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雪のような真っしろな塩もみ《頭の悪いレシピをばおひとつ》

 義父の家庭菜園、小松菜が芽をだして、すこし大きくなったので間引きました。
 でも、もともとがちいさい株だから、寄せ集めても両手のひらに乗るくらいしかないし、和え物にしたとしてもひとり分にもなりません。

 

 だから……
 増量することにしました。千切り大根の塩もみで。

 

 で。
 10センチくらいは千切りにしたんだけど、塩をふったらごそっとへっちゃった……。

 なのでさらに、白菜の千切りで増量します。

 

 まるごとの白菜、おしりの方からズバッと真半分に包丁を入れます……だいたい3分の1くらいのところまで。
 それから、切れ目に手をかけて、バリッと真っ二つに割きます。 
 こうすると、真ん中の白くて甘いところから食べられるし、やわらかいところを生で食べる、という選択肢がいきなりつかえるようになるので、まるごとの白菜でも消費がはかどります。

 今回も、芯のほうをとって刻みました。
 ふわっふわの千切り白菜が山盛りできました。だけど、生の白菜はすこし食べにくいので、やはり塩もみします。大根の塩もみにそのまままぜこみます。

 

 すると。
 やっぱりぺたんこになっちゃった……。

 だけど、ほんとうにびっくりしたのは、大根の透き通った白と、白菜のあたたかい白がまざって、いままで見たこともないような白さの塩もみができていたことです。

 まるで、まさしく雪のようです。

 

 これに、さっと湯がいた小松菜の間引いたのを刻んでまぜこみます。
 塩もみの雪のような白が、いっそうかがやきます。

 あたかも、綿雪をかぶった木立から、松やつばきの常緑の緑がかいまみえているかのようです。

 しかも、まだ生えて間もないちいさな菜っぱです。
 その緑は、冬の中に春の予兆をみいだすかのような、季節の巡りのたしかさを感じさせます。

 

 塩だけでは味が不足していたので鰹節をプラスして完成。
 今回はうっかりまぜこんでとんだ色合いになってしまったので、次回からはふわっとのせるだけにする予定。もしくは、焼いたかますみたいな白い魚をまぜたほうがいいのかもしれません。

 小松菜のかわりに、貝われ大根やスプラウトの類いにするのもいいかもしれないし、大根の頭についている茎を刻んだのにしたら、大根を無駄なく食べきってやることもできます。

 

 それにしても。
 2つの異なる白をまぜるとさらに違う白が出てくるだなんて、絵の具のようです。そのうえ緑が入ると目をみはるように美しくなるだなんて、絵画のようです。
 それらがおのずと季節の情景をおもいおこさせるだなんて、料理というかたちの詩です。

 味的にはまだまだ改良の余地ありですが……
 今後、我が家の冬の定番レシピになりそうです。


 
 
 


《野望は「丁寧なご飯を手抜きして作る」こと》のマガジンもあります。




 
 
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いま、病気で家にいるので、長い記事がかけてます。 だけど、収入がありません。お金をもらえると、すこし元気になります。 健康になって仕事を始めたら、収入には困りませんが、ものを書く余裕がなくなるかと思うと、ふくざつな心境です。