見出し画像

(T38) 「アフリカの近未来」を日本人が予測できる理由。公団住宅、家電、外食、ファッション、海外旅行-1 (2021.6.21) by 椿進 より抜粋加筆しました。

⑴ アフリカの多くの地域は、日本の1970年代に近い

①出生数10万人に対する年間の妊産婦死亡数。

ケニアのデータを見てみると、
ほぼ100年前の日本と同じ水準。


2017年のデータでは以下。
・世界平均は211人
・ケニアは342人
・OECDは14人
・日本は2〜3人


②最大の要因は、
妊婦さんが自宅で出産するケースが多いこと。

出血多量などになってしまったら、間に合わない。
衛生環境、栄養状態の違いもある。


③死因の半数は出産時における、
出血多量だと言われている。

輸血が間に合わない。
血液バンクのような輸血の仕組みがない。


そこで、「友達でA型の人を4人連れてきなさい」、
と言うと、1人がエイズで、2人がマラリア、なんてこともあるそう。

農村部では、今でもある話。


⑵ 1人当たりGDPが1000ドルを超えると起こること

①公団住宅は絶対に値段が上がる。
エチオピアだと、3〜5年で2倍になるそう。
50㎡で300万〜400万円程度。
これが値上がっていく。


②日本の典型的な例が、多摩ニュータウン。

1970年代初頭の売り出し価格は約400万〜800万円。
5年程度で、2倍になった。

多摩ニュータウンの開発が決定した1966年前後は、
日本の1人当たりGDPがちょうど1000ドルを超えた年。


③アジアでもアフリカでも同じだが、
1人当たりGDPが1000ドルを超えると、中所得者向けの公団住宅を国が整備し始める。


しかも、決まって値段は400万〜500万円ぐらいから。

このような共通事項は、公団住宅だけに限らない。

新興国と日本との1人当たりGDPによる、
「時代換算マップ」が描ける。


④注意しなければならないのは、
1人当たりGDPを国と首都とで分けて考えること。

新興国では首都のほうが国全体より3倍程度高くなる。


アフリカでもまだ7〜8割は農村に暮らしており、
それを入れた平均だと低くなる。

これだとマーケティングを間違えることになる。
都市で見ていくのが大事。


⑶ 最初の大きな目安が「1人当たりGDP1000ドル」

1000ドルを超えると、以下になっていく。
①新幹線や高速道路などの、
都市のインフラづくりが本格化してくる。


②スーパーマーケット・ショッピングモールの開業が、
始まり、中古車やバイクが普及してくる。

地方から若者が続々と都市に流入してくる。
いわゆる都市化の始まり。


③土地の値段もこの当たりから急速に上昇。

実際、エチオピアでは大規模な公団住宅だけでなく、
新幹線や高速道路ができた。

国でいえば、ウガンダ、セネガル。
都市でいえば、タンザニアのダルエスサラームや、
コンゴ民主共和国のキンシャサなどで同様のことが起きている。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp