
心霊スポット調査 美女池
淡路島のダム巡りから、淡路島の心霊スポットを探索してきた結果を話したいと思う。
前記事大日ダムの上流に位置する美女池という池がある。大日川ダムが出来た関係で以前はかなり大きな池だったが、今では大部分が埋め立てられ、規模は縮小している。
まずは美女池がどこにあるのかの説明から。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・
美女池に伝わる怪異譚については、池の名前の通り池の水面に美女が現れたのが由来である。
そんな心霊の噂について実態調査をしてきた。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・


実は、この案内板に美女池に纏わる怪異譚についての説明がされてある。案内板に記載されている内容が以下の通りである。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・
ある夏の朝早く、お百姓さんが山へ仏さんにお供えするシキビをとりに行きました。池のほとりにさしかかると、山あいから池の面にかけて白く霧がたちこめ、絵にかいたような美しい朝景色です。あまりの美しさにみとれていると、水の中から美しい女の人があらわれました。これは不思議と、お百姓さんはこぶしで目をこすってみましたが、見まちがいではありません。
「池の中から美女が現れた。」
と、びっくりして山へ行くのをやめて、家にひきかえし近所の人たちに話しました。うわさが広がり、
「よし、わしも池へ行って美女に会ってやろう。」
と、村の元気者が二、三人連れだって池へ行きましたが、ふだんと変わらない池があるだけでした。
その後、だれも美女を見たという者が現れず、日がたつにつれ、いつしかこの噂も消えてしまいました。
ふたたび、夏がきました。庄屋さんが朝早く供の人をつれてこの池にさしかかると、なまぐさい風が吹いてきて、朝もやが立ち込める池の面に、美しい女の人が立っているではありませんか。庄屋さんは、
「去年うわさのあった美女とはまさしくこのことだな。」
と、すぐさま引き返して、村の人々に話しました。今まで信用していなかった人たちも、今度は二人が見たということや、庄屋さんの話だということですっかり信用しました。
そんなことがあって、誰言うともなくこの池のことを、美女の出る池、美女池と呼ぶようになりました。ある法師さんがこんなことをいっていました。
「大蛇は川に百年、海に百年の修行をつんで
天に昇る力を得る。ちょうど潮崎から来た大蛇は池で修行中、たいくつしのぎにびっくりさせたのだろう。」
今では埋って分からなくなっていますが、美女池には奥深い洞くつがあったということです。また、阿万の潮崎には蛇穴といわれる洞くつがあったそうです。昔のひとは、潮崎から美女池まで穴が通じていたと思っていました。
引用 美女池「発行 南淡町教育委員会」
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・
果たして美女は現れたのかどうか?
撮影してきた写真とともに振り返っていこう。



道路側から見た美女池
実は此処で雷がゴロゴロと鳴り始め、傘を車に置いて来たから急遽傘を取りに車へと戻る。
傘を差しながら歩いていると、ポツポツと雨足が降りはじめるようになるが、雨は通り雨だったようであっという間に降り止んでしまうと傘の出番は二度となかった。山の天気は変わりやすいとは当にこのことだと改めて実感する。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・

結果は通常示す緑点滅だった




なお、昼間だと思われるが撮影時は夕方の17時をまわっている。夏場の撮影は、日が沈むのが遅い分下見がてらの夕方検証が出来るのが有り難い。
実は道路側からの写真は何れも撮影する予定がなかったものだった。
では、何でカメラで撮影したかと訊ねられたらこう答える。ひょっとしたら居たかもしれない。
自信を持って言えるレベルではない、ひょっとしたら目の錯覚だったのかもしれない。三脚を片手に歩きながら撮影しているうちに、茂みの向こう側から着物姿の女性がうっすらと此方を見て笑っていた。
それはまるで、悪意のある笑い方ではなく、わざわざ来てくれたんだね、でも無理しなくてよかったんだよ〜という心配そうに微笑む女性だった。
女性は気付くとまた姿を晦ます。
そして気付かないうちにふとまた現れて存在に気付くと再び消えるなどしていたためだ。
女性がいた場所はどう見ても生身の人間が立ってはいられない急斜面の崖の一番水面に近い場所に現れると、ゆっくりと存在を消しながら私の歩調にあわせ崖の斜面付近をそろーりと憑いてくる。そしてついに美女池と書かれた看板が目前に見えてきた。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・


小社のようなものが見える

看板の付近まで辿り着くと、先程まで此方が存在に気付くと気配を消しながら憑いてきて居た筈の女性は現れなくなっていた。スマホの電波は圏外になってしまったため出来る限り周囲に心霊の怪異譚となりうるものがないかと探してみることにした。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・


この先にある大日川ダムへと繋がっている

水深があるため歩いては渡れない









再び美女が現れることを期待して看板周辺の撮影をやめてもう一度道路側から撮影することにした。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・





以上で美女池の心霊調査終了!
恐怖度は五つ星で評価するならば…。
★☆☆☆☆
だろうか。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・
怖いってよりずっと見守られているという感じ。前述したが、撮影時の天気は非常に変わりやすく雷が鳴り雨が降っていたということもあり、撮影には非常に不向きな状況だったが、淡路島にはなかなか行けないよという諸事情からも撮影することに至ったが、無理して撮影したから現れたのかもしれない。
美女の正体はひょっとしたら山神かもしれない。
チラッと聞いた話で私自身も実際に見たことがあるが、事故や事件の話がないのにご高齢のおじいさんの霊が現る、あるいは見るという場所は近くに龍神を祀っていたらそれは龍神の化身かもしれない。龍神の化身はおじいさんの姿で現る。
一方山の神様を祀っている場所では、着物姿の女性をよく見かける。それは艶やかな着物姿じゃなく白い着物姿で見かけるから、死装束と勘違いされやすいが、実は正装なのかもしれない。
実際に美女池の周辺には堰き止められた地点に小社がある他は道路側にもある。いかに美女池に潜む何かを丁重に崇めているとも考えたら、幽霊でも妖怪でもなんでもなく神様を見ていたのかもしれない。そう考えたら自ずと心配してついてきてくれていた理由が分かって頂ける筈だろう。
ここは心霊スポットというより、パワースポットなのかもしれない。気の状態に乱れもないため嫌な雰囲気が全くない。寧ろ、ずっと居たいと思えるぐらいの居心地の良さだった。美女の写真が撮れたらという無念はあるが(笑)非常に素敵な場所だった。
・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・━━・・