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アートじゃないアート。*Homo Faber n.1*

職人の仕事が好き。時の止まったような、セピア色の世界に足を踏み入れると、ぞくぞくワクワクします。

職人のイメージは、文化や伝統の守り人。匠とか手仕事という言葉にも置き換えられる、人の手で作られるモノたち。

2018年が第1回目で、予定通りなら2020年に2回目が開催されるはずだったけど、残念ながら延期になり、2022年にようやく実施されたHomo Faber。

Homo Faber(ホモ・ファーベル)はラテン語。自然の素材を利用し、人の使う道具を作ること。ファーベルは、fabbro(鍛冶屋)の意味もあるので、生きるための道具をつくるために、人が鉄という素材を使いはじめたところから、「モノを作る」の意味になったのかもしれません。

サンマルコ広場にある、海からの玄関口の2つの柱。
その向こうに見えるのが、
サン・ジョルジョ・マッジョーレ島

開催地はベニス。サンマルコ広場から海を渡ったところにある、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島。教会の敷地を使った展示会です。

「モノづくり」のキーワードは、手工芸品や、職人という、なんとなく一昔前のイメージかもしれません。

前述したように、わたしは職人の仕事が好きで、工房が好きで、もっともっと、彼らの人なりを、彼らの仕事を、知って欲しいと切に願っています。

「花の美しさ」というお題のお部屋

それで、この展示会に足を運んだのですが、わたしの捉える「モノづくり」の遥か上を行く世界に出会い、ものすごい刺激を受けるという、嬉しい体験をしてきました。

伝統や文化を守りつつ、新しいアイデアや、技術を導入し、いまの世界に適合していく職人の姿を目の当たりにして、工芸は古い世界で生きているのではなく、進化していることが良くわかりました。もしくは、進化することで、伝統や文化を守り続けることができるのかもしれません。

「花の美しさ」というお題のお部屋


「いま」を生きる、革新中のモノづくり。美に、優越や上下はなく、一様に美しい。

今回から数回に分けて案内します。ホモ・ファーベルに展示されていた作品を、ここに立ち寄ってくださる皆様とシェアできたら嬉しいです。


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