シェア
蒼龍 葵
2024年7月13日 00:27
まずはじめに。拙作「妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません!」タイトルなっげええをお読み下さりありがとうございました。 この題名というか作品自体がオムニバスでして、初期作は「妹が可愛い過ぎて困っています」という雨宮弘樹くんが主人公の1話形式のお話でした。 私がこの作品を執筆した経緯→自分が読みたいから。 は?と思った方いらっしゃるかもしれませんが、自分が読んでこれは面白い!と思
2024年7月5日 08:26
「妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません!」34話完結。1話ごとの完結型で、田畑兄妹が少しずつ成長していくお話です。ギャグコメ多し。ツンデレとヤンデレ(デレ少ないのでヤンヤンと呼んでます)要素あり。あらすじ 247文字総文字数 104409文字★完結 #恋愛小説部門 →次(第1話)へ ★ マガジン第1話 おはよう、の一声はラケットから第2話
2024年7月5日 08:33
←前へ ★ マガジン第1話 「おはよう、の一声はラケットから」 俺には3歳年下の可愛い妹がいる。それはそれは本当に、お人形みたいに可愛い子だったんだ。「……お兄たん」 暗闇の中で愛くるしい巨大な熊のぬいぐるみを抱っこしているのは妹の麻衣だ。 あいつはまた途中で怖い夢でも見たのか、泣きながら俺の布団にもぞもぞと入ってきた。 4人暮らしのごくごく普通の家庭
2024年7月5日 08:57
←前(第1話)へ ★ マガジン第2話 「大人のおたふく風邪ってホント怖い!」「馬鹿兄貴ッ! 早く起きろっての! 私、朝練遅刻しちゃうでしょ」「う”ぅ~……麻衣ぃ……だずげで……」 いつものようにバドミントンのラケットで軽く尻を叩かれる俺。 ケツの痛みよりも今日は首から耳にかけての激痛がとにかく辛い。例えるなら身体の中を何かが這いずり回っているようだ。 あと
2024年7月5日 11:45
←前(第2話)へ ★ マガジン第3話 「妹が怖くておちおちAVも見れないなんて!」 型枠工の父さんは大体朝早くから出勤して夕方くらいに帰宅することが多く、俺と顔を合わせるのは学校が終わってからになる。 生活サイクルが根本的に違うので、親父とあまり会話することないのだが、今日に限って珍しくソファーでテレビを見ている俺の隣にすすっと近づいて来た。「なぁ、忍。お前、
2024年7月5日 12:14
←前(第3話)へ ★ マガジン第4話 「妹が怖くてエロ本も買えません!」 俺は猛烈に悩んでいた。同じ悩みを抱えているであろう親友に勇気をもって相談する。「なぁ、弘樹。お前んとこの雪ちゃんってどんな感じ?」「急にどうしたんだ? 田畑。しかもまた傷増えてるし。ほら、バンソーコ」「あぁ……」 お前は女子かよ、ってくらい弘樹はポケットの中に絆創膏を持っている
2024年7月5日 14:29
←前(第4話)へマガジン第5話 「どっちも死亡フラグしかたたない件」「お、今年の女子羽球部、珍しく今年は高体連地区代表いけんの?」「そうなんだよ、すげーだろ。15年振りの快挙らしーぞ?」 いつもの平和な昼休み。友人の弘樹と雄介と一緒に校内ニュースを見ながら弁当を開けた。 今更だが、俺の弁当は毎朝麻衣が作ってくれている。とは言え、朝早くから学校給食の仕込みの為朝早くに出勤する母親が
2024年7月5日 15:12
←前(第5話)へ ★ マガジン第6話 「これって病んでる?妹降臨」「ただいま……」 久しぶりに身体を動かした俺は肉体的も精神的もボロボロだった。 当たり前だが、3年間のブランクは現役バリバリの後輩に勝てる訳もなく、俺は帰宅する足が鉛のように重かった。むしろ家に入る事すら躊躇われた。 でも、正直頑張ったんだ。1セット取ったし。 3年間だぞ、3年! ブランク
2024年7月5日 18:01
←前(第6話)へ ★ マガジン第7話 「妹がヤンデレ疑惑なんですけど」「忍~聞いたぞ。お前、柿崎ちゃんに喧嘩売ったんだって?」 友人の雄介がニヤニヤしながら俺に話しかけてくる。 1週間後に迫ったリベンジマッチの所為で、ただでさえ俺は朝が弱いのに、何と2時間も早くから麻衣にケツを叩かれ、無理やり起こされる日々が始まった。内容は3キロの走り込みと、公園での素振りと
2024年7月5日 20:23
←前(第7話)へ ★ マガジン第8話 「リベンジマッチで縮まった距離?」 俺と柿崎ちゃんとのリベンジマッチは大々的に告知されていたようで、何故かギャラリーとしてS女学校の生徒まで来ていた。 勿論、彼女達は自分の母校の先輩でかつ、彼女ら男子に免疫の無い子達にとってスーパーアイドルである柿崎ちゃんを熱烈に応援している。要するに私設ファンクラブだ。 高体連も近いと言
2024年7月5日 20:59
←前(第8話)へ ★ マガジン第9話 「決してお漏らしではないっ!」 俺と柿崎ちゃんの羽球大会は意外なところで盛り上がりを見せ、俺は生まれて初めて後輩に《放課後校舎裏に来て下さい》と呼び出された。 ラブレター? こんなものを貰ったのは人生初めてだ。可愛い便箋に書かれたその文字を見つめて感涙全開になる。「あれ、忍。まさか後輩ちゃんからの告白?」「んっふっふ
2024年7月5日 21:34
←前(第9話)へ ★ マガジン第10話 「据え膳なのに食べられません」「弘樹……俺の悩みを聞いてくれ……」「ど、どうした田畑……」 ここ2日程、全く眠れない夜を過ごしている。それも、全て麻衣がおかしくなってしまった所為なのだが。 このままだと、俺は不眠症で死んでしまう。いくら学校の授業でコソコソ眠りを確保しても全然足りない。育ち盛りの子供はしっかり寝ないと
2024年7月6日 07:58
←前(第10話)へ ★ マガジン第11話 「救済企画が消滅しました」 俺は人生で初めて告白をされた。しかも俺の羽球を見てくれた可愛い後輩に、だ。 これから始まる夢のような青春を妄想していたら、何と夢精してしまったらしい。何がヤバいって、その醜態を妹の麻衣にバレてしまった事が一番最悪だった。 もしも、あの時の事がバレずに今も花音ちゃんとお付き合いしていたらどうなっ
2024年7月6日 22:50
←前(第11話)へ ★ マガジン第12話 「やっぱり妹が大事です」 待ちに待った日曜日! これ程までに休日を楽しみにしたことなんて、今までに一度もない。 父さんからの連絡を受け、念願の帆宮 栞さんとこの日、初デートの約束をしていた。 彼女との待ち合わせ場所に20分も早くついてしまったが、今日のプランを急いで脳内でもう一度組み立て直す。 麻衣も行きたいと言って