桜花

猫が好きなメガネです。日記と、思ったこと、愚痴とかたまに物語を更新します。

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マガジン

  • 春休み延長戦日記

  • 紙魚

    僕らは「」を食べる。

  • 短編

  • 失格人間紀行

    ある日、大学生の「僕」は旅に出る事にした。 持ち物の殆どを売り、携帯は解約、 既存の繋がりの全てを捨てて最低限の荷物と型落ちのカメラだけを持って。 決めた事は一つだけ、この旅の終わりに死ぬこと。 人間としての資格を失った、 「失格人間」である僕の最後に向かう旅の記録。

最近の記事

  • 固定された記事

100日目

遂に、と言っても良いだろう。毎日欠かさずとはちょっと言い切れないが、ほぼ毎日この100日間、日記を更新してきた。 少しの達成感と、ここまで続いてしまうような現状であることが悲しいという気持ちが今はある。 まずは感謝を、ここまでたまにでも、1度でもこの日記を読んでくれたアナタに、本当にありがとう。 ご存知の通り、内容はペラペラ、短すぎて短歌、急に始まる病みなど読んでいて苦痛を感じることが多々あったと思う。 それでも目を通してくれたアナタを、少しだけ読んでブラウザを閉じた

    • センを

      例えば、白紙に一本線を引く。 たったそれだけの行為を数百、数千、数万と繰り返し繰り返し繰り返し続ける。自分の命と、心の殆どを削って。 出来上がりは誰に褒められる様なものではなく、気にして立ち止まる者なんて余程の暇人ぐらいなもので。そんな現実に何度も胸の辺りから変な音がしたが、それでも辞めることは出来なかった。 憧れが沢山あって、理想が積み重なって、底が見えなくなって沈んでいく。藻掻けど藻掻けど浮上は出来ず、劣等感と孤独だけが友達面して寄り添ってくる。 誰かになりたかっ

      • 肩車をしよう

        仕事から帰ってきた、さっさと汗を流したいと思って玄関で服を脱ぐ。 タイマーで既に湯は張ってあるので一気に肩まで浸かると、 バシャアっとお湯が流れていく音だけが浴室に響く。 脚を伸ばす。脚が、伸ばせる。 「広いな」自分の家の風呂にそんな感想持ったことなんて無かったのに、自然と口から溢れ出る。 自分1人で入る風呂は、何もかもがスムーズで、誰かの髪を洗ってやる必要も、湯上りに拭いてやる必要もない。 その後、ゆっくりと飯を準備して食べ始める。1人で食べる時に言ったことなんてなかったの

        • ある探偵の休日

          いい天気である。不愉快なほどに。 久しぶりに入った依頼を片付けた、気の進まない内容ではあったが金払いがよかったので仕方ない。そもそも仕事を選り好みできるほど裕福ではないし、評判も下がる。 最近、こういう少しだけ気分が落ちている時に考えてしまうことがある。 それはもうどうする事もできないことで、仮に今更どうにかしようとした所で結末は最悪なものになる。 自分はもちろん、妻も、友人も、知り合いも、嫌いな奴、知らない人まで全て失うのだから。 今の生活に不満など無い、妻がいる

        • 固定された記事

        100日目

        マガジン

        • 春休み延長戦日記
          16本
        • 紙魚
          0本
        • 短編
          2本
        • 失格人間紀行
          10本

        記事

          世界の終わりと夕涼み

          ふぅっと、煙を吐く。 誰もいない庭に消えていく。それが妙に寂しく思えて、まだ吸い始めたばかりのタバコを踏み潰した。 偉い人の発表によると、今日の夜10時きっかりに巨大隕石が地球に衝突して世界は終わるらしい。 それが分かったのがつい3日前。何処へ逃げようとも無駄なので、多くの人々は自暴自棄。一部の人類だけがロケットで地球から脱出したとかあることないこと大小様々な噂も流れていた。 「くだらんな」 そのつい3日前のこと、彼女が死んだ。心臓の病だった。直後に世界の終わりが報

          世界の終わりと夕涼み

          冬虫夏草

          「つまんなくなったね」 突然発せられた言葉の真意を汲み取れず、暫く呆気に取られて返事が出来なかった。 「なんていうか、うん、つまんなくなったよ、君」 内容的には先程とさして違いのないセリフをまた吐かれる。あまりに急なうえ、何の話をしているんだかわからない。つまらない?僕が? 「えっと…、何か、気に障るようなことしたかな。申し訳ないけど思い当たらないんだ、何かあったなら教えて欲しい」 そう聞くと相手は少し考えて、 「ううん、何にも。何にも悪くないよ。君は何もしてない

          冬虫夏草

          特別に、ましてや一番なんかには

          これから先の人生で、何かの1番になることはきっと無いと思う。 そうなるだけの努力は嫌いだし、頑張ることも避けてきて、真剣という言葉から目を背けた。 最下位では無いが、特筆されることもなく、記憶に残らないような人生。ダイジェストにすらして貰えないような、そんな一生。 時々落ち込む、何者でもないことにひどく。何者かであろうとした事なんてないのに、何故か時々その歪んだ憧れや嫉妬が顔を出す。 ここからまた、大学院の入試だとか、資格試験、そこから更に入社試験、その後も、またその

          特別に、ましてや一番なんかには

          真っ当に

          ある生配信の動画で、配信者が活動に限界を感じたことがあったとか、世間の人間と理想とのギャップで悩むことがあった、みたいな話をしていた。 そのコメントはほとんどが配信者を労い、無理をしないで自分のペースでいいとか、少し変えてはいるがそういった優しいコメントだった。 しかし1人だけ、世間を舐めている、他人のせいにするな、真っ当に働けと実際にはもっと馬鹿にした感じで強い言葉をコメントしている人がいた。 別に自分に向けられた訳でもないし、その配信者の事がすごく好きだという訳でも

          真っ当に

          主人公

          これまで沢山の漫画やアニメ、映画やドラマ、小説に演劇、ゲームに音楽といった多くのものを見聞き、楽しんできた。 それには大抵主人公が居て、喜劇的であれ、悲劇的であれ、少なくとも劇的な人生が描かれていることが大半だった。 彼らは常に何かを教えてくれる。反吐が出るほどの駄作ですら、伝わってくる何かがある。 僕はこの人生の中で、幾度となくその生き様に心を打たれてきた。それはもう、数え切れないほど。 それでも僕は、主人公にはなれなかったし、これから先になることも無い。 自分の

          主人公

          囚われ

          自由に生きてみたいと思ったことは、きっと数え切れないほど人生であったと思う。そう思う時の自由って、どんな状態のことを言うんだろうか。 誰の指図も受けず、誰のためにでもなく、したい時にしたいことをしたいだけやれること? だが、誰かの指図を受けるという選択も、誰かのために生きるという選択も、したい時にしたいことをしたいだけやらないという選択が出来るということまで含めて自由なのだと、私は思う。 つまり、自由というのは無限の選択肢を持てるということだと言いたいわけだ。 ある時

          囚われ

          性善説

          日記を書くのを辞めて、というか数日忘れていて、気づいた頃にはもういいかなと思った結果書かなくなってからしばらく経った。 よく続いた方だと思う、150日近くも駄文を書き綴っていた自分に拍手を。最初の3日ぐらいの熱意は最早最後らへんでは感じられず、「何も無かった」ことを毎日書いていただけだった。 不思議の国のアリスをご存知だろうか。有名な童話で、ディズニーの映像作品もある。アリスという少女がひょんな事からおかしな世界に迷い込んでしまうお話である。 その国の住人はみんな個性的

          性善説

          144日目

          毎朝毎朝、自分がひょっとすると溶けてるんじゃないかと思いながら目を覚ます。 普段から割と汗をかく方なので余計に腹立たしい。 せめて湿度だけでもどうにかなってくれればいいのにな、日本の夏のここが1番嫌いかもしれない。 まあ日本以外の夏を知らないんだけど。 筋トレのせいでお腹と腕が痛い、もうずっと痛い、ファッキンペイン。 何か面白いことは無いかと探す毎日、ないんだけどね。 開けたピアスも特になんの問題もない、消毒さえ忘れなければ大丈夫だろう。 何をつけようか、楽しみ

          144日目

          143日目

          微妙な時間から今まで寝ていた、久しぶりに色々やったので疲れたらしい、体力のない事だ。 気まぐれに筋トレなんかをしてみた、見事に今まさに全身が痛い。とはいえ続けなければ意味が無い、今日もやろう。 暑いので友達を呼びつけて車でドン・キホーテに連れてってもらった、申し訳なさもあるが死ぬよりはいいと思った。 ピアッサーを買ってびっくりドンキーで昼食、結構美味しかったけど口の中めちゃくちゃ火傷した。 家に帰って妹にピアスを開けてもらった、初めてのピアス、そこまで痛くはなかったけ

          143日目

          142日目

          今日はとてつもなく久しぶりに外出した、自分の足で、歩いて。 漫画の新刊と映画を見るために。 仮面ライダーで好きになった俳優が映画でパーフェクト全裸になっていた。もう、それはそれは全裸だった。 原作漫画も好きで読んでいるのだが、良い意味で原作の倍酷かった。 女優さんもみんな美人で、調べるとグラビアアイドルとか坂系?のアイドルらしくて納得のルックス。 ほんの少しダイビングがしてみたくなった。 妹が免許合宿から帰ってきた、まっ黒焦げで、宮崎で余程日に当たったのだろう、ウ

          142日目

          141日目

          最近は綺麗な昼夜逆転の生活を送っている。そのせいか夢見がとても悪い、一般的にいう悪夢を毎回見ている。 とはいえ悪夢しか見ない期間は昔から定期的にあるので今更どうということもないのだけど。 今日の昼にフレンチトーストを作ったら、卵液に浸しすぎてほぼ液体のものが出来上がった。バットからフライパンに移すのも、ひっくり返すのも苦労するものだった。 結果形はよくないが、味としては申し分ないものができた。ちなみにスプーンで食べた。 明日はピザトーストを作る。ピーマンを買い忘れたの

          141日目

          アベリア

          じんわりと額に浮かぶ汗、先刻まではタオルで必死に拭っていたが、それが無駄な事だと気づいたのでもう気にするのをやめた。 遥か山向こうに見える暗い雲をみて、早く目的地に向かわねばと捜索を再開する。 「ジジジジジジ、ジジジジジジジ」 そこら中の木々から鳴る不協和音は、汗だくなうえに泥だらけ、そして焦っている私の苛立ちを加速させ、もう諦めてしまおうかという思いが段々と存在感を増す。 素敵な夏だった、思い描いた通りの夏だった。それが余計に今の私を苦しめる。 先程までなるべく汚

          アベリア