これまで紙ベースの履歴書やメール添付ファイルから、
情報を確認していたのが、スマホによってダイレクトなやり取りになった。


BOSS直聘の売上高は以下をメインとする。
Ⓐ求人情報の掲載権限
Ⓑスマートマッチング機能の利用料
Ⓒその他の効率化サービスの利用料


⑷ BOSS直聘の主な顧客は中小企業

2021年3月末までの12カ月間で以下。
①同社の有料会員数は20%増の289万社となった。
うち82.6%が中小企業。

②2020年の売上高のうち、以下。
中型企業の比率が35.8%
大企業の比率が17.0%


中小企業は、従来の人材情報サービス企業が、
重要視してこなかった顧客層。
彼らがBOSS直聘に魅力を感じた。

中国工業情報化部の集計によると、2018年末の時点で、
中国の中小企業は3000万社を超え、自営業者は7000万以上となっており、彼らがGDPの60%以上と雇用の80%以上を生み出している。


この数値からわかるように、
中小企業は企業向けサービスの主要な顧客になり得る。

趙CEOが上場当日の記念イベントにおいて話した。
「この時代に感謝したい。
技術革新と起業ブームの時代だからこそ、当社は成長することができた」


以下が、BOSS直聘の今後の課題となるだろう。
❶スケールメリットで収益力を高めること
❷より多くの新技術と新サービスをもたらすこと

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