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noteの中で良いなあと思った作品をまとめます。
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2016年9月の記事一覧

凡人で良かったと思うこと

凡人で良かったと思うこと

生まれた年代を問わず「普通は嫌だ」「人と違ったことがしたい」「レールの上を歩きたくない」と思う若者は少なくないようで、最近こんなエントリーがバズっていた。

4ヶ月で大学を中退し起業します。レールに沿ったつまらない人生はもう嫌だ。(いしだの話)
※こちらのサイトがクローズされフィッシング詐欺サイトになっていたのでリンクを削除しました。

この往年の尾崎豊の歌詞を彷彿させるようなエントリーに対して、

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基本的に子ぐましか募集していないんです。

基本的に子ぐましか募集していないんです。

子ぐま社の面接で言われた。
基本的に子ぐましか募集していないんです。
わたしはくいさがった。
詩だけでもみていただけませんか。
数日後、採用の通知が届いた。
短い文が添えてあった。
「あなたは子ぐまではありませんが、
あなたの子ぐま的な部分にとても期待しています。」
#短編 #小説 #おはなし

暮らしの手帖「商品テスト」と交錯する複数の物語

暮らしの手帖「商品テスト」と交錯する複数の物語

 40年前に「暮しの手帖」と出会い、その衝撃から人生を方向付けされてしまった自分としては、今回のNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」がもう他人事とは思えず食い入るようにみています。そして、「暮しの手帖」の本質とも言える「商品テスト(ドラマの中では「商品試験」という呼び方がされています)」についての物語が始まり、その内容と子供の頃の自分を重ね合わせ感慨にふけっています。

 たぶん10年くらい前に神田の

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ウサギは大声でうたう。

ウサギは大声でうたう。

ウサギはクルマを運転しながら、
大声で歌っていた。
ウサギにはわかっていた。
もっと丁寧に一歩ずつカメのように生きれば
上手くいくって。
だけど、とウサギは思った。
そんな風に生きたら、
おれのこのバネのような後ろ脚は
なにをキックすればいいんだ?
#短編 #小説 #おはなし

そして、いつも、そんな時に。

そして、いつも、そんな時に。

クマはうんざりしていた。
なにもかもあきらめようとおもった。
望むからいけないんだ、とおもっ た。
世界はなるようになればいいし、
おれもなるようになればいい。
そして、いつも、そんな時だ。
脈絡もなく虹を見つけるのは。

夏の名残り、野ばら (4286字)

夏の名残り、野ばら (4286字)

一時非公開とさせていただきます。2018年中に再公開します。