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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません!

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昔書いていた田畑兄妹の初期作を今回創作大賞に合わせて全面改稿しました! どこまでの方にウケるか分かりませんが、このツンデレヤンヤン(デレはない!)を少しでも楽しんでいただけたら幸…
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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第19話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第19話

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第19話 「まさかの三角関係!?」

「なぁなぁ、忍。お前T高の帆宮ちゃんとお付き合いしてるってマジ?」

「んぁ? 一体どこからその情報出てくるんだよ」

 楽しみにしている昼飯時間。いつものように前の席に勝手にどかっと座りニヤニヤ顔でおにぎりを持ってきた雄介を見る。
 リア充の雄介は人の恋愛事情によく介入してくる。モテるからってお前み

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第22話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第22話

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番外編 Side麻衣「だっておにいちゃんだから何でも知っているんだよ?」

 私は田畑 麻衣(たばた まい)。セント・マリア女学校《通称・S女》に通うごく普通の中学2年生。
 黒いセミロングストレートの髪に、顔は多分普通なのに機嫌が悪いと父さんに似て目つきが悪くなる。学業は常にトップ5内。
 大好きな兄貴の背中を追いかけて羽球部に所属。1

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第23話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第23話

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番外編 Side麻衣「お兄ちゃんを取られたくないもん」

 私の兄貴──忍はよく女からモテる。
 身長は170センチくらい、少し痩せ型だけど羽球をずっとやっていたから程よく筋肉で引き締まっている。とにかく人を笑わせたいらしく、いつも忍の周りには男女問わず人がいた。
 中学2年まで続けていた羽球を突然引退してからの忍は帰宅部だ。さも自慢気に

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第27話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第27話

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第27話「お兄ちゃんにも笑顔を見せてくれ!」

 10月。この時期は各学年と部活動が気合いを入れる学校を挙げての一大イベント、文化祭シーズンだ。

 俺の通っている公立N高校はこの文化祭の目玉となる大・イベント『ミスコン』が毎年開催されている。
 ここ2年間はテニス部のマネージャーである松宮先輩が栄冠を手にしていた。
 先輩は、あのウブな

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第28話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第28話

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第28話「お兄ちゃんの前だけ…」その①

「忍~。これはどう??」
「おぉ!可愛いんじゃねえの?」

 試着室に消えた栞が、数分後にオフホワイトのニットワンピースと同じ色のニット帽をかぶって出てきた。
 下は黒いストッキングに、ブラウンのショートブーツを履いている。
 ニットってシンプルなのにすごく可愛い。俺は派手な服装よりも、こういうシ

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第29話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第29話

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第29話「お兄ちゃんの前だけ…」その②

 麻衣が落合君とやらとデートしていた所為で、俺は一番最初に帰宅した。
 ああ、そうか。麻衣はまだあの男とおデートか。
 靴を脱ぎ捨てて少し暗い部屋に電気をつける。当たり前だが、家の中には誰も居ない。折角、栞とデートしてきたのに今の気分は最悪だ。

 何で俺が、全く知らないノーマークの男に嫉妬しなき

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第30話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第30話

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第30話「私が側にいるから」

 文化祭当日。俺は栞と学校の門前で待ち合わせをした。
 『リア充死ね』と言う以前の非リア充の仲間達からは壮絶に冷たい目を向けられる。
 ──だが、俺はそんなものを気にしている場合ではない!
 折角親父の粋な計らいでこんなにも可愛い彼女が出来たのだから、青春ライフを楽しまないで何が高校生だ。幸い、こないだなん

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第31話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第31話

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第31話「ちっくん嫌いだよぉ~」

 クリスマスソングがかかってくるといよいよ俺の腰は重くなる。この重大なイベントシーズンに何が悲しくて妹と買い物になど……。

「はあ……虚しい」

 先日、俺は彼女に振られた。
 しかも、『私とお付き合いすると麻衣ちゃんが泣くから辛い』というとんでもない理由だ。
 そんな事を言われてしまったら、俺はこの

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第32話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第32話

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第32話「どうせ、ついでだしっ!?」

「兄貴、ちょっと頼みがあるんだけど」

 思わず俺はソファーから読みかけの雑誌を落とした。口はだらしなく開いたまま塞がらない。
 え、俺、今起きてる? もしかして、これは夢なのか?
 だって麻衣からのお願いだぞ、今日は東京も大雪の日だったか、と思わず窓を開けてスマホの天気予報を二度見してしまった。慌

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妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第34話

妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません! 第34話

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第34話「それでも、やっぱり」

 2月と言えば、甘い甘い大、大イベントが待っている!!!

 1月の後半くらいからコンビニには例の特設コーナーが変わり始める。あれを見ると今年は義理以外ももらえるだろうか?なんて胸が踊る。
 とは言え、最近は自分用に高いチョコを買う女の子が増えているらしいので、今年は義理ですら貰えないのではないかと少しだ

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