#アベラール
「ロマネスク世界論」 池上俊一先生による修道院の説明
池上俊一先生の「ロマネスク世界論」名古屋大学出版会1999年 は当時すぐ買って読んだと思うが改めて現在アベラールとエロイーズのレポートを作成しつつ読むと、こちらの理解も深まり先生の本も素晴らしい内容を持っていることがわかった。
アベラールとエロイーズ、偽ディオニシウス、カッシアヌス、ベルナール、ベネディクト修道院規則などとの対応を少しメモしておこう。後の便利さのためである。ベルナールが修道院長
中世キリスト教修道院における修道の核心その8 沈黙1/3(アベラール) ChatGPTでアベラールとエロイーズ
中世における修道の核心 その8からは「沈黙もしくは無駄な言葉( silentio maxime studeatur=otiosum verbum.)」である。
映画「グランド・シャルトルーズ修道院」という修道院を描いた映画では沈黙がひとつのテーマであった。
早速「沈黙」についてアベラールの書いた第8書簡のラテン語とChatGPT訳のを見ていこう。「言葉の制御」「学び」「魂論」について抜粋し
中世キリスト教修道生活の核心その7 すべてを捨てる・自己放棄3/3(フーコー) ChatGPTでアベラールとエロイーズ
前回からの続き
フーコーによる自己放棄の説明
戒律・規約はアベラールが言うとおり、自己放棄は上長に完全服従し、「他人の支配下に自己を委ねる」ということであった。このことからアベラールはごく標準的なことを書いていたと結論できる。フーコーも同様な指摘を「性の歴史 4巻 肉の告白」(新潮社、慎改康之訳)第1章4節「技法中の技法」において展開しているが論旨の展開順が異なるので見てみよう。
まず、p
中世キリスト教修道生活の核心その1 序論 1ー禁欲・自己放棄・沈黙ー ChatGPTでアベラールとエロイーズ
はじめに
先日お伝えしたアベラールのSic et Nonの継続の前にアベラールが修道活動に対しどのような考え方をしていたか「アベラールとエロイーズ」(岩波文庫 畑中尚志訳)の第8書簡を中心に確認しておこう。
アベラールは12世紀に活躍していた。アベラールとエロイーズを読むと、アリストテレス、セネカ、オリゲネス、ヒエロニムス、砂漠の師父たち、アウグスティヌスの引用が沢山出てくる。この本を知っ