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発行部数1万部のローカル新聞でみたこと

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某地方都市で発行部数1万部という超ローカル新聞社の記者をしていました。全国紙とは違った田舎のほほえましくもエグいできごとについて紹介します。
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2023年10月の記事一覧

郷土紙という超ローカル新聞(連載26)名ばかり支局長は、きょうも支局でお茶を飲む


支局長を任ず

県の南地域、3市5町人口60万人という小さなエリアで1万部ほど新聞を発行している本郷日報(仮称)のような新聞社でも、本社のほかに支局を持っています。

本郷日報の支局長ポストには、キャリア15年以上のベテラン記者がなることが多いです。支局勤務が10年くらい経ったころ、前支局長の本社異動をきっかけに内部昇格します。本社勤務の担当記者が突然支局長になることはほとんどありません。
政治

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郷土紙という超ローカル新聞(連載24)豆記者って何よ

郷土紙という超ローカル新聞(連載24)豆記者って何よ


新聞を身近に

せっかく10月15日から1週間が新聞週間となっているのでこのネタをぶつけてみました。
郷土紙のような発行エリアが狭く部数が少ない新聞だけでなく、多くの新聞社が行っていることの一つに「小学生新聞コンクール」があります。

事業の名称、詳細は各紙で微妙に違いますが、壁新聞のような形式で新聞社に応募してもらい、金賞、銀賞、銅賞、社長賞、編集局長賞、デスク賞ほかいろいろな賞を出すようなヤ

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郷土紙という超ローカル新聞(連載23)税務署も見ている?

郷土紙という超ローカル新聞(連載23)税務署も見ている?


農業は地元の重要産業

食欲の秋と並ぶといいますか、関連しているのが実りの秋です。秋に収穫期が訪れる野菜や果物はたくさんあります。さつまいもだけではありません。

農業も盛んな遠浜県(仮称)南部地域は、さまざまな農産物を生産。地域内消費だけでなく、東京、大阪など都市部へもたくさんの農産物を出荷しています。地元の重要産業という位置づけです。
国内全体では就業者割合が5%を切った第一次産業(農業、漁

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郷土紙という超ローカル新聞(連載22)顔の大きさと同じ芋といっしょにパチリ

郷土紙という超ローカル新聞(連載22)顔の大きさと同じ芋といっしょにパチリ



秋の定番ネタ

地域密着、道で見かけたような、夕ごはんの話題レベルのできごとをニュースにしてしまうのが発行部数1万部の零細新聞、本郷日報(仮称)です。

スポーツの秋や芸術の秋、読書の秋…
なんといっても食欲の秋こそが日本の秋です。
もう、これだけで優勝!
食べ物に関することは、記事としても広く注目されます。秋になると本郷日報の紙面に必ず掲載されるのが地元の幼稚園児たちの芋掘り。季節の恒例記事

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郷土紙という超ローカル新聞(連載21)寄付をするなら新聞社…      を呼べ

郷土紙という超ローカル新聞(連載21)寄付をするなら新聞社… を呼べ


タイガーマスク運動?

地域に密着した情報を取捨選択(編集)し、新聞紙面にまとめ読者に届けるのが郷土紙。商圏人口60万人程度、発行部数1万部の小さな新聞では、地元企業や団体、学校のボランティアクラブなどの寄付行為のニュースも定期的に記事になります。

地元でまあまあ羽振りのいい企業、人気の飲食店、ロータリークラブやライオンズクラブなどの奉仕団体、青年会議所(JC)、学校や幼稚園で行われたバザーや

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