![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/78836029/rectangle_large_type_2_3dbd153ad40b750ab6104ddf7c7305e9.jpeg?width=800)
紙は、紙にあらず。*Homo Faber n.4*
Homo Faber(ホモ・ファーベル)は、2年おきにベニスのサン・ジョルジョ・マッジョーレ島で開催される、高級工芸品の国際展示会です。今回はシリーズ4回目。
![](https://assets.st-note.com/img/1652796517605-Uxhj48UA8F.png?width=800)
アートじゃないアート。*Homo Faber n.1*
未来の創造者たち。*Homo Faber n.2*
日本の匠と、イタリアと。*Homo Faber n.3*
Magnae Chartae
日本文化のひとつ、紙。世界にも、ペーパークラフトってこんなにあるんだと感心し、多種多様な作品に驚き!
くす玉のような、オブジェ。
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114508-DWVPcYt1jp.jpg?width=800)
ベルギー人アーティストの手によるもの。リサイクルペーパー使用。
ブティック、美術館、教会等のインスタレーション作品として表現される、その空間は、折り紙の可能性を広げさせてくれます。興味のある方は、彼のインスタグラムをチェック!
「Terra、大地」というランプ。
素材は?
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114965-NZo5BxkRP7.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114586-GuGeJQXgew.jpg?width=800)
素材は、ダンボール。ダンボールで家具を作り始めたけど、「自分が表現したいのは、これじゃない。」と早々に気づく。改めて観察してみると、紙の断面から、光が漏れている。その美しさに惹かれ、彼女オリジナルの作品が誕生します。
白い紙の凹凸と、そこに宿る陰影。
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114462-pugM6i9y9q.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114318-DIUWzjnrTw.jpg?width=800)
インテリアデザイナーとして仕事をしていたとき、ふと、手を使ってなにかを作りたい。と思ったのがきっかけ。道具は、手術用のメス。
彼女ならではの、彼女にしかできない表現を追求して、この手法に至ったとのこと。手術用のメスは、お父さんが医師なので、手近にあったから。
フランスにわずかに残された、昔からの製法で作られた手梳き紙。彼女が使うことで、多くの人に知って欲しい、という願いも込められています。
お花が咲き乱れるオブジェ。
![](https://assets.st-note.com/img/1652885593648-ihTclM5qQP.jpg?width=800)
光沢のある紙を、一度くしゃくしゃにして、それからアイロンをかけるという手間をかけて製作されています。
カッターで切り、糊で貼り付け、手で貼り付けるという、シンプルな作業。言うのは易し。行うは難し。
フィンランド人のオリガミ職人がつくる
「Samurai Warrior、サムライ戦士」
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114539-TvyU1nQGtL.jpg?width=800)
8歳のときに折り紙の魅力に惹かれて以来、折り紙は彼のライフワーク。薄く白い紙を幾重にも折り、重ねることを繰り返し、完成する3Dの作品。
サムライだけでなく、フィンランドのキャラクターや、バイキング、ドラゴンなど、バリエーション様々で、ペーパー版のフィギュアみたい。
紙で作る彫刻。
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114693-RzGJRngAcJ.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114604-C9QWfgLT7I.jpg?width=800)
グラフィックデザイナーを経て、アニメーション製作会社へ転職。その後に音楽業界でミュージックビデオ製作に携わる。そのあと、ようやく、いまの活動を開始する、遅咲きのアーティスト。
光で変化する、カラスの黒い羽根を表現するため、異なる色の紙を細かく切り重ねています。まるで本物の羽根みたい。
タイトルは Il Borgo(イル・ボルゴ)。
「小さな村」の意味。
なにで出来ているでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114867-1KIRjCeFNR.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114299-EWBSZRZOEs.jpg?width=800)
このセクションのキューレータである、建築家でありデザイナーのミケーレ・デ・ルッキ氏がデザインを担当した作品。
ちょっと見ただけでは、なにで作られているかわからず、近づいて、はじめて本を集めて作られたオブジェと知る。「紙」がテーマで、こういう発想もあるのか!
なんとも斬新な切り絵。
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114895-sfModvE1FX.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1652793114263-5yDCw2enjI.jpg?width=800)
切り絵創作家「切り剣Masayo」氏の作品。近づいて肉眼で見ると、迫力倍増。1ミリでも切り間違えたら、この美しさは、完成しないんだろうな。ノーミスを要求される、緻密な仕事。だからこを、タコが生きているような躍動感も生まれるのでしょう。バックが黒だから、より引き立ちます。
展示場に並べられるのは、当然のごとく完成された作品。この作品が出来上がるまでに、どれだけの試行錯誤があり、どれだけの工程を踏んだのであろう。
紙を切り、紙を折り、紙を貼ることを、手作業で延々と続けることで、生まれる作品。紙は、紙にあらず。多様性のある、美しい創作物を創造できる人間も、すごい。
Homo Faber(ホモ・ファーベル)シリーズ。
まだ続きますが、
少し気分を変えて、
次回はベニス散策をご案内します。
最後まで読んでくださり、
ありがとうございます!
![](https://assets.st-note.com/img/1652885948858-F1Y38wrguk.jpg?width=800)
この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか? 気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます! コメントを気軽に残して下さると嬉しいです ☺️