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てと


こんにちは!「函館在住者」のたにです。
二か月、西部地区を回り、少しづつこの街の、人の輝き、町の美しさ、一方静かなちょっぴりの寂しさを感じてきています。
以前までの話はこちらから

この二か月、「旅するように暮らす」とは何なのかを、自分になりに解釈する事を目的に行動してきました。
しかし、実際には、街のお店の個性を眺めることしかできず、暮らしの中で旅をするとはなんなのか、全く分からずにいました。

しかし、tombolo の芋坂淳さんの話を聞いて、なるほど、と思ったことがあります。

tomboloは、店主である淳さんが自営業をしたいという思いからできたものです。
なぜ自営業なのか?

自分も自営業、自分で何かをする事に興味を持っているからこそ気になりました。

「自分で価値を作っていく事がしたい。寝る時に今日一日を作れたと思えたらいいなと思う。」

そう仰っていました。

自分で価値を作る事。確かに魅力的です。
その価値を作る事でも、なにがそんなに魅力的なのか。

それは「自分で選択肢を作り、選んでいくこと。

これは自身が旅をするときに味わった感覚と似ているそうです。

旅をするときには目的がなく、自分で物語を作っていく。
たたされた分岐点で、どこを選んでもいい状態で自分で選択し進んでいく。

なるほど。
これが旅するように暮らすことの1つの形なのかもしれない。
そう感じました。

これによって旅するように暮らす事の形がだんだんと見えてきた気がします。

「旅」を考えてみると二つの種類に分けられるのではないかと思います。

・目的を持たずに、自分の気の赴くままに進む旅。自分で選択し新たに道を作っていく。
そして、その時の出会いや、訪れた場所によって旅が色づいていく。
目的は持たないとは言いつつも何かしら向かうイメージは持っている。
しかし、その目的は可変であり、常に変わり続ける。

これを生活に落とし込むと、毎日の生活、大きく言えば人生だと思います。
選択肢のありふれた場所で自分が舵をとり進み、自分で道を作っていく。
この時、この旅の楽しみを大きく感じることのできるのが、自営業で、逆に感じにくいのが、会社員ではないでしょうか?

ゲームでいうシムシティのイメージです。
これは「選択の旅」であると思いました。


・宝探しのように何かを探しながら進む旅。
自分が求めるものに向かって手探りで目的に向かって進むような旅。

この時、求めるものの抽象度とその大きさが大きくなれば前者のような、大きな旅になると思います。
この時の旅の価値は前者のものと同じだと思いますが、この場合目的を達成すると一つの旅が終わります。

生活に落とし込むと、休日のお出かけのようなものであったり、人探しのようなものだと思います。
ゲームでいうRPGのイメージでしょうか。
これは「探索の旅」であると思いました。

そしてどちらも旅の思い出、価値を決めるのは、そこで「出会った人」であると思います。

では西部地区での、旅するように暮らすとはどういう事なのでしょうか。

一つはこの街に関わる事。
そして、もう一つは何気ない散歩であると思います。

一つ目の、街への関わり方は多くあります。
自分で店を構え、自分の心地よい居場所を作る事、目指す物に向かって進むこと。
一方、店を持たない人は、街のコミュニティーに加わること。

この街は「古い歴史的な町」だけではなくなってきていると思います。
住宅のリノベーションなどによって、新しい価値を作ろうと、自分たちがいいと思う場所を思い描き、そこに向かおうとする人が何人もいます。

それは昔と比べて失ったものがたくさんあるからこそ、作っていける幅もたくさんあるんだと思います。西部地区は街並みが美しいので、そうした楽しみが多いのではないでしょうか。

また、それはtomboloの淳さんのようにお店を開く事だけでなく、地域のコミュニティに関わり、自分たちが楽しむことを考えていくことで、結果的に街を活性化させ、自分たちの住まいの行く末ををどんどんと変えていっているのです。

谷地頭で、一度は衰退した祭りを、移住者の方がみんなを奮い立たせ、盛り上げ、今たくさん人が集まるようになったのも、そうした幅と、自分とみんなが、楽しむ事に対して動けたからこそ、できたのではないかと思います。

そうして一緒にボトムアップで街を作っていくことが、一種この街で旅をすることに繋がっていく。これこそが「選択の旅」なのではないかと思います。

また、西部地区での散歩も旅を大いに感じることができるます。

西部地区には小さなお店が点在しています。これは昔の大火の影響もありますが。

そのお店を当てもなく、街を散歩しながら探す。

都会では消費型の店が乱立し、そういった店を見つけることが難しく、また単にいって終わりになってしまうと思います。
かといって田舎すぎると個性のある店が少なくなっていく気もします。

西部地区は散歩を楽しむことができる風景、そして立ち寄れることのできる個性豊かなお店が揃っています。

西部地区は、佐伯君の書いてくれた記事にある通り、新しい人をどんどん取り込む都会型のお店がほとんどないです。
どの店も、距離感近く、街の暮らしの上にたっていると感じます。
それはこの西部地区の雰囲気に、繋がりを大切にするお店や、自分の大事な事を大切にする人達がひきつけられ、集まってきた結果なのでしょう。

そのため、フラっと入った店で、人との出会いが起こります。

この経験がただの散歩を、まるで旅をしていたかのような気分にさせてくれます。

僕も、街に何かないかなと歩き、気になった店に入り、お店の人とたくさん話し、家に帰ると、なんだか旅をしたな、今日という一日が特別になったなと思います。
とくに、「ICHIGoICHIe」さんの経験はそれを強く感じました。


こんな風にこの街では、「」のような経験が多くできると思います。

きっと他の場所でも、いろんな場所でも、生活の中で旅はできるのかもしれませんが、今ここで、函館に住み、西部地区で旅をしてみるならこういう事なのかな、という事を綴ってみました。
あくまでも僕の仮説。


僕は今、西部地区を楽しく旅しています。
出会う人が幸いにも皆さんいい人ばかりで、自分にとって西部地区は光る街に見えます。


皆さんにとって「旅」とは一体何しょうか?
そして暮らしに旅を付け加えるなら、どの場所を選ぶのでしょうか?


市電が雪をかき分け、力強く進みます。
この雪が解けるころ、きれいな花が咲く事を想い、今日もまた光る街に繰り出します。





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前回の僕の記事はこちら

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