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【ミネルバ, ハーバード, スタンフォード, etc.】 何者でもない19歳が、ギャップイヤーにたどり着くまでの迷走記 (後編)

こんにちは!
2005年生まれ、19歳の坂東優音(ばんどうゆうね)です。

私は2024年3月に高校を卒業したのですが、“大学進学”ではなく“ギャップイヤー”という選択をしました。

ギャップイヤーとは
英語圏で始まった取り組み。高校卒業から大学入学までに空白期間設け、留学やボランティアなどの社会体験活動や、自分探しに時間を充てる。

https://www.hrpro.co.jp/glossary_detail.php?id=130

幼稚園から高校3年生までについての前編、お読みいただき、本当にありがとうございます😭

今回は、ギャップイヤーに至るまでの迷走記後編)にお付き合いいただけると嬉しいです!




修行僧と化した、IB最終試験期間

“何者かになりたい”ともがくものの、何も上手くいかない高校生活。
重なる自分へのショック。
膨大なIBの課題による睡眠不足。
オーディションのためのダイエットで生理も止まり…

心も体もかなりボロボロな高3の春、鬱っぽくなるまで落ち込みました。

…外でダメなら、もう、敷かれたレールの上で頑張るしかない。

11月に控えたIBの最終試験に全魂を投入するしかない、と心に決めました。

IBプログラムでは、最終試験の点数と、制作物(論文など)の成績の合計が、最終的に45点満点のスコアに換算されます。
40点代に乗ると世界のトップ大学にも通用しやすい、45点満点を取れるのは世界の上位1%程度、などと言われています。

よし、スコア45を目指そう。

( 「いや…なんで?」と両親は薄笑いを浮かべ、引いていました。)

LINE以外の全SNSアプリ削除。朝の準備時間を最短にするため、大好きだったヘアメイクもファッションもこだわりを捨て、上下真っ黒のスウェット、一つ結び、日焼け止めとまつ毛のみ処置。準備中、チャリ登下校中、お風呂場でも、耳さえ暇であればaudible、Youtube、Ted talk等から知識を摂取。食事中は、歴史のドキュメンタリー試聴時間。最終下校時刻後は、地区センターの学習室に直行し、閉館まで勉強…

これまで不完全燃焼を拗らせたおかげで、最終試験への熱量はちょっとキモいほどでした。
なんだかんだ毎日15~6時間、最終試験に捧げる日々。ハードではあったものの、何も考えずただ頑張れば良い半年間に、ほっとして、自己満足に浸っていたような面もあります。

試験当日のクラスのホワイトボード

そんなスコアを追い求めていた最終試験期間。
IBを極める過程で、点数以上に得られた学びがありました。

それは、

私は人間、社会、世界について本当に何も知らない。
だからモヤモヤしていたんだ!

ということです。

IBは試験形式も特殊で、ひたすらエッセイを書くテストが多くありました。

例えば歴史は、
「第二次世界大戦が勃発した要因を論じなさい。」
などの問いに対し、90分間で、A4用紙4枚くらいのエッセイを書き上げる、という試験。

これに立ち向かうために、歴史書や論文を読んだり、ディスカッションを重ねたり、歴史を評価する練習を繰り返したり。
試験勉強自体が探究学習の極みといえるものでした。

そのおかげで、一つの物語のように捉えていた歴史の、複雑な背景が見えてくるようになりました。当時の経済問題、大衆の生活状況、指導者の方針、他国との駆け引き…。様々な人の様々な正義感が交錯し、ぶつかり合って歴史が進んできたことを学びました。

他教科の試験勉強でも探究を深めるうち、
自分の見えている以上に人間や社会って複雑なんだ!!
それを学ばないまま活動していたからモヤモヤしていたのかもしれない!

と、何度も自分の無知さや傲慢さにハッとさせられました。

最終試験から解放された幻の日


猪突猛進!!世界のトップ大学に挑む

人間やこの世界について、抱えている問題について、もっと多角的に学びたい。
そうすれば、ずっと目指していた“世界にポジティブな影響を与える何者か”とは、どのような生き方なのか、見えてくるかもしれない。

最終試験期間を通してそう強く思った私は、高3の10月末、人生で初めて、心から大学に行きたいと考えるようになりました。

そこで心惹かれたのが、アメリカのリベラルアーツ教育でした。

アメリカの大学の多くは、入学時に専攻を決める必要がない。
幅広い科目の中から自身の興味があるものを選び、学びながら方向性を考えていく。専攻・副専攻の選択もフレキシブル。

https://www.ryugaku.com/sakaecolumn/liberalartstowa.html

専門領域に集中!というより、幅広く学んでみたかった私は、まさにこれだと直感しました。

また、試験重視の日本と異なり、アメリカではエッセイを通して人間性のマッチが重視されます。

“その人が今までどのような活動にチャレンジしてきたのか。その結果どのような価値観を持ち、何を学びたいのか。”
などを、いかにエッセイでアピールするかが出願の肝になります。

どんなに偉大な活動や功績も、そのパッションの真価が見定められてしまう、自分の全てを曝け出さなければなないアメリカの出願プロセス。

ならば、トップ大学には、強烈に命を燃やしたい同世代、信念を持って動き回ってきた同世代が、世界中から集まってくるのではないか…?

私のネクストステージは、アメリカ×リベラルアーツ×トップ大学でしかない!!

安直な希望に、再びメラメラと燃え始めました。

そんな私が出願した大学はこちらです。

🌟ミネルバ大学(第一志望、合格率1%) 
🌟スタンフォード大学(世界大学ランキング 2位)
🌟ハーバード大学(世界大学ランキング 4位)
🌟コロンビア大学(世界大学ランキング 17位)
🌟ニューヨーク大学(世界大学ランキング 27位)
🌟ブラウン大学(世界大学ランキング 64位)

https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/2024/world-ranking
(ちなみに東京大学は29位、京都大学は55位)

(父は「ミーハーだね」とニヤニヤ。母は本気にしていない様子でした。)

もちろん、超ド真剣です。

修行僧期間のおかげもあり、大学出願時に提出する模擬試験(Mock2)のIBスコアは、42に達していました。
当時の私は、久しぶりの成功体験に、「私のポテンシャルって意外といけるかも」と明らかに天狗でした👺

同時に、多くの大学の出願締め切りは、1月1日

あと2ヶ月やん😇
(半年くらいかけてエッセイを準備するのが一般的)

細かく大学を調べる余裕なんて、もちろんなく。

そもそも、「自分でお金を払ってまで行きたいと思うなら、大学に行きなさい」というのが坂東家の常識

膨大な投資をするなら、本気で行きたい大学しか受ける必要ない!!
どうせ行かない(経済的にも行けない)のに、滑り止め受験に割く時間なんかない!!

という強気姿勢でした。
(今の私には、滑り止め受験をしてまで大学に行く意味が見出せていない、とも言えます。)

食事時間も情報収集マストな、ギリギリスケジュール(自業自得)


まあ、もちろん!!

アメリカトップ大学の出願、そんな上手く行くはずなく…
壁にぶち当たりまくりました。

出願エッセイでは、自由に自己表現できるものに加え、各大学オリジナルの問いが複数用意されています。

「ハーバード大学で学んだことを将来どのように生かしたいですか?」
「あなたが興味を持っている学問と、ブラウン大学でそれを追求する方法について教えてください。」
「今日、社会が直面している最も重大な課題は何ですか?(スタンフォード)」, etc.

リベラルアーツ教育とはいえ、
「これまでの人生を踏まえて、“今”何を考えて、何を学びたいのか。そして、どのように社会に貢献していきたいのか。」
という現段階の価値観から、Who am I?(自分とは何者か)を浮き彫りにしていきます。

…いや、散々迷走してきた結果、今それにモヤモヤしてるんです!!!

命を燃やして、全力で生きていきたい(良い大学行って、良い会社に就職して、たくさん稼いで生涯安定、みたいな王道エリートコースは嫌だ)。
パッションの赴くままに奔走して、ぶつかって玉砕しながらも、道を模索し続けたい。その結果、“世界にポジティブな影響を与える何者か” になりたい。
ただ社会的に良さげなことをしたいわけではない。そのためには、世界についてもっと学ばなければ、とIBを通して気づいた。
どのような手段で?どのような領域で?自分がやりたいこと・やるべきことの真価と方向性を考えるために、私は大学で出会い、学びたい。

これが、私の心の底からの本心でした。
熱いパッションはあるものの…つまり、どうなりたいの??
方向性とクリアなイメージが全くない!!

両親や先生とエッセイの壁打ちをしまくったり、合格者のエッセイを読んだりするたび、自分がいかに小さくて、空っぽで、それでもトップ大学にいきたいというミーハーで傲慢な人間か、痛いほど思い知らされました。
この2ヶ月は、家でも学校でも構わず号泣しまくっていました笑。

たくさんの方に支えていただきながら、なんとか提出までは辿り着き。

ブラウン大学に提出した、自己紹介ビデオ


結果…

ミネルバ大学、ハーバード大学、スタンフォード大学、コロンビア大学、ブラウン大学、ニューヨーク大学…


全落ち!!!!!!

もちろん覚悟はしていたものの、
"I am very sorry to inform you that we cannot offer you admission to the Class of 2028.
(大変残念ながら、2028年度クラスへの、あなたの入学を許可することはできませんでした。)"
という文字面を連続で目の当たりにすると、さすがにショックでした。

しかし、締め切りギリギリまで最大限の時間と努力を尽くし、ありのままの私の姿を、当時できる限りに表現しきった結果の全落ち。
反省はありますが、後悔は全くありませんでした。

今の“迷える私”に必要なのは、大学ではないのでは?という、6校からのメッセージとも捉えられました。


何者にもなれない…。これからどうする??

本気で、これからどうする?😇

正直、IBスコアを片手に、まだ間に合う大学を受験する道も、脳裏をよぎりました。

しかし、当時の私は、何を基準に進路を考えれば良いのかすらわからなくなっていました。

一般受験期間のため、自由登校となった高3の2月。
そもそも、なぜ世界に出たいと思ったのか?なぜそれほど“何者か”になりたいのか?、自分の原点に立ち返りたいと思い、福岡に帰省。

くすの木幼稚園とバッカーズ九州寺子屋に押しかけ、
「今までこんな風に血迷ってきて、挫折しまくって、これからどうしたらいいかわからないです!!」とプレゼンをしました。

プレゼンを真剣に聞いてくださる、くすの木幼稚園の先生方


すると、バッカーズの塾長からこんなフィードバックが。

「マクドナルドの創始者、レイ・クロックの言葉に、
『私は一夜にして成功をおさめたと思われているが、その一夜というのは三十年だ。思えば長い長い夜だった』とある。
 そんな簡単に、なんでも成功するはずないよ。」

…ハッとしました。

またくすの木幼稚園では、3日間、先生方のサポートをする研修生として受け入れてもらいました。

先生の指導に「はいっ!!」と従う幼稚園生の素直さ。体操、勉強、遊び全てに全心全力な、今を生きている!!というエネルギーに圧倒されました。

さらに、それより元気な声で園児を導きながら、裏側ではサポートに走り回る先生方。好きな仕事に全うし、全力で生きている姿が眩しすぎました。

…私、何をチマチマと考えていたのだろう

これらの出会いから、自分がいかに“外からの評価”に振り回され“何者か”として成功することばかりを追い求めていたかに気付かされました。

ただ成功を追い求めたいわけじゃない!!

膨大なお金と時間を投資して大学に行く前に、私の素直なワクワクはどこに向いているのか、心からやりたいことを見つめ直す必要があるのでは。

そう考え、ギャップイヤーに辿り着きました。

どこにも所属せず生きる。
自分で道を開拓しなければ進めない。
どこで何をしているのか、1ヶ月後すらわからない。

そんなギャップイヤー、もちろんめちゃくちゃ不安!!!
(大学をエンジョイしてる友達のストーリーとか見ると、ちょっと焦るし!!)

ですが!!

何が起こるかわからないほど、想像以上の生き方になりそうで、今最高にワクワクしています!!

これから、私のギャップイヤーをNote、Youtube、Instagram等々で、どんどん発信していきます🔥
19歳の等身大の迷い、失敗、新たな冒険を、共に楽しんでいただけると嬉しいです!!

こんっなに長いNote、最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました🙇!!



バッカーズ九州寺子屋のイベントで、迷走記をプレゼンさせていただいた時の動画です。興味がございましたら、以下のリンクからご覧いただけると嬉しいです!!



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