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青豆ノノ
2023年10月5日 21:09
私は夢の中にいた。今となっては、望むよりも拒むことの方が難しいくらいに、現実世界で眠りに落ちると次に意識を取り戻すのは夢の中、つまりアヤの居る世界であった。私はアヤの住む居住区と例の崖のちょうど中間辺りに立っていた。何も無い平原の先に見える赤い建物。いくつか並ぶ同じ家家は、異様な雰囲気を出している。かつて誰かが生活していた痕跡を残しつつ廃墟となったこの土地が、現実世界に存在するのかどうかわか
2023年9月10日 20:24
バスタブに湯を張る。寝起きの怠さと、昨晩の酒が体を重くしている。湯気の立つバスタブの前で、昨夜色ごとを交わした相手と裸で抱き合い、鼓動を直に伝え合う。浴室にこもる湿気が互いを更に密着させて、相手への愛しさで体は熱を持つ。湯に浸かると、私を後ろから包み込む男の息遣いを耳元に感じた。男がまた私を求めていることには知らぬ顔をして、他愛もない話をする。体は触らせても、その先をしない。ホテ