有賀 籐

大阪市在住。「イベントに出してやってもいいぞ」「横で楽器弾いてやってもいいぞ」「やれる…

有賀 籐

大阪市在住。「イベントに出してやってもいいぞ」「横で楽器弾いてやってもいいぞ」「やれるもんなら曲作ってみろ」「歌詞を書いてみろ、やれるもんなら」「一緒に曲作ろうって言ってんだよ」等、様々な角度のお声かけをお待ちしております。よろしくお願いします!

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記事一覧

無題の私小説(仮)①

期待を持って暮らす事が 年々難しくなっている。 こうなりたい自分を思い描くのも最早、と いった感じである。 では、幼少の頃に期待があったのかと問われると 自身への呆…

有賀 籐
2か月前
2

無花果/有賀 籐

さっきまでの風景を 余韻もなく掃いている 空っぽの種 散らばって 置いてけぼりと笑っている 落としものの無花果 拾い届けた辺り 秋口の高揚に少し汗ばんで ずっとましに…

有賀 籐
8か月前
1

BAR ありがとう/有賀 籐

雨の古本屋  手に取った「東京....」 向かいはコロッケ屋  軒先テントとバケツ 走れば間に合う でも歩いている いつも通り、に運命は宿る 1階奥の左手  挿して、捻…

有賀 籐
9か月前
2

夜市/有賀 籐

弾けた風船をまたぐ ふと軽くなる 予感が薫る ここにはいられぬ どこか 彷徨うのなら 恥じらいを捨て 洗った水がながれだしたら 裏路地は灯 湿り気を嫌い 塩を撒く…

有賀 籐
10か月前
1

かきもの「ライブを久々に」

人前で久々に歌った。 言い訳はしない。 ギターのにおいの件は、すべっていた。 カポのつけ忘れで何とかなった。 そして、私はもうハタチではない。 塩分とお酒は注意し…

有賀 籐
1年前
1

かきもの「ライブをやる」

行きつけのスタジオで お誘いいただいたライブ。 場所は体育館的なホールらしい。 2〜3曲歌うらしい。 何を歌おうか。 久しぶりのライブ。 ギターの練習でもしてみる…

有賀 籐
1年前
1

ランデヴー

あれから随分 こんなところまで 続けてるランデヴー この時も いつまでも 塗り絵じゃないけど 何色で塗ってく? ハートは赤じゃない よく見てよう 注意深く めっち…

有賀 籐
1年前
1

パスタを茹でる

飛び散るトランペットが ありきたりとは呼ばせてなるかと 昼間の事さ 坂道 付け根の路肩 着物の人が足から降りたら 夜の気配 そしてパスタを茹でる 分数当てにしてない …

有賀 籐
1年前
5

「あわない」のコード

リクエストにお応えして! 歌ってくれると嬉しいです! 基本ずっとG-C-D-Cなので 弾きやすいと思います。(Cメロ以外) どんな押さえ方でも良いと思いますが 僕の押さえ…

有賀 籐
1年前
2

死んだクジラ

バケツに僕は刺さる 熱は気付けば冷める 水に浸かっている方 じゃない方 水面を蹴る鳥のような 冷やかしとはまた別の 向こうの方までこのまま 浮かぶクジラ 泡の粒が行…

有賀 籐
1年前
1

青空

スポイト垂らした ストロー袋の 蛇腹の皺 生きてるみたい 噛み心地のない ピンク色のガム あたり紙に包むか、別に 青空... 堂のつくパン屋 赤いテープ剥いで ケシの粒が…

有賀 籐
1年前
1

ありがとう まとめ① がらがら/看板

これまでYoutubeにアップした音源を 新しいもの順でレビューします。 ①がらがら(22年)  開店前だと知りながら  がらがらと引き戸を開く。  餃子屋の店主は棒状の小…

有賀 籐
1年前
1

看板

看板を掲げたら 売るものを探そうか どこにも無いは意外と溢れてるな 手に取った人たちが 読みとってくれるような どこにでもありますがと頭掻きながら 量産型が どう…

有賀 籐
2年前

書き物「雲ひとつない日のプレイリスト」

快晴感のある好きな曲を 書き記したいと思います。 マニアック成分は0です。 快晴はテンションが上がりますが アゲアゲな曲ではなく この感じで彩れば 明日が曇りや雨でも…

有賀 籐
2年前
1

3の指

暮れていくだけの朝日は 逸れてかわる軌道知らない 形は今に変わりだし 皆それぞれ灯り 探し始める 出窓から影は消え 逆張りの行列に 拍子木が響いた 手すりから手すりへ…

有賀 籐
2年前

あるキャロル

街は 色づく はじまりの頃 さよならの頃 音も立てず 色づく 頬を撫でてく ベランダの風 いつかを想う 君は 洗濯かご抱え 空を見上げてみる 時は流れる 雲はちぎれる …

有賀 籐
2年前
2

無題の私小説(仮)①

期待を持って暮らす事が
年々難しくなっている。
こうなりたい自分を思い描くのも最早、と
いった感じである。

では、幼少の頃に期待があったのかと問われると
自身への呆れを裏返して表した
ユーモアの範疇だったと記憶している。

とはいえ、そんな私のこれまでを
悲観している訳ではない。

地下鉄の駅近くにあるマクドナルドは
陽気なラテン音楽が鳴っていて
過緊張の私をただ浮き彫りにするだけで
軽やかな気

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無花果/有賀 籐

さっきまでの風景を
余韻もなく掃いている
空っぽの種 散らばって
置いてけぼりと笑っている

落としものの無花果
拾い届けた辺り
秋口の高揚に少し汗ばんで

ずっとましになったろう
午後のへりに腰かけて
暖かいと言ったっけ
泣かないでと言ったっけ

皮のままの無花果
角で引っかけ剥がした
境目はなくなって
雲がそれを覆った

乾きながら無花果
仰向け 目で追う様々
絶え間から覗く空 少し汗ばんで

BAR ありがとう/有賀 籐

雨の古本屋 
手に取った「東京....」

向かいはコロッケ屋 
軒先テントとバケツ

走れば間に合う でも歩いている
いつも通り、に運命は宿る

1階奥の左手 
挿して、捻って、戻して、抜き取る

傘立てには あれ以来 そのまんまに
見た目通りの運命も在る

塩梅と揺らぎのタイダイ
慰めを施しあう仮の宿り 
哀れみを託して

カランコロン
「雨、強くなってきた」
いつもコーヒー 近くのママ

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夜市/有賀 籐

夜市/有賀 籐

弾けた風船をまたぐ
ふと軽くなる 予感が薫る

ここにはいられぬ どこか
彷徨うのなら 恥じらいを捨て

洗った水がながれだしたら
裏路地は灯 湿り気を嫌い 塩を撒くのか
疑えば 我が目がぼやけるから
どうにもなれず タイルの継ぎ目を伝って

戻り香は 絡まる蔦 息など忘れ 
降り捨てた後も回るタイヤ 
見上げたまたたきの 
折り忘れたつめを折る

渡った橋は人で溢れている
寝床について 手をつく

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かきもの「ライブを久々に」

人前で久々に歌った。

言い訳はしない。

ギターのにおいの件は、すべっていた。
カポのつけ忘れで何とかなった。

そして、私はもうハタチではない。
塩分とお酒は注意しなければ。
無垢は、浮腫になるんだな。
出た、名言。

お客様の99.9%は私の事など知らず。
3曲20分勝負は、少し燃えた。

その瞬間をこちらに預けていただく感覚が
リアルのライブの醍醐味で
だからこそ、その返りには歓びと
居た

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かきもの「ライブをやる」

行きつけのスタジオで

お誘いいただいたライブ。

場所は体育館的なホールらしい。

2〜3曲歌うらしい。

何を歌おうか。

久しぶりのライブ。

ギターの練習でもしてみるか。

歌の練習もしてみるか。

まずは長年メンテしていないギターを
プロに見てもらう為に楽器屋に行ってきた。

高いフレットが弾きにくく
弦高が気になっていたので
ネックの反りが原因だと思ったのだが
ネックはまっすぐだと。

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ランデヴー

あれから随分 こんなところまで
続けてるランデヴー この時も いつまでも
塗り絵じゃないけど 何色で塗ってく?
ハートは赤じゃない よく見てよう 注意深く

めっちゃめちゃ晴れてるねって
君がさっき言ったとき
全然別のこと 考えてた 忘れたけど

いつものように

途中で寝ると思う。賭ける。って言われて
僕の選んだ気取りきった映画を観る
案の定、抜けたあらすじは
どうか良ければ 後で掻い摘み
教え

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パスタを茹でる

パスタを茹でる

飛び散るトランペットが
ありきたりとは呼ばせてなるかと
昼間の事さ

坂道 付け根の路肩
着物の人が足から降りたら
夜の気配

そしてパスタを茹でる
分数当てにしてない
安心して欲しい
啜ればわかるから
そんなもんさ

余韻の離脱
パスタは茹だる
白い葡萄酒が
汗をかいている

そして 2枚の栞
軽薄な言溜まり
本棚の隅で
ページを焦がしてさ

ぐらつく椅子の上
半月のひとくち
そっと拭うだ

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「あわない」のコード

リクエストにお応えして!
歌ってくれると嬉しいです!

基本ずっとG-C-D-Cなので
弾きやすいと思います。(Cメロ以外)

どんな押さえ方でも良いと思いますが
僕の押さえ方を知りたい場合は
下の方に載せてる押さえ方を
参考にしていただければ。

「あわない」

G C D C G C D C
長靴は裸足で わざと水たまり
G C D

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死んだクジラ

死んだクジラ

バケツに僕は刺さる
熱は気付けば冷める
水に浸かっている方
じゃない方

水面を蹴る鳥のような
冷やかしとはまた別の
向こうの方までこのまま

浮かぶクジラ
泡の粒が行き場をなくし
翳りのない遠くの朝を
映して 弾けて

風が吹けば
僕はさらに漂っていく
ほどけては朽ちていくばかり
笹舟は言葉のまま

狭間をふち取る十字の振動
その向こうのバケツの淵から
笹舟浮かべて
悲しげの下の下
企みの果

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青空

スポイト垂らした ストロー袋の
蛇腹の皺 生きてるみたい

噛み心地のない ピンク色のガム
あたり紙に包むか、別に

青空...

堂のつくパン屋 赤いテープ剥いで
ケシの粒が端に溜まった

鳩の足は赤 こっちくるなよ、そんなに
ピルクル持って 向こうのベンチ

青空...

その体をなす為だけのやつ
この程度さってな流石の御名答

つま先ぶっとい釘刺されて
背中向けたまま欲しがる先頭

ありがとう まとめ① がらがら/看板

ありがとう まとめ① がらがら/看板

これまでYoutubeにアップした音源を
新しいもの順でレビューします。

①がらがら(22年)

 開店前だと知りながら
 がらがらと引き戸を開く。
 餃子屋の店主は棒状の小麦粉の塊を
 金太郎飴のように切り分けている。
 「まだですかね」「いいよ」

 2人前と瓶ビール。
 小皿に酢醤油。
 酢コショウ用に酢を置く店は多いが
 この店には酢醤油と辣油だけ。

 鉄鍋にお湯を注ぐと
 店主はまた

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看板

看板を掲げたら 売るものを探そうか
どこにも無いは意外と溢れてるな

手に取った人たちが 読みとってくれるような
どこにでもありますがと頭掻きながら

量産型が どうのこうの
こだわってるの 君の方よ
オルタナティブとか言っちゃって
驚かせたいのかもしれないけど

看板で立ちどまる 恥じらいや意図はなく
似ているとこがあるかもなと 勘違いか

能書き連ね どうのこうの
そんなの聴き見逃すよ
出会っ

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書き物「雲ひとつない日のプレイリスト」

快晴感のある好きな曲を
書き記したいと思います。
マニアック成分は0です。

快晴はテンションが上がりますが
アゲアゲな曲ではなく
この感じで彩れば
明日が曇りや雨でも対応できそうです。

①Norah Jones「Chasing Pirates」

Norha Jonesと言えば、「Don't Know Why」が
有名ですが、いつものジャジーでブルージーな
感じではないロック寄りのアプローチを

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3の指

暮れていくだけの朝日は
逸れてかわる軌道知らない
形は今に変わりだし
皆それぞれ灯り 探し始める

出窓から影は消え
逆張りの行列に
拍子木が響いた

手すりから手すりへと
持ち直す その時々
冷たいシーツ 探すように

背中を風が通る
乾いた指 滑らせた
要らないものが多いから
分かっていて 君だけは

鼓動と鼓動が重なり
包まれた心地 待ちぼうけ
形変えたのは 暗い海で
取り繕うだけ 朝を待っ

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あるキャロル

街は 色づく
はじまりの頃 さよならの頃
音も立てず 色づく

頬を撫でてく ベランダの風
いつかを想う 君は
洗濯かご抱え
空を見上げてみる

時は流れる 雲はちぎれる
消えて無くなる
だけど いつも 心にある

舞い上がる はなびら
何はなくとも
いいこと起こるようにしよう
新しい予感にこらえてたこと
短い歌に隠して

この空の下

解けた冬が
染み込んだ跡を
踏み鳴らし踊ろう

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