『希光』

誰もいない、夜のコインランドリー。静かだ。

さて、とっとと済ますか。扉を開けて、閉めた。

マジか、、これはどうしよう。ーバタンっ!

店の扉が開く。「男の子、見ませんでしたか?」

「いや、知らないっすね」再度、扉を開けて
   
  洗濯物を投げ入れる。この子が見えないように。

「くそ、どこ行ったんだよ」去って行く男女。

「あれ、パパとママ」痣の多い顔が笑いかける。

「よく逃げてきたな。お前は自分を守ったんだ。
   
   偉いよ。好きなだけ泣け。夜は長いからな」


#10行 #ショートストーリー #ショートショート #超短編 #短編 #短編小説 #小説 #現代詩 #詩 #言葉 #コインランドリー #夜 #家族 #親子 #虐待 #洗濯 #逃げる #守る #泣く #希光

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?