眠れずに真夜中に皆歌ってる 雨音響く満月の夜
突然の名のない手紙はもしかして わたしからだと気づいて欲しい
ひねくれて遠回りしたラブレター わたしらしくてほんとうに好き
眠れぬ夜を過ごすのか 深い悲しみ抱いたまま ベッドの闇に潜るとき 姿は見せずただそっと だまってそばに居てくれた おやすみなさい 新月に
お話がいい?歌がいい? どちらでもいいと言われたの あなたの声ならどんなでも
姿を消した青い月 偶然見つけた 声ですぐ 違う世界のその月は 知性を失くし 下品を受け入れ ぞっとするほどつまらなかった もう探さないから安心してね これでサヨナラ 青い月
泣きたくて泣きたくて だれかにやさしくされたくて あなたに会いに行ったけど 誰にもやさしいあなたから もらった言葉はかなしみを ただただ増やすだけだった あなたじゃないのはわかってた 抱えきれないこの気持ち だまって持って帰るだけ
そのシャツの上からふたつめのボタン 月夜の晩の 波打際の
名前もさ 佇まいもさ 素敵だよ 照れて欠けゆく 十六夜の月
悲しいことをかなしいと 素直に認めてみたけれど 悲しいことはやはりかなしく 虚しさに変わるだけだった 泣きたいときは泣けばいい わかったような事をゆう そんな簡単じゃないことは だれもが知っているのにさ あのひとに会いたい あのひとに会って ただただ 泣きたい
あの人はいつもわたしを突き動かす 居ても立ってもいられずに 毛布をかぶりストーブを 黙々と弾いた 光る真夜中
濡れた顔 どうなってるかわからない いっそ泥だらけになってれば
金木犀の香りがするまで歩こうと ふらっと外に出てみたが どこまでいっても出会わない 迷子になって疲れ果て 家にもどると金木犀 ふわっと一瞬通りすぎ 残り香もなく消えてった
あんなにも忘れられぬと泣いたのに 四角になって飛んでゆくとは
シミだらけでもいいと言うので 日焼け止めをやめた わたしのほんとうの白さを知るのは あなただけ
秋の夜の静けさのなか浮かんでる 空っぽのいま 空っぽの世界
ここちいい ここち悪い なんかいい なんかやだ これ大事 ここちいいほう なんかいいほう 迷わず選んでよし
俳句 ラブレター届いたろうか月の夜 短歌 東京の空にあなたが歌うから 遠く仰ぎ見る同じ秋の夜 川柳 公園のただしゃべりたい黄色の上で 十六夜杯 この3つでお願いします
歩く歩く 夜道を歩く ひたすら歩く 風切って