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アサヒ飲料×CHANSON 「十六茶」を通して届けたいおいしさと想い

発売から30年以上ご愛飲いただいてきた「十六茶」。
厳選した16素材をブレンドすることでおいしさを生み出している本品を語る際に欠かせない存在が、“シャンソン化粧品社”です。実は、「十六茶」はシャンソン化粧品社がティーパックとして1985年に発売し、当社は1993年以降、原料供給を受けて缶・PETボトル飲料として商品化しています。

今回はシャンソンティーワールド社(「十六茶」など健康茶の製造販売を行うシャンソングループ企業)のご担当者をゲストにお迎えし、商品を通してお客様に伝えたい両社の想いやこだわりなどを当社マーケティング担当者との対談形式でお伝えします。

【プロフィール】

(左)内田 勝大(うちだ かつひろ)
アサヒ飲料株式会社 マーケティング本部 マーケティング二部 無糖茶グループ所属。
「十六茶」ブランドの商品開発担当。
マイブームはサッカー(社会人サッカーチームで毎週試合をしています)。
(右)鈴木 卓也(すずき たくや)
株式会社シャンソンティーワールド 執行役員。
「十六茶」原料の選定、調達、加工の管理を担当。発売当初から関わっており、
アサヒ飲料担当者からは「十六茶のすべてを知る人物」として認知されている。
マイブームはガーデニングと料理
(最近作った料理は金目鯛の煮付けや鶏肉とカシューナッツの炒め物など)。

30年以上共に磨いてきた「十六茶」


―――「十六茶」の商品開発・製造にあたりブランドオーナーのシャンソン化粧品社とはどのように連携しているのでしょうか。

内田 16素材の原料調達、焙煎・粉砕・調合などの原料の加工を行い、当社に納品していただいています。また、当社で検討したコンセプトを具現化する際に相談をさせていただいて、当社の中味開発や原料調達の部門も含めて一緒に意見を出し合ったり、特に原材料の点でのアドバイスをいただいたりもしています。

鈴木 例えば、すこやかなイメージを生活者の方にお伝えするために、原料の観点でできることを一緒に考えさせていただいています。その先には希望を叶える原料が調達できるかという話が出てきますので、試作品を通してフィードバックしてもらって、中味の開発を進めていただいていますね。

―――改めて、「十六茶」のこだわりのポイントを教えてください。

鈴木 「十六茶」は16素材を単に混ぜ合わせているものではありません。“東洋健康思想”の「六臓+六腑+四味覚」という考え方に基づき素材を厳選し、身体のバランスと味覚のバランスで美味しさを作り出しているところが一番のこだわりです。また、人は健康だからこそおいしさを感じることができます。身体によいだけでは長続きしませんし、おいしくてクセになる味だから飲み続けられます。そのような考え方が「十六茶」の原点になっています。

「十六茶」の名前は「六臓+六腑+四味覚」の「6」「6」「4」を足し合わせた「16」が由来

内田 その他では “おいしさと健康”を追求し続けていることもこだわりのポイントです。具体的には、嗜好に合わせてほぼ毎年微妙に配合を変えるなど進化を続けてきました。実はハトムギだけでも、さまざまな産地のものを組み合わせたり、素材や気候によって焙煎や粉砕の仕方を変えていただいたりしています。さらに”カフェインゼロ”という点も重要で、大人から子どもまで安心して飲んでいただける大きな要素ですよね。このようにこだわりは数えきれないほどあります!

「十六茶」の歴史や考え方については以下もご覧ください。

―――当社と取り組みを進めることになったきっかけを教えてください。

鈴木 私たちには“「十六茶」が日本全国で販売される”という夢があり、素晴らしい茶葉の風味や健康価値を、多くの方に届けたいと願っていました。アサヒ飲料さんから「十六茶」が発売された1993年の約1年前ほどでしょうか。当時は世の中で茶系飲料が盛り上がっているタイミングでした。アサヒ飲料さんも新しいお茶商品を検討しているとお聞きし、ご縁があって「十六茶」についてプレゼンできる機会に恵まれました。そこから原料サンプルを研究所に出させていただくようになり、処方が確定するまでの1年間は研究所に毎週通わせていただきました。当時の商品には16素材の一つとして大豆が含まれていたのですが(※現在は使用されていません)、大豆は油分があることから商品化へのハードルが高く、試行錯誤したことを覚えています。原料供給側の私たちと作り手側のアサヒ飲料さんのそれぞれの課題をクリアし、製品化に至りました。

「アサヒ お茶どうぞ十六茶」缶340g(1993年)

内田 言える範囲でかまわないのですが、当社以外にもアプローチされていた企業もあったのでしょうか。

鈴木 いえ、それがご提案させていただいたのはアサヒ飲料さんだけだったんです。無糖茶へのチャレンジをこれからしていこうとされているアサヒ飲料さんだったからこそよかったのだと思っています。

安全安心・おいしさへのこだわり


―――原料調達にあたり注意していること、大変なことはどのようなことですか。

鈴木 原料を採用するにあたっては産地へ赴き、生産者様と直接コミュニケーションを取るように心掛けています。また、主要な原料は定期的に産地を訪れますし、新規の原料を採用する際にはアサヒ飲料さんの原材料部門の方と一緒に現地を視察して、生産環境や使用している農薬の状況のなども細かくチェックしています。品質に関する課題や改善点等お互いが意見を出し合い、一緒になって品質を向上させるような話し合いや、私たちが求める質を伝え、理解した上で安全・安心な原料の供給・取引ができます。

ラオスでのハトムギ生産環境視察の様子

―――調達した原料は工場にて加工いただいていますが、”安全・安心””おいしさ”の実現に向けて大事にしていることを教えてください。

鈴木 当社での品質への取り組みは、原料の仕入れから製造~製品検査まで一貫した品質管理体制を構築し安全性を確保することを大切にしています。さきほどお話ししたように原料調達時には現地を視察して、リスク管理して時には生産農家の方へ指導することも大事にしています。「十六茶」に携わっている方が多くいらっしゃるという意識を持ちながら、品質を担う責任感を忘れないようにしています。

原料加工にあたり、工場にて対応している一連の流れ

また、長年のデータをもとに素材の特徴を最大限に引き出す最適な焙煎ヒート(火入れ)パターンを焙煎機にプログラミングしています。しかし、同じ素材でも季節によって生原料の水分量や温度が変動するため、最終的な焙煎機のオペレーティングは熟練の技によるところも大きいです。官能検査に携わるスタッフはアサヒ飲料さんが行う試験に合格した者が行っています。

■工場内の様子も撮影させていただきました!

穀物(写真はハトムギ)の焙煎から冷却の様子
葉物の原料の焙煎機。穀物か葉物かによって、焙煎機も使い分けています!
上:焙煎後は粉砕機にかけ、16種類の原料をブレンダーにてブレンドしていきます。
下:ブレンドされた原料を封入し、当社への出荷準備へ。

内田 当社としても原材料部門を中心に新規原料など現地視察を行っていますが、 “現地・現物をリアルに見ること”をこれからも大切にしていきたいですね。

一緒に挑戦することで生まれる価値


―――これまで30年以上共に「十六茶」を通して挑戦を続けてきましたが、特に印象的だったことは何でしょうか。

鈴木 1993年の発売以降、ブレンド茶のパイオニアとして好調に売り上げが伸びていましたが、競合各社からもブレンド茶が発売されるようになり、「十六茶」は発売から3年目にライバルに抜かれてしまいました。その後、無糖茶にはいくつものブームがあり、ブレンド茶は苦戦した時代もありましたが、再び売上が伸び2019年日本一に返り咲いたことが何よりうれしかったです! 

「十六茶」の発売当時から知る鈴木さん。熱い想いを語ってくださいました!

内田 私は歴史という点とは異なるのですが、マーケティング担当者として着任してから初めてシャンソンさんの工場に訪問した時がとても印象的でした。工場に入るとまず焙煎によるとてもおいしそうな香りがするんです。実際に見学しながら詳細をうかがうと、100以上の工程もあることがわかり、細部へのこだわりを実感しました。あとは、“ブレンドの妙”という表現になるかと思うのですが、配合によって全然違うものになるという変幻自在なブレンド茶の魅力に圧倒されたので、実際に茶葉にふれて、自分でブレンドできる機会をつくっていきたいという想いが強くなりました。今年は5月下旬にPOP UP STOREを実施予定で、そちらでお客様にブレンド体験をしていただきます!

POP UP STORE(開催期間:2024年5月22~27日)の詳細はこちら↓
https://www.asahiinryo.co.jp/company/newsrelease/2024/pick_0516_3.html


―――お互いにタッグを組む中で、変わったこと・広がったことはありますか。

鈴木 当社の一番の願いは“美と健康”。さらに深掘ると”健康だからこその美しさ”という考えが重要で、皆さんのすこやかな生活を願ったことが「十六茶」の発売の原点になっています。その中で、アサヒ飲料さんの商品としては、トクホや機能性飲料という機能性を持たせた「十六茶」を販売されています。自分たちだけではこの考えにたどり着かなかったので、大きな広がりを感じました。特に「美スタイル十六茶」(2012年発売)についてはアサヒ飲料×CHANSONのダブルネールでの共同開発させていただいたので特に印象に残っています。また、「ご当地十六茶」という地域性のある特徴的な商品を企画販売したことも大きかったです。

「アサヒ 美スタイル十六茶」PET500ml(2012年発売)

内田 当社としては何よりも1993年の発売以降、ブランドが育っていき、これだけ長く愛される無糖茶の商品ができたことは大きなことでした。また、「十六茶」の発売がきっかけで社内の製造技術も向上したという話を聞いています。さまざまな素材を使っている「十六茶」を製造するために当社内の強化も必要で、生産技術の引き上げにもつながり、商品開発の幅も広がったようです。

鈴木 そうなんですね。「十六茶」を通して多くの方と出会い、30年以上一緒に成長してこられたことに感謝の気持ちでいっぱいです。発売当初は「異業種のタッグですね」とメディアの方にも言われていましたよね。それによるシナジー効果があったのだと私自身は感じています。

「十六茶」ブランドのマーケティングを担当して5年目の内田。
鈴木さんのお話は自身の担当前の内容が多く、興味深くうかがっていました!

飽くなきチャレンジ


―――100年先の未来に向けた想いを教えてください。

鈴木 私たちは、自然の恵みを活用し、長年受け継がれる東洋健康思想と私たちの焙煎技術とブレンド技術を融合することで、健康を支える「十六茶」を提供しています。私たちの活動は「健康で幸せな未来を創造する」「サステナブルな地球環境を目指す」という言葉に集約されると思います。お客様のニーズを理解し、地域社会や環境に配慮しながら、高品質な製品を提供することに全力を尽くしていきたいです。

内田 「十六茶」のようなおいしくて、カラダによいお茶は、さまざまなバランスが崩れがちな現代において、過去にも増して求められていると思います。良さを多くの人に知ってもらい、「十六茶」を通じて健やかな生活を応援したいですね。また、よりサステナブルなブランドを目指していきたいです。「十六茶」にはラベルレスやシンプルecoラベルなどの商品もありますし、茶粕を肥料として再利用する取り組みなども行っています。持続可能な社会実現に向けた取り組みをけん引できるような存在になっていきたいです。

―――ありがとうございました!

いかがでしたでしょうか。
「十六茶」を通してこれからもワクワクをお届けできるような取り組みを実施していきますので、ぜひ注目いただけると幸いです!
次回もお楽しみに!

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