Akihiro TAKEUCHI

アイデンティティ・デザイナー。ロゴとか作ってます→https://akihirotak…

Akihiro TAKEUCHI

アイデンティティ・デザイナー。ロゴとか作ってます→https://akihirotakeuchi.com 日本で出逢ったフランス人に恋して渡仏し、現地で結婚。現在フランス在住。書くテーマごとにマガジンにしてます。

マガジン

  • note on identity design

    アイデンティティ・デザインのこと。海外事例紹介から、日々の仕事で思うことまで。

  • TOKYO ma chérie

    フランス人妻との出逢いから渡仏までを懐古的に綴ります。

最近の記事

『ロックダウン・イン・フランス』シーズン2 始まった。

昨日30日からフランスは、全土で再ロックダウン(仏語では、Confinement)が始まった。せっかくなので、何かの役に立つかも分からんから、気が向いたら日記を書こうと思う。 まずフランスは、2020年3月17日に“シーズン1”が始まった。当初二週間予定だったものが、二度(三度だったかな?)に渡る延長の末、5月11日に終了。約二ヶ月間の闘いとなった。 ちなみにこのとき、僕と妻(フランス人)は南仏のアグド(Agde)という海沿いの小さなアパートに住んでいた。幸い、家から歩い

    • 【日記】2020/04/01

      今朝は10時頃にベッドを出た。 つい先日サマータイムに切り替わったばかりだから、体がまだ慣れない。10時といっても、サマータイム前で換算するなら実質(?)9時だ。 2日前に父方の祖母が他界したと、日本の母から連絡があった。 享年94。大往生である。 元々ガンを患っていたので、てっきりそれが原因かと思ったが、老衰だった。それがせめてもの救いだが、妻を会わせることができなかったことが悔やまれる。 そろそろ2週間になるフランスのロックダウンにも慣れてきた。 慣れたというより、元

      • 【海外事例紹介#005】Guta Cafe - ヴェトナム・サイゴン

        フランス語の「gout (味・スタイル)」から来たヴェトナムのスラング「gu」と、ヴェトナム語の「ta (私達の)」を組み合わせたGuta Cafeは、サイゴンを中心としたコーヒーチェーン。 制作年:2020年 制作: M — N Associates(ヴェトナム・ホーチミン) ロゴ サイゴンで最も一般的なカルチャーであるストリートコーヒーは、サイゴン市民だけでなくヴェトナム人全体にとっての習慣となっており、そこにはいつも、小さくてどこにも置けて、すぐに小さなコーヒーシ

        • 七夕の夜 後編

          キスを交わした僕たちは、少し歩いて、大通りにかかる歩道橋の上に落ち着いた(トレンディドラマか)。 「カノジョ イマスカ?」 この時、僕はこの質問が普通に言葉通りのものだと思って、 「いないよ」と答えた。そしたら、 「ワタシハ カノジョジャナイデスカ?」と言ってきた。 しょっちゅう一緒に出かけるし、キスもしたんだからそうだろう、と。 言われてみればたしかに。 でも、いわゆる「告白」というステップに慣れた日本人としては、すっかり“カノジョ”という認識を持っていなかったの

        『ロックダウン・イン・フランス』シーズン2 始まった。

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        • note on identity design
          5本
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          9本

        記事

          【海外事例紹介#004】National Children's Bureau

          National Children's Bureau(以下NCB)は、イギリス・ロンドンを拠点とする子供のための慈善事業団体。 私達は、英国の社会の変化を加速させ、すべての子供達によりよい子供時代を送れるよう、人々と団体の力を合わせます。 https://www.ncb.org.uk/about-us 制作年:2020年 デザイナー:Lantern(イギリス・ロンドン) ロゴ ロゴは、「よりよい子供時代のための結束」のエッセンスを凝縮しました。星、ジャンプする人、上向

          【海外事例紹介#004】National Children's Bureau

          七夕の夜 前編

          七月七日。七夕の日。 彼女が前に住んでいた、飯田橋の近くにある東京大神宮で七夕祈願祭があるということで、祭好きの彼女と一緒に行ってきた。 神社に着くと、何やら(主に)女性たちの行列が出来ている。どうやらここは縁結びの神様がいるらしく、納得。 どうやら行列は、神職と巫女さんに、祈念しながら短冊を結んでもらうために並んでいるらしい。そして、自分で書いて自分で結ぶなら並ばなくてもいいということで、僕らはそうすることにした。 何を書こうか。 この時、僕はまだ彼女が僕のことをど

          七夕の夜 前編

          試されている?

          誕生日に浅草寺の三社祭に行った後も、別のお祭りに行ったり、たまに一緒にご飯食べたりしていた。 でも、まだどこか「東京を案内している日本人」感が自分の中で拭えなくて、もしかしたら彼女も「東京を案内してくれる日本人」として僕と接しているだけなのではないかと思っていた。 そんなある日、1人で外出中に 「トモダチト ノンデルヨ! クル?」 どうしよう、全く知らない、彼女の友達。 というか、いわゆる“カノジョ”じゃない人の友達。 僕は、そんなに社交的というほどでもないので、恐る

          試されている?

          妻、JLPT3に合格!

          今日、昨年12月に妻が受験したJLPT(日本語能力試験)のN3合否開示があり、無事に合格した! 妻は2008年に初来日(といっても短期旅行)。その後2014年に再来日し、この時は東京・恵比寿の日仏会館にある図書館でのインターンを経験、2016年にはワーキングホリデービザでの1年の滞在も果たした。日本語の勉強を本格的に始めたのはこの年で、その様子は以前記した通り。 この年に3ヶ月ほど都内の日本語学校に通い、あとは生活しながらの自主学習。2017年にフランスへ(僕と共に)帰国

          妻、JLPT3に合格!

          海外事例紹介#003 ヴェルサイユ・バロック音楽センター

          私事になるが、私が現在住んでいるのは、とある南フランスの町。ということで、今日はそのフランスの事例を一つ。 概要ヴェルサイユ・バロック音楽センター(Le Centre de musique baroque de Versailles 以下CMBV)は、フランスのヴェルサイユにある、17〜18世紀に隆盛したバロック音楽の研究と演奏を行う施設。より現代的で、多様なメディア展開ができるように、2018年リブランディングを行った。 デザイナー:graphéine(フランス、パリ)

          海外事例紹介#003 ヴェルサイユ・バロック音楽センター

          誕生日の再会

          日本全国を旅すると、突然シェアハウスを退出した彼女。しかし、彼女が退室してからも、実は頻繁にLINEのやり取りしていた。 東京を発ち東北に向かった彼女からは、ちょうど桜前線が北上中とあって桜の写真が送られてきた。そんな彼女に負けじと、僕もまだ散らずに踏みとどまっている東京の桜を写真で送る。花が好きな彼女は、綺麗な花を見つけては写真を送ってくる。それまで花なんて見向きもしなかった僕も、道端で花を見つけたら写真に撮って送り始めた。 そんな日々が一ヶ月ほど続いた。 ある5月の

          誕生日の再会

          海外事例紹介#002 パリ・オリンピック/パラリンピック

          2020年、いよいよ今年は東京オリンピック/パラリンピック開催となる。それを前に、次の開催地パリの正式エンブレムが、昨年10月に発表された。 概要“2024年パリオリンピック(2024ねんパリオリンピック、仏: Jeux de la XXXIIIe olympiade、英: Games of the XXXIII Olympiad)は、2024年7月26日から8月11日までの17日間、フランスのパリで開催される予定のオリンピック競技大会。”(Wikipedia) デザイナー

          海外事例紹介#002 パリ・オリンピック/パラリンピック

          突然の別れ

          桜も散りかけたある日、彼女が突然、 「ワタシ、ソロソロ デル」 「え!? 1年じゃなかったっけ?」 彼女から1年と聞いていた僕は急な「退室宣言」に面食らってしまった。 どうやら1年日本にいることはいるのだが、その間は日本各地を旅したりするそう。 残念な気持ちになるも、彼女の今後を考えてもそのほうがいいだろう。 「そっか、じゃあ日本楽しんで!」 とカラ元気な返事を返した。 そして迎えた退室日。僕はいつも通り家で仕事をしている。彼女が荷物を抱えて来る。 「いよいよだ

          海外事例紹介#001 ワーナー・ブラザース

          1923年に設立されたワーナー・ブラザースは、今日最もよく知られたエンターテインメント・カンパニーである。『ハリー・ポッター』や『ロード・オブ・ザ・リング』、一斉を風靡した海外ドラマ『フレンズ』など、実に8600本の映画と5000本のTV番組を有している。2023年の創立100周年を間近に控え、世界的なデザイン会社「Pentagram」のEmily Obermanとそのチームによってリブランディングが行われた。 ロゴマーク 初めにリニューアルしたロゴマークを見たときは、旧

          海外事例紹介#001 ワーナー・ブラザース

          ハナミニイキマセンカ?

          彼女が再び我が家(シェアハウス)にやってきて早一ヶ月ほどが経った。 彼女とは、変わらずその日彼女が日本語学校で学んだことを聞いたりするだけで、特に特別なこともなく過ごしておりました。 季節は、ちょうど桜が満開になろうとしていた頃。 それは、ある日曜のこと。 日曜といっても、フリーランスで働いてる身としては曜日はあまり関係ない。その日も、家のいつもの場所で仕事をしていた。 すると、ちょうど彼女が二階から降りてきて、何やら出かける支度をしている。 彼女「シゴト、デスカ?

          ハナミニイキマセンカ?

          僕は、"Sensei"?

          一年の歳月を経て、再び同居生活(2人きりじゃないけど)を始めた2人。 ところで、彼女はお昼頃になるといつも何処かへ出かけていく。 まぁ、せっかく来たことだし、どこか観光にでも行ってるんだろうぐらいに思っていた。 どーでもいいことだが、僕は自炊派だ。言うまでもなく(?)ケチだからである。である日、いつもの通り台所で夕飯作ってる時に、帰ってきた彼女に「どこ行ってたの?」と何気なく聞いてみたら、 「Language school」と。 てっきり毎日どこかに観光に行ってると思

          僕は、"Sensei"?

          再会

          2016年の2月だったか。 僕が当時住んでいたシェアハウスに、短期の旅行者として彼女(フランス人)が来たのが2014年の年末。彼女はその年が明けるとすぐに帰国し、それから一年が経った。 僕はまだシェアハウスにいた。 僕はフリーランスのグラフィックデザイナーで、いつも家で仕事をしていた。我が家は2階建ての古民家で、2階が住民の寝室、1階が共有スペースとなっていて、僕はいつもその片隅にある通称“作業机」と呼ばれる一人用の机で仕事していた。 いつもの通り仕事をしていると、「