『花無』

私のように可憐な一輪の花。未来を教えて。

首根っこを押さえて、花びらをちぎる。

スキ。やっぱりそうよね。いつも目が合うもの。

キライ。目が合うと、怯えたように逸らされる。

スキ。お菓子が好きな貴方にたくさん作ってる。

キライ。何故かいつも、ゴミ箱に置かれている。

スキ。いつでも会えるように住所も調べたわ。

キライ。お家に一緒に入っていく女は誰なの？

スキ。やきもち妬かせようとしてるのね。

キライ。花びらが無い。貴方も消さなきゃね。

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