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14.片付け鬼の威力は偉大。

平日、仕事から帰宅。
玄関ドアを開けると玄関マットの上に、娘のランドセルが転がっている。
リビングつながるドアを開けると、息子のジャンバーが床に脱ぎ捨ててある。姑がTVをみながら新聞を全面、床に広げている。雑誌も床に置き、人をダメにするソファーに横たわる。
息子はリビングテーブルに座り、宿題中。息子が座る半径1.5mの床・長ソファーにはプリント、教科書やドリル、ゲーム機、携帯電話、菓子の殻が広がる。テーブルにはカッターマットものっており、製作途中のペーパークラフトが無造作に転がり、ボンドやカッターもそのまま。リビングテーブルは息子に侵されている。
娘はキッチンでユーチューブをみながら何やら調理中。この日は木綿豆腐をつぶして、コンソメ、マヨネーズ、片栗粉、チーズを入れて、ナゲット状の物を揚げ物中。謎なコチュジャン風味のタレも同時作成中。使った食材は、もちろんそのまま出しっぱなし、調理台は粉物が広がり、使ったボウルや鍋、包丁もそのまま。

(*´Д`)あ‘‘‘‘ーーーぁぁぁ。汚なっ!!!疲!!!

「片付けてよー!次の作業やる前に道具出したらしまってよ!いつも言ってるでしょ!」
一斉に「後でやるって」「はいはい」の二度返事コール。姑は新聞をたたむが、新聞ラックに入れず床に置いたまま。娘は「誰のために料理していると思うの?」と不可思議な正当性のアピール。息子は苦手科目の英単語を書き続け、微動だにしない。



数分後。ブーン、ガダガダ、ピーピーピーピー。玄関外から車の音がする。家人がざわつく。「鬼きたかも。やばいやばい」と姑が新聞を持って立ち上がる。

奴が帰ってきた。
ガチャ。

「おい。汚ったねー。片付けろや!いい加減にしろや。」

キターーーーーー!!父ちゃん(夫)や。
怒鳴るわけでもなく、ただいまも言わず、この第一声。正面向かって「ただいまくらい言え」と言ってから、私は鬼の背後に回り、「そうだそうだ。片付けろー!」と、骨川スネ夫ばりの鬼の手下になる。夫は、我が家の片付け鬼なのだ。(*´▽`*)

片付け鬼の号令は威力がある。みな一斉に腰を上げ、片付け始めるのである。この片付け鬼、物を元の場所に戻さないと、捨ててしまうのだ。しかも、人が大事にしている物と大事にしていない物の区別をしないため容赦ない。(過去、いちいち確認していたが、最近は確認あったりなかったり…)姑も立ち上がり、台所にいる娘を邪魔だと罵り合いながらシンク内の物をを片付け始める。娘は姑に負けず、「だったら(揚げ物)手伝ってくれると早く終わるんだから!」と応戦。息子も腰をあげ、床に広がった教科書類をかばんに入れ始める。片付け鬼は、赤いダスキンモップをもって指揮をとる。鬼に金棒、現代バージョン。笑ってはいけないシリーズだ。
お互いを罵り合いながら、片付けをする、我が家のカオスタイムスタート。

片付けをしてから夕食。部屋には広い空間が出現し、空気の流れも会話も雰囲気が良くなる。ただし、片付け鬼は、整理整頓の号令と娘のお年頃反抗期も重なり機嫌は悪い。だって毎日「片付けろ」の号令が必要ですから…いい加減嫌よねぇ。
お疲れ、お父ちゃん。



しかしながら、どこの家もそうなのか?うちだけがそうなのか??
毎日、毎週末、掃除や片付けに明け暮れる日々。自分の家を冷静に見ても、物で溢れている。本当にこれは生活に必要なのか?という物が年々増え、家屋が肥えてきている。
最近は、物が無ければ片付けしなくてもよいのではないかと思うようになっている。この、”物の量”。「程度問題」をどこで決着というか、どの段階で折り合いをつけるか、量の線引きが必要。抽象的事象なため、数人が暮らす場合は、仕事並みのプロジェクト会議が必要であり、我が家は話し合いの段階まで到達しない。夫の片付け限界ラインを超えたとき、「捨てろ捨てろ」事件が勃発し、家人が右往左往するのが定番だ。


必要な物を必要なだけ準備して使う。

はい、これ結論。とてもシンプルな実践が必要。
物の整理は心と頭の整理。物が多いと家のアーマ(未消化物)で溜め込み、消化できない。下手すると使っていない物(老廃物)がそのまま家に留まり、不健康であることは間違いない。必要な物だけで生活するのあれば、「断捨離」とか「ミニマリスト」「ゴミ屋敷」という言葉も生まれいないだろう。

そういえば、夫は昔から物欲がほぼ無い。プレゼント等、何が欲しいか聞いても、欲しい物は無いと言う人だ。物の整理整頓もできる人間だ。だから家人が物を買い込み、散らかすことに理解がない。
半面、子供たちと姑は、物を溜め込む習性がある。子供は欲しいものをねだる、買う。姑は、拾ったり、もらったりする習性があるから厄介だと夫が表現する。いわゆる「もったいない病」だ。

私はヨガとアーユルヴェーダを勉強してから、物欲が減ったと思っている。それでもまだまだ物欲は消えない。「子供たちのために」と言いながら自分のために買い物している事も多い。例えば子供の卒業式・入学式のセレモニースーツとかね。「数年前の物でいいじゃん」という葛藤を乗り越えて、買う選択をした。あーぁ。



我が家には当分、この片付け鬼のご利益を受けて生活していかねばならない。どんどん物が増えて、結局は自分や家族の首をしめてしまいますから。鬼、ありがたや~。(^^♪

昨日、節分。本日立春。
我が家は昨日、恵方巻ではなく、子供たちのリクエスト、ちらし寿司を食べました。親戚も合流し、賑やかな節分を過ごしました。

それではまた。



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