見出し画像

オカルトとカルト

「このオカルト集団がですね……」
テレビの中のコメンテーターが否定した。
「何言ってんだ? こいつ」
私はひとりごちた。

おっと、小説家を目指す夢見る少年みたいな動詞を使っちゃいましたよ。「ひとりごちた」ですって。おかしいですね、「ひとりごちた」。たかがブログで「ひとりごちた」ですって。かっこつけてんじゃねーよって声が聞こえてくるようです。

いきなり本題から外れたので戻します。

カルトとオカルトは別物です。「オ」が付くのと付かないのとでは大違いです。
笑っていいともにゲスト出演したら文化人、タモリ倶楽部にゲスト出演したらサブカル人って言われていましたね。
前者がカルトで後者がオカルトの関係と似てますね。「マジ」か「マジふざけ」か、の違いですね。それぐらいの違いがあります。
このたとえ、馬鹿げているようでかなり正確だと自負しております。

カルトはマジでのマジで、信仰や教義や綱領や何やかんやに則って行動する人たちの集団。綱領っていうのはちょっと言いすぎたかな? どこぞの政党信者から批判があったら削除します。

で、オカルトはUFOとか幽霊とか超能力とか、月刊ムー的なもの。『来月地球滅亡か?』的な記事を書いてるのに、来月号の宣伝をしているあの月刊ムー的なもの。
月刊ムーは、月刊とうたっているのに隔月になったり月刊に戻ったり、何だかもうムーなんです。
で、ムーの圧倒的読者は中学1年生なんだとか。1年おきに中学1年生は生み出されるわけだから、ずーっと商売が可能なんだって。
今の中学1年生も読んでると思うと胸熱っすわ。

さて、何が言いたかというと。カルトとオカルトはちゃんと使い分けましょうねってことです。
世間を賑わせる凄惨な事件が起きたとして、テレビのコメンテーターがこう言ったとします。
「このオカルト集団がですね……」
もう、失言ですよ、失言。炎上ですよ、炎上。抗議殺到ですよ。「ムーと一緒にすんじゃねえぞ、こら!」ってね。
するとどうでしょう? 今度はムー読者が怒ります。
とくれば、コメンテーターやファンが反発します。
あら、コメンテーター擁護派とムー擁護派で分断が起こりましたね。
こうなったら大惨事。互いに大物人物を後ろ盾にします。
これが戦争の始まりです。
ウソです。

と、私はひとりごちた。

って言うか、何でこんなこと書いてるんだろう?

ではでは。