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Finnのうた

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#Finnのうた

眠れずに真夜中に皆歌ってる
雨音響く満月の夜

突然の名のない手紙はもしかして
わたしからだと気づいて欲しい


ひねくれて遠回りしたラブレター
わたしらしくてほんとうに好き

あの人はいつもわたしを突き動かす
居ても立ってもいられずに
毛布をかぶりストーブを
黙々と弾いた 光る真夜中

眠れぬ夜を過ごすのか
深い悲しみ抱いたまま
ベッドの闇に潜るとき
姿は見せずただそっと
だまってそばに居てくれた
おやすみなさい
新月に

悲しいことをかなしいと
素直に認めてみたけれど
悲しいことはやはりかなしく
虚しさに変わるだけだった

泣きたいときは泣けばいい
わかったような事をゆう
そんな簡単じゃないことは
だれもが知っているのにさ

あのひとに会いたい
あのひとに会って

ただただ

泣きたい

麻雀のゲームしながらこちら見ず
生い立ち話し出す君の
横顔がきれい 年越しの夜


姿を消した青い月
偶然見つけた 声ですぐ

違う世界のその月は
知性を失くし 下品を受け入れ
ぞっとするほどつまらなかった


もう探さないから安心してね


これでサヨナラ

青い月

名前もさ 佇まいもさ 素敵だよ
照れて欠けゆく 十六夜の月

あんなにも忘れられぬと泣いたのに
四角になって飛んでゆくとは

濡れた顔 どうなってるかわからない
いっそ泥だらけになってれば

そのシャツの上からふたつめのボタン
月夜の晩の 波打際の

写真・絵から【短歌】4

写真・絵から【短歌】4

あなたとの写真はすべて消したけど
好きだった花は消せなくて

ふぅ。さんのステキな企画に
参加させていただきました!

金木犀の香りがするまで歩こうと
ふらっと外に出てみたが
どこまでいっても出会わない
迷子になって疲れ果て
家にもどると金木犀
ふわっと一瞬通りすぎ
残り香もなく消えてった