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死んだクジラ

バケツに僕は刺さる
熱は気付けば冷める
水に浸かっている方
じゃない方

水面を蹴る鳥のような
冷やかしとはまた別の
向こうの方までこのまま

浮かぶクジラ
泡の粒が行き場をなくし
翳りのない遠くの朝を
映して 弾けて

風が吹けば
僕はさらに漂っていく
ほどけては朽ちていくばかり
笹舟は言葉のまま

狭間をふち取る十字の振動
その向こうのバケツの淵から
笹舟浮かべて
悲しげの下の下
企みの果てで


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