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服従本能 >共感力【憂世で生きる智慧】

相手に共感する人間らしい美しい心より、
猿でも持つ「強い者に服従する」本能の力の方がはるかに強い。

人間は、感情や理性によって他者に共感する能力を持っている。
この共感は、社会の調和を保ち、他者との絆を深めるために非常に重要だとされている。例えば、友人が悲しんでいるときにその気持ちに寄り添い、慰めることは、深い友情や信頼関係を築くために必要不可欠な行為だ。しかし、私たちの行動を支配するもう一つの強力な力が存在する。それが「強い者に服従する」という本能である。

この本能は、人間だけでなく多くの動物にも見られるもので、特に社会性を持つ動物において顕著だ。猿の社会を見てみると、強いリーダーに従うことで群れの秩序が保たれ、争いを最小限に抑えることができる。このような行動は、進化の過程で生き延びるために重要な役割を果たしてきた。強い者に従うことで、自分自身の安全が確保され、食料や資源を効率的に分配することが可能になるからだ。

人間社会でも、この本能は強く働いている。
歴史を振り返ると、強力なリーダーシップを持つ人物や権力者が多くの支持者を集め、影響力を持ってきた。権威や力を持つ者に従うことで、個々の利益が守られ、社会全体の秩序が維持されると信じられてきたからだ。このような服従の本能は、組織や国家の安定に寄与することがある一方で、時には権力の乱用や不公正な支配を招くこともある。

現代の企業や政治の場でも、リーダーシップの重要性が強調されるが、その背景にはこの本能が根底にある。強いリーダーに対する服従は、個々のメンバーが一体となって目標に向かうための原動力となり得る。しかし、この服従の本能が過剰に働くと、盲目的な追従や独裁的な支配が生まれる危険性もある。したがって、真のリーダーシップは、共感や理解を基盤としつつも、強さと権威を適切に行使するバランスが求められる。

要するに、人間の美しい共感の心と、動物的な服従の本能は、どちらも私たちの行動に影響を与えている。共感は私たちの社会的な絆を強化し、服従の本能は秩序と安定をもたらす。この二つの力をどのように調和させ、バランスを取るかが、現代社会における重要な課題と言えるだろう。

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