尽くして尽くされる恋がしたい
私は尽くしすぎだと周りの人からよく言われる。自分でも分かっている。尽くしてもらう前に私が尽くしすぎて、相手に余裕が出てしまうんだろう。
余裕を持って落ち着いて待ってたら尽くして貰えるとも思うけど、それが大好き過ぎて落ち着いていられないのだ。好きな人が目の前にいて、自分の目を見て、私のこと考えて話してくれてるんだと想像して、1ミリも心が動かず落ちついていられる人は本当に凄いと思う。尊敬する。ちなみに理解はできない。
私は好きな人に嫌なことをされた時に、相手に聞かず自分の中で都合良く解釈して飲み込んでしまう癖がある。
例えば、既読無視されたら「相手はきっと仕事や学業で忙しくて疲れてるんだな」「何かやることがまだあるんだ」「だから私に返信出来ないんだ、仕方ないよね」と心の中で無理やり片付けて何も追求しない。
本当は「好きなら普通返信するよね?」「私だって忙しいけど貴方に心配かけたくないから返信してるよ」「好きなら心配かけないようにしようよ、お互いに」って思ってる。
言えよって誰もが思う。言えたらいいのかもしれない。でも自分に責任を感じてしまう。既読無視するくらい生産性のない話題で話をした私が悪いのかもしれない。次の恋愛こそは正直に言おうって何度思っただろうか。
嫌われてしまうかもしれない、傷つけてしまうかもしれない。保身に走って、自分で恋の寿命を短くするようなことをして、そんな自分も嫌だ。笑顔で我慢して何が楽しいんだろう。私はそうやってベクトルの間違った尽くし方をしてしまう。
でも誰かの為に尽くせるのはポジティブな意味合いもあると思う。
私は極力心配をかけたくないから、彼氏が出来たら他の異性のお友達とは出かけなくなる。連絡を取るなと言われたら取らなくなる。
携帯のパスワードもLINEのパスワードも交際記念日か相手の誕生日になる。ロック画面もホーム画面も彼との写真になる。彼氏がこんな服装が好き、こんな芸能人が好きと言っていたらこっそり近づこうと努力してみる。それがたとえ2次元の子だとしても、だ。
休みの日は確実に空けるし、普段のデートの予定も私が提案するし、スキンシップも沢山取るし、大好きだってしっかり伝える。彼の前で推しの話や元彼の話は聞かれるまで絶対にしない。仕事の愚痴は相手が言うまで控える。相談は慰めて共感しつつ一緒に打開策を考えて、癒せるようにいつも以上に頑張る。誕生日、記念日、クリスマス、バレンタインとイベント事のデートプランは全て任せるし奢るよと言われたら断らず、相手を立たせる。その代わりお手紙とプレゼントは必ず渡す。車を運転してもらったら飲食代は奢る。電車で来ていたら改札まで見送る。帰ったら真っ先に感想と感謝を伝える。
言葉でも行動でも何でもいいから、ひとつでも貴方に愛が届いて欲しい。気づかないものがあったって良い。気づいたもので、「この人、俺の事好きでいてくれてるんだなあ」って想いを味わってほしい。
やりすぎなのかもしれない。重すぎなのかもしれない。尽くし過ぎなのかもしれない。それでいい。分かりやすく伝えることって大事だ。
だからこそ前述したような、土壇場で口を閉じるような人間からは卒業したい。
尽くされたいと思うなら、尽くされるような人間に成長しなければいけない。この人に何かしてあげたいと思えるほどの何かを与えることが凄く大切だと思う。それが見た目でも、性格でも、こういう気遣いでも、なんだっていい。どれも私の努力が含まれている。私はまだまだ成長しなければいけない。蔑ろにされ続けた過去から変わっていくことは出来ているけど、大切にしてもらえるような格が高く品のある人間になるにはまだまだ足りないところがありすぎる。
同時にもっと人の努力に気づける人間になりたい。もっとしっかりとアンテナを張って、自分の努力ではなく相手の努力や変化に気づくこと。余裕を持って冷静に客観視できるようになること。
女性がネイルに気付いて貰えたら嬉しいように、男性だって努力して変化した部分に言及されたら嬉しいはずだ。対して本当の意味で相手が喜ぶことってなんだろうとも考える。私の「本当の気持ちが言えないこと」はきっと嬉しくないと思う。私が「彼の喜び」を押し付けてしまわないように注意して、次の恋愛までに更に素敵な女性になっていたい。
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