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【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】春土用のリフレッシュ!

千葉市内、千葉駅すぐ、女性と子ども専門鍼灸院『鍼灸 あやかざり』です。いつも【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】の記事をお読みいただき、ありがとうございます。

今年は、もうすでに全国のあちらこちらで最高気温が25度以上となる夏日が記録されています。
「まだ4月なのに!」という声も聞こえてきそうですが、暦の上では5月6日に立夏を迎えます。
そう、間違いなく夏はすぐそこまで来ているんです!

こんかいは、季節の変わり目、気候の不安定な土用の時期を上手に過ごして、暑い夏に向けて身体を整えていくためのコツをご紹介していきます。

では、どうぞ最後までお付き合いください。

1.土用とは

「土用」といえば、夏にうなぎを食べることで知られている「土用の丑の日」が有名ですよね。

実は、土用は一年に4回あります。

今年の場合は、
冬の土用 1月17日(火)~2月3日(金)
春の土用 4月17日(月)~5月5日(金)
夏の土用 7月20日(木)~8月7日(月)
秋の土用 10月21日(土)~11月7日(火)
となっています。

そもそも土用は、中国の陰陽五行説で、四季の春を木、夏を火、秋を金、冬を水にあてはめ、各季節の終わり18日間に土を当てたことに由来するといわれています。
正式名称は「土旺用事(どおうようじ)」、略して「土用」と言われています。

五行説で土というのは、万物の生長の源で、大地のような性質を持つものを指していて、東洋医学では、この土用を、次の季節に向けて生活や体調を整える時期と考えます。

2.土用と穀雨

春の土用は二十四節気の穀雨にあたります。
穀雨というのは「百穀を潤し、芽を出させる雨」という意味で、昔は、田植えや種まきの準備をはじめる一つの目安とされていました。
また、この時期の長雨は「菜種梅雨(なたねづゆ)」と呼ぶこともありますが、菜種(菜の花)の花が一面に咲く頃の長雨を梅雨になぞらえた呼び名であって、現在では3月下旬~4月の長雨をこのように呼ぶことが多く、土用の時期よりも少し早めの時期の呼び名となっています。

3.春土用の過ごし方

春土用のころは、ちょうど新年度に入って約一ヶ月。
生活のリズムの変化による疲れがたまったり、また、寒暖差による体調不良も出やすい時期です。
ゴールデンウィーク明けの頃に五月病や体調を崩す人が増えるのも、この時期の体調不良と関連しています。

生活を見直してみると
・規則正しい生活リズムに慣れていない
・掃除や洗濯など、身の回りのことに手が回らない
・コミュニティの変化にストレスを感じている
・食事や睡眠が十分にとれていない
・時間に余裕がなく、趣味を楽しめていない
などなど。気づくことも多いのではないでしょうか。

もちろん、すべてを一度に整えるのは大変です!
些細なことで構わないので、一日ひとつ、気が付いたことを見直していくと、少しづつでも生活が整っていきます。

また、ゴールデンウィークの連休を自分時間に充てるのもいいですね。
平日にできないことを、思う存分、楽しんでください。
ただし、お休み明けの生活リズムに影響しないように、早寝・早起きや規則正しい食事などは心がけたほうがいいですよ。

疲れた体には、ビタミンが多く含まれている食品や、良質なタンパク質をとることも必要です。
お食事のメニュー選びの参考にしてくださいね。

4.夏に向けたからだ作り

最近、時々ニュースや天気予報で「暑熱順化(しょねつじゅんか)」という言葉を聞くようになりました。
暑熱順化とは、少しづつ体を暑さに慣れさせて汗をかけるからだにしていくことです。そうすることで体温調節が上手くできるようになり、同じ暑さであっても熱中症になりにくくなります。
日本気象協会では、暑熱順化の大切さについて広く知ってもらうことを目的に、各地域で暑熱順化が必要なタイミングの目安となる「暑熱順化前線(第 1 回)」を公開しています。

具体的な対策としては
・お風呂はシャワーで済ませずに湯船につかる
・ストレッチを行う
・時間があればウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなどを行う
などですが、日常生活の中では、通勤時に1駅分を歩いたり、買い物を少し遠くまで徒歩や自転車で出かけたり、できるだけ階段を使うようにするなど、身近な方法で軽く汗をかくことも有効です。

5.東洋医学からみる土用の過ごし方

先にご紹介したように、土用の時期は雨が降りやすくなり、天候が不安定になりがちです。
五臓(東洋医学的にとらえた場合の内臓)の中では「脾」の臓が深く関係し、もっとも影響を受けやすくなります。
「脾」の臓は、口からとりいれた食べ物を消化吸収して、気(エネルギー)、血(血液)、津液(水分)を作り出して身体全体に運ぶという、重要な働きをしています。
「脾」の臓は、湿気に弱いという性質をもつことから、土用の時期の雨降りの天気により正常な働きが弱まり、以下のような症状が出やすくなります。
・倦怠感
・胃腸の不調
・肩、腰、関節の痛み
・頭痛、目眩
・むくみ、痰
・風邪をひきやすい
土用の時期、これらの身体の不調を防ぐための食養生としては、胃腸に負担をあたえる、生もの、冷飲食、甘いもの、揚げ物等を控えるようにしましょう。
特に、気温があがり暑い日が続いているからといって、冷たいアイスクリーム、清涼飲料水、アルコール類を一気に飲むなどすると、身体の中に水分が停滞して「脾」の臓の働きを弱らせてしまいます。

また、このような季節の変わり目の心身のあらゆる不調に対しても、鍼灸は効果を発揮し、症状を軽減させることが可能となっています。
興味を持った方は、ぜひ、近くの鍼灸院の先生に一度相談をしてみてくださいね!

今回はここまでとなります。最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

それでは、鍼灸でからだも心も元気になりましょう!

鍼灸 あやかざり
千葉駅5分 完全予約制 女性と子ども専門の鍼灸治療院
千葉県 千葉市中央区新町1−6 ラポール千葉新町202
TEL:070-8525-6132

画像の出典:https://www.photo-ac.com/

参考資料:『内経気象学入門』、『ミドリ薬品漢方堂のまいにち漢方 体と心をいたわる365のコツ』、日本気象協会ホームページ


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