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コーヒーの「かす」を再利用する革新的な発明から、最終的に辿り着いた一つの事業アイデア

今日考える「起点」となった記事

今日はこちらの記事から発想をいただいた。

日本酒の製造の過程で副産物として発生する「酒かす」は、これまでかす汁など食品としてよく使用され多くの人に親しまれてきたという背景があるようである。

しかしここ50年日本酒の国内出荷量が170万リットルから40万リットル、なんと4分の3以上も出荷量が減少していたり、

最近の進んだ技術革新による、近年の新たな日本酒の仕込み方法では食用の酒かすが作れないなどといった背景により、

酒かすを食品として楽しむ文化に向かい風が吹きはじめているという。

そこに対抗するべく上の記事のようなプロジェクトが立ち上がった。

今回このように些細な領域ではあるが、技術革新が進んだことによって人々のこれまでの需要を満たせなくなってしまうというのは、何とも珍しい事例だなと個人的には感じる。

製造の過程で発生する「副産物」について

だが今回自分が発想を受けたのは酒かすのような、商品を製造する上で発生する「副産物」という概念そのものである。

世の中には酒かす以外にも、
食品加工業界では野菜の芯や果物の皮など、
衣類や布製品の業界では布くずや端材など、
建設業界では廃材や破片、不要な金属など、
美容院では髪の毛、
カフェやレストランでは食品廃棄物やコーヒーかすなど、

色んな業界を見渡してみると本当に様々な種類の
副産物が存在し、そのほとんどが「廃棄物」であることが分かる。

となると、日本酒の酒かすのように副産物として人々を魅了させる事例というのはかなりレアケースだ。

通常そのような副産物対応には、
その分の人件費や回収費などの廃棄コストが多く存在しており、

自分の昨晩の記事テーマであった「環境への配慮」の観点でも、そのような廃棄コストを抑えたり、はたまたそれを使って新たなビジネスチャンス(活用機会)を生み出すことが求められているはずだ。

特に後者を実現させることができれば、それぞれの企業にとっても嬉しい。

「副産物活用」に関する様々なアイデア事例

今回は上のテーマに沿った事業アイデアを考えることにしたのだが、

本当に色々な事例があって中々テーマを選びきれない。

素人目から見ても、どれもこれも凄まじいものだ。
こんな発想があるんだと学べる部分が沢山あり勉強にはなるものの、正直そこまで強く自分の参考にはならない。

また上のように記事になっているものというのは既に事業として確立されているものであり、そこから後追いで事業を考えてもあまり意味がないように思うので、

そういった理由からも今回中々テーマが思いつかなかった。

今日は一度、上の3つのうち最後の記事で紹介されていた「鮮度保持剤」に関する事業を考えてみたらおもしろいと思ったが、

アイデアを考えるにも科学の研究者ではないのでいまいち具体的なことがイメージできなかった。


商品の代わりに水分を吸収し商品が湿気るのを防ぐ乾燥剤や、
商品の代わりに酸素を吸収し酸化による商品の劣化や変質、カビや細菌の繁殖を防ぐ脱酸素剤は我々も普段よく目にするものだし、色んな商品に大量に使われているものだから再利用するとなればその可能性は測り知れないものだと思ったが、

それら鮮度保持剤の仕組み上、吸収した酸素や水分を取り出すことは科学的にも難しいらしく、

廃棄物として回収するにしても再活用についてのアイデアもゼロからではとても思いつかなかった。

このままだと埒があかないと思った僕は、
そこから少し自分の考え方を変えてみることにした。

これらを踏まえて今の自分が考えられる具体的な事業アイデア

今回考えたのはこれまでにご紹介したような特定の副産物回収における革新的なアイデアではなく、

スタートアップや資金力のある大手企業の新規開発や新規事業、研究者のいる大学などの研究機関などそれらを必要とする、特定のターゲットに向けて産業廃棄物や副産物を回収するという回収側という事業の方向性を考えることにした。

環境問題や産業廃棄物の再活用に関する事業案というのは、世界中の自分のような起業家予備軍の者が考えそうなジャンルなので、

今後このジャンルに関する事業がいたるところで発案されていくはずだ。

そうなれば回収の行為そのものしかり、
回収業者側のコスト削減に大きなニーズが発生する。

運搬コストや人件費は高くつく恐れがある。
特に遠隔地からの回収には経済的な負担が大きい。

そこで回収業者が最低限の回数と距離で回収に行くことができるよう、

専用の回収容器にセンサーを設置し、容器の満杯度合いや重量をリアルタイムでモニタリング、
各飲食店や製造業者に設置された容器からそれらのデータをかき集め、最適なルートでの回収をサポートするIoTの回収システムはどうだろう。

また回収先を特定するという方向に発展をさせれば、

少し前に述べたような新規事業者の代わりに、
専用で提携した廃棄資材元から効率的に調達をするという新規事業者のニーズを少なからず満たすことができるかもしれない。

そしてそれは新規事業やそれに向けた開発を検討している、資金力のある大手企業が一番ターゲットとして理想的だと思う。

さらには新規事業者やスタートアップの(廃棄)資材の調達先を提案する情報共有プラットフォームしかり、

過去の事業事例データを集めてそれらを参考に、
彼らの新規事業の運営をコスト面でサポートすらようなコンサルティングサービスも考えられる。

ただこれらのどのアイデアを実行するにしても、
副産物の回収先が専用の回収容器を新たに導入したいと思ったり、そもそも廃棄物を回収してもらいたいと思う回収先が今後増えてくるような、明確な動機が必要になってくる。

またそのためには、廃棄物を回収業者に託すことがインセンティブになるようなWin-Winな関係を構築できるような大きな仕組みが必要だったりもするはずだ。

以上

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