『黒訪』

最近、眠りにつこうとすると気配を感じる。

霊感なんてない、はず。でも、何かいる。

ずっと、こっちを見ている。体が強張る。

微かな音にさえも、耳を集中させる。

暗闇を睨み、暗闇に怯え、気が気じゃない。

気づくと寝ているが、体は疲れている。

ある日、黒光りのあいつは急に姿を現した。

顔の上を横断していく者、床を這う者。

飛んで壁に張り付く者。何匹いるんだよ。

布団をかぶり誓った。起きたら大掃除だ。


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